あけましておめでとうございます、がじぇっとりっぷ(@gadgetrip)です。
CESに代表される大きなイベントの際には各メーカーが新機種を発表してきました。昔は初日に一斉に発表されたものですが、近年では直前にチラ見せしたり、スペックを予告したりと期待感を煽るのが恒例でした。
ところが今年はなんと開始前にフルスペックを発表するどころか、発売までしちゃったメーカーがあります。
それが今回紹介するDELLの「XPS 13 9370」です。
前世代にあたる「XPS 13 9360」は2016年10月に第7世代Intel CPUを搭載して発売、その後2017年9月に筐体はそのままに第8世代Intel CPUを搭載して発売されました。
つまり、最新PCのふりをしながら筐体自体は1年前のものだったわけで、ハイエンドモデルにかかわらず、2016年10月以降に発表されたWindows Hello等の技術が盛り込まれていない、ちょっと歪な状態でした。
今回発売された「XPS 13 9370」は筐体が新設計され、「XPS 13 9360」に比べ半周りほど小さく、いろいろなところが新しくなっています。
下記のスペック表では比較として、第8世代Intel CPU版の「XPS 13 9360」を併記しています。
※2018年1月26日、国内でも販売開始しました。製品サイトはこちら
スペック
名称 | XPS 13 9370 | XPS 13 9360 |
発売日 | 2018/01 | 2017/09 |
定価 | $999.99〜 | 99,980円〜 |
実売価格 | 82,983円〜 | |
価格条件 | 2万引+17%off | |
CPU | core i5 8250U core i7 8550U | core i5 8250U core i7 8550U |
メモリ | 4〜16GB | 4〜16GB |
メモリ規格 | LPDDR-1866 LPDDR-2133(16GB) | LPDDR-1866 LPDDR-2133(16GB) |
メモリ増設 | × | × |
2.5inch | – | – |
M.2 | 128GB〜1TB(PCIe) | 128〜512GB(PCIe) |
画面 | 13.3インチ 400nit、100%sRGB、1500:1 | 13.3インチ 400nit、72%sRGB、1000:1 |
解像度 | 1920*1080 3920*2160 | 1920*1080 3200*1800 |
ベゼル幅 | 4mm | 5.2mm |
表面 | Gorilla Glass 4 | Gorilla Glass NBT |
タッチ対応 | オプション | オプション |
グラフィック | UHD 620 | UHD 620 |
USB2.0 | – | – |
USB3.0 | – | 2(3.0) |
USB3 type-c | 3(3.1 x1、TB3 x2) | 1(TB3) |
USB PD | ○ | ○ |
HDMI | × | × |
LANポート | × | × |
wi-fi | 802.11ac(2×2) Killer 1435 | 802.11ac(2×2) Killer 1535 |
Bluetooth | 4.1 | 4.2 |
office | オプション | オプション |
カードリーダー | microSD | SDXC |
Webカメラ | 720p | 720p |
赤外線カメラ | ○ | × |
NFC | × | × |
指紋センサー | オプション | オプション |
Windows Hello | ○ | ○(指紋センサー搭載時) |
オーディオジャック | ○ | ○ |
マイク | クアッド | デュアル |
スピーカー | 1W+1W | 1W+1W |
サウンド | Waves MaxxAudio Pro | Waves MaxxAudio Pro |
キーピッチ | 不明 | 不明 |
キーストローク | 1.3mm | 1.3mm |
キーボードバックライト | ○ | ○ |
バッテリー | 52WHr | 60WHr |
稼働時間 | 19.8Hr | 21Hr |
ACアダプタ | 45W | 45W |
充電時間 | 4.0Hr | |
急速充電 | ||
幅 | 302mm | 304mm |
奥行き | 199mm | 200mm |
高さ | 11.6mm | 15mm |
重量 | 1.21kg | 1.22kg |
開口角度 | ||
その他特徴 | GORE Thermal Insulation 4Kモデルはタッチのみ |
特徴
まず、一番わかりやすい違いはUSB端子でしょう。Type-A×2+Type-C×1だったのがType-C×3に変更されています。この変更のおかげか、高さが最大15mmから最大11.6mmと2割以上薄くなっています。
その代わり、実質的にUSBハブ必須となったのは痛し痒しといったところでしょうか。
また、カードリーダーがSDXCからmicroSDに変更されたのも地味に辛いところです。
ディスプレイについても、コントラストが”9360″では1000:1だったのが、”9370″では1500:1とかなり良くなっています。
輝度についても海外のレビュー記事では前世代の9360で368nit、今回の9370で372nit、4Kディスプレイで415nitという実測値が報告されていますので、やはり良くなっています。
また、高精細ディスプレイが32001800から4K(38402160)へと高精細化が進んでいます(その分消費電力に跳ね返っていますが)。
ベゼル幅は5.2mmから4mmへと更に細くなっており、ポキっと折れないか心配になるほどです。
冷却系も一新されており、火星探査機にも導入されている「GORE Thermal Insulation」という技術が使われています。放熱がより効率的になったことで、パフォーマンスも数%程度上昇しているようです。
バッテリーについては薄型化の影響か、60WHrから52WHrに減少しています。稼働時間も21時間から19時間46分に減少していますが、それでも他メーカーに比べればダントツの数値です。
なお、実用上は12時間半(4Kモデルは9時間弱)程度のようです。
外観
“9370”には”Silber & Black”と、”Rose Gold & White”の2つのカラーバリエーションが存在します。ここでは見やすい”Rose Gold & White”をメインに外観を見ていきます。
書面から見た図です。ベゼルがとんでもなく細いのが分かるかと思います。ロゴの下の黒い楕円部分がWebカメラ(+赤外線カメラ)となっています。
見難いですがインターフェース部です。
上半分が右側面でmicroSD、USB Type-C、オーディオジャックとなっています。
下半分が左側面でUSB Type-C×2、バッテリー残量ボタン、バッテリー残量LED(5段階)となっています。
キーボードです。英字キーボードなので参考ではありますが、右上が電源ボタンです。フットプリントが狭いので窮屈な感じがします。矢印ボタンあたりはもうちょっと下にはみ出してもいいと思うのですが…
こちらが”Silber & Black”になります。インターフェース等を見るには不向きなのがよく分かりますね。
まとめ
ついにイベント直前の発表どころか発売されてしまった「XPS 13 9370」ですが、お値段は999.99ドルからとなっています。
現時点では下記の4パターンが発売されています。
・999.99ドル :Core i5-8250U、4GBメモリ、128GB SSD、FHD
・1199.99ドル:Core i5-8250U、8GBメモリ、256GB SSD、FHD
・1449.99ドル:Core i7-8550U、8GBメモリ、256GB SSD、FHD
・2049.99ドル:Core i7-8550U、16GBメモリ、512GB SSD、4K
日本にくるのがいつになるかは分かりませんが、まぁ確実に発売されるでしょう。おそらくは値段も現行とそう変わりないはずです。
前世代と比べて全体的に進化しており、フラッグシップの名に恥じない仕上がりになっているのではないでしょうか。
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