2021年2月1日、SBCメーカーのSinovoipはAmlogic S905X3を搭載したSBC「Banana Pi BPI-M2 Pro」のwikiページを公開いたしました。
Banana Pi BPI-M2 Pro:BPI Wiki
2021年10月8日追記:2021年5月ごろに販売開始していました。
Banana Pi BPI-M2 Pro:AliExpress内公式ストア
スペック
モデル名 | Banana Pi M2-Pro |
---|---|
メーカー | SinoVoip |
発売日 | 2021/03 |
価格 | |
価格(日本円) | |
CPU | Amlogic S905X3 (4コア) (2.0GHz A55 x4) |
GPU | Mali-G31 MP2 |
NPU | |
メモリー | 2GB LPDDR4 |
サポートOS | Android Linux |
有線LAN | 1GBE x 1 |
Wi-fi | 802.11ac |
Bluetooth | 5 |
チップ | RTL8821CU |
ストレージ | 16GB eMMC microSD |
USB | 3.0 x 2 2.0 x 1(micro) |
GPIO | 40pin x 1 |
映像 | HDMI(2.0) x 1 |
カメラ | × |
オーディオジャック | × |
その他インターフェース | IR Receiver UART |
消費電力 | |
電源 | DC 5V/3A |
幅 | 65mm |
奥行き | 65mm |
高さ | |
その他 |
特徴
「BPI-M2 Pro」は名前の通り、「BPI-M2+」(2016年3月発売)をベースとした構成のSBC(シングルボードコンピューター)です。
インターフェース配置などは「BPI-M2+」を受け継いでいますが、中身は5年分のアップデートが行われています。
モデル名 | BPI-M2 Pro | BPI-M2+ |
---|---|---|
発表日 | 2021/03 | 2016/03 |
CPU | Amlogic S905X3 (4コア) (1.5GHz A55 x4) | Allwinner H3 (4コア) (1.2GHz A7 x4) |
GPU | Mali-G31 MP2 | Mali-400 MP2 |
メモリー | 2GB LPDDR4 | 1GB DDR3 |
Wi-fi/BT | 802.11ac BT5.0 | 802.11b/g/n BT4.0 |
ストレージ | 16GB eMMC microSD | 8GB eMMC microSD |
USB | 3.0 x 2 2.0 x 1(micro) | 2.0 x 2 2.0 x 1(micro) |
映像 | HDMI(2.0) x 1 | HDMI x 1 |
カメラ | × | MIPI-CSI x 1 |
電源 | DC 5V/3A | DC 5V/2A |
書くべきポイントは上の表で出尽くしているわけですが、SoCはAmlogic社製のS905X3です。Sinovoipでは「BPI-M5」にも採用していますね。
上の記事でも書いていますが、Sinovoipは当初はAllwinner製SoCを積極的に採用していましたが、2018年から方針転換をしており、最近はAmlogic社に移ったようです。
BPI-M1(M1+) :Allwinner A20
BPI-M2 ZERO :Allwinner H2+/H3/H5
BPI-M2+ :Allwinner H3/H5/H2+
BPI-M2M :Allwinner A33/R16
BPI-M2 Berry :Allwinner R40/V40/A40i
BPI-M2U :Allwinner R40/V40/A40i
BPI-M3 :Allwinner A83T
BPI-M4 :Realtek RTD1395
BPI-M5 :Amlogic S905X3
S905X3は2019年4月に発表されたSoCで、CPUアーキテクチャにCortex-A55を採用、最速というわけではありませんが、割と新しい技術に対応しています。
オプションで1.2TOPSのAI(機械学習)向けNeural Network Acceleratorを内蔵できますが、特に記載もないので「BPI-M2 Pro」には非搭載モデルが使われているようです。
メモリは2GB LPDDR4。4GBでもいいんじゃないかなと思わなくもないですが、メインはメモリ1GBな「BPI-M2+」の置き換えと思われるので、2GBでもまぁ十分なのでしょう。
ストレージは16GB eMMC+microSD。65mm角でeMMCを載せてくるのはそう多くない(もしくはオプション)ので、良ポイントです。
Wi-fiは802.11ac(Wi-fi 5)対応ですが、チップセットのRTL8821CU(WikiではRT8821CUと誤字ってます)は1T1R、最大433Mbpsとなっています。
▲インターフェースです。
端子の並びは「BPI-M2+」とほぼ同じですが、MIPI-CSIが削減されています。
カメラ/映像入力を使う用途で置き換えを考えている場合は注意が必要ですね。
midroUSBがありますが、USB給電には対応していません。
USB給電がいい場合は、Type-C給電な「BPI-M5」を選択することになります。
▲参考までに、「BPI-M2+」のインターフェースというか、基板の裏表です。
向きが違っていてわかりにくいですが、「BPI-M2 Pro」は部品数がかなり減って、「BPI-M2+」から比べるとかなり洗練されています。
▲「BPI-M2 Pro」にはケースが用意されているというか、端子の並びが同じなので「BPI-M2+」のケースがそのまま使えます。
ケース自体はAliExpressで販売されています。
Banana Pi M2+ Metal Case:AliExpress
まとめ
Sinovoipは割と早めに情報公開を行う傾向にあり、「BPI-M2 Pro」は記事執筆時点では未発売、価格も不明です。
AliExpressではSoCが同じでメモリが4GBな「BPI-M5」が63ドル、「BPI-M2+」が43ドルなので、この中間くらいの50ドル前後ではないかと推測されます。
2021年10月8日追記:AliExpress内公式ストアで販売されており、追記時点での価格は61ドルです。
Banana PiはさすがにRaspberry Piほどではありませんがそれなりにサポート体制もしっかりしており(OSもちょいちょい更新されているようです)、wikiの情報も多めなので、使う分にはそれほど戸惑うことはないでしょう。
まぁ個人的にはこういうオーソドックスなSBCより、「BPI-R64」のような変態ボードの方が、Banana Piの真骨頂な気がしているわけですが…
関連リンク
Banana Pi BPI-M2 Pro:AliExpress内公式ストア
Banana Pi BPI-M2 Pro:BPI Wiki
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