2020年1月10日、NASメーカーのSynologyは4ベイのエントリー向けNAS「DiskStation DS420j」を発売いたしました。
スペック
※比較として前世代の「DS418j」を併記します。
型番 | DS420j | DS418j |
メーカー | Synology | |
価格 | 36,984円 | 35,980円 |
発売日 | 2020/01 | 2017/08 |
幅 | 168mm | |
高さ | 184mm | |
奥行き | 230mm | |
CPU | Realtek RTD1296 1.4GHz Quad-Core | Realtek RTD1293 1.4GHz Dual-Core |
内部フラッシュメモリ | ||
メモリ | 1GB DDR4 | |
最大メモリ | × | |
ホットスワップ | × | |
SSD対応 | × | |
NIC(1GbE) | 1 | |
NIC(10GbE) | – | |
リンクアグリケーション/ ポートトランキング | – | |
USB2.0 | – | |
USB3.0 | 2 | |
USB type-c | – | |
eSATA | – | |
PCIe | – | |
SDカード | – | |
HDMI | – | |
4K対応 | – | |
DisplayPort | – | |
S/PDIF | – | |
オーディオジャック | – | |
スピーカー | – | |
赤外線レシーバー | – | |
ハードウェア暗号化 | ○ | |
ハードウェア アクセラレーション | × | |
IPカメラ(無償) | 2 | |
IPカメラ(最大) | 16 | |
仮想化(VMWare) | × | |
仮想化(Windows) | × | |
仮想化(Citrix) | × | |
仮想化(OpenStack) | × | |
仮想マシン | × | |
仮想コンテナ(Docker) | × | |
対応RAID | 0/1/5/6/10/Hybrid RAID | |
ファイルシステム | EXT4 | |
システムファン | 80mm x 2 | |
ノイズレベル | 20.6dB | |
Wi-fi | USBアダプタ | |
消費電力 | 21.71W | 21.22W |
重さ | 2.21kg | |
DTCP+ | × | |
DTCP-IP | × | |
DLNA | ○ | |
iSCSIターゲット | 10 | |
iSCSI LUN | 10 | |
ユーザー数 | 1024 | |
グループ数 | 256 | |
並列接続数 | 100 | |
共有フォルダ | 256 | |
スナップショット | × | |
read性能 | 112.96 | 112.94 |
write性能 | 112.69 | 108.88 |
read性能(暗号化) | 112.95 | 112.78 |
write性能(暗号化) | 112.73 | 87.79 |
備考 |
特徴
NASはPCと違って世代交代がゆっくりかつ、Synologyはビジネス向けのラックマウント型に力を入れているため、「DS420j」は4ベイNASとしては2017年10月発売の「DS418play」以来、約2年3ヶ月ぶりの新世代NASとなります(2.5インチ専用も含めたら「DS419slim」が2019年6月に発売しています)。
前世代は2017年8月発売の「DS418j」です。
では「DS418j」からどこが変わったのかというと、ぶっちゃけCPUがデュアルコアのRTD1293からクアッドコアのRTD1296に変わっただけで、他はまったくそのままです。
RTD1296はSynologyではいくつかの機種で採用されていますが、他社での採用例があまりなくて、NASだとQNAP「TS-328」、SBCでも「Banana Pi BPI-W2」くらいしか見当たりません。
Synology内では「DS218」「DS218play」「DS418」「RS819」などいくつか採用モデルがあり、いずれも”jシリーズ”の一つ上のクラスとなる”Value”シリーズ(だいたいアンダーミドルクラス)に属しています。
言ってしまえば一つ上のクラスのCPUがエントリー向けに使われたというか、2年も経つとエントリークラス扱いされるようになったということですね。
RTD1296のブロックダイアグラム図をみると、SATA3.0×2となっているので、PCIe1.1とPCIe2.0も使って4ベイを実現しているのでしょうか。
GPUにMali-T820 MP3、映像出力にHDMI2.0をインターフェースとして持っていますが、本体にディスプレイ出力がないので宝の持ち腐れ状態ですね。
まぁそもそもSynologyのほとんどの機種は映像出力がないわけですが。
メモリは1GBで、ネットワークストレージとして使う分には十分ですが、最近の多機能NASのような使い方をするにはちょっと厳しいです。
複雑な使い方をしたい場合はもっと上のランクにするべきでしょう。
2.LAN インジケータ
3.[Power] ボタンおよび電源インジケータ
4.ドライブ状態インジケータ
5.1GbE RJ-45 ポート
7.Kensington セキュリティ スロット
8.ファン
9.USB 3.0 ポート
10.[RESET] ボタン
インターフェースはシンプルで、LANポートが一つとUSB3.0が2ポートだけです。
いかにもエントリーですね。
サイドには大きくロゴが描かれています。
転送速度については暗号化の有無によらずRead/Writeともに120MB/s以上、つまり1GbEのほぼ限界まで出ています。
「DS418j」ではWriteが108MB/s(暗号化時88MB/s)だったので、書き込み速度は早くなっています。
まとめ
「DS420j」の価格は37,000円前後で、「DS418j」とほぼ変わりません。
エントリー向けは各社とも3万円台(4ベイの場合)なので、その点では相場通りと言えるでしょう。
しかし、ちょっと上乗せすると43,000円でASUSTORの10GbE NAS「AS4004T」があったり、メモリを8GBまで増設できてDockerなど多機能化できるQNAP「TS-431P2(4G)」などがあり、コストパフォーマンスはいいとは言えません。
2年ぶりの新NASではありますが、もうちょっと機能アップが欲しかったですね。
関連リンク
DiskStation DS420j:Synology
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