2021年3月9日、DELLはIntel第11世代Core CPU(コードネーム:TigerLake)を搭載したフラグシップノート「XPS 13 9305」を発売いたしました。
スペック

■XPS 13 9305 | |
CPU | Core i7-1165G7 Core i5-1135G7 |
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メモリ | 8~16GB LPDDR4x-4267 |
ストレージ | 256~512GB NVMe SSD |
画面 | 13.3インチ IPS FHD/UHD |
インターフェース | USB Type-C(TB4)×2 USB 3.2 Gen2×1 microSDXC オーディオジャック |
wi-fi | 802.11ax+BT5.0 |
サイズ | 295.7×198.7×15.8mm |
重さ | 1.16~1.23kg |

特徴
DELLは2020年10月にも13インチ台でTigerLake世代な「XPS 13 9310」を発売しています。

ただし「XPS 13 9310」はCPUがCore i7-1165G7一択で、価格も16万円台からというハイエンド仕様な「XPS 13」でした。
高額モデルしかないので、がじぇっとりっぷでは「XPS 13 9310」にCore i3/i5モデルが追加されるのかと予想していましたが、予想に反して別モデルで低価格帯を埋めに来たのが「XPS 13 9305」です。
なお、ここ最近の「XPS」の発表は以下のようになっています。
2016年09月(9360):第7世代Kaby Lake
2017年09月(9360):第8世代 Kaby Lake Refresh(CPUのみ更新)
2018年01月(9370):第8世代 Kaby Lake Refresh
2019年01月(9380):第8世代 Whiskey Lake
2019年08月(7390):第10世代 Comet Lake
2020年01月(9300):第10世代 Ice Lake
2020年10月(9310):第11世代 Tiger Lake
2021年03月(9305):第11世代 Tiger Lake ← New!
「XPS 13 9305」の登場はなんか時期的にずれていますね。半導体不足の影響でも受けたのでしょうか。

CPUはTigerLake世代
「XPS 13 9305」はTigerLake世代のCore i7-1165G7またはCore i5-1135G7を搭載します。
CPU性能こそ物理コア数の多いRyzen 4000/5000に負けていますが、グラフィック性能では圧倒的で、dGPUのGeForce MX350を超えるスコアを出しています。
実機レビューでも設定次第では中量級(FF XIVクラス)まではプレイできる印象でした。

メモリとストレージ
「XPS」といえばかつては最安値を付けるためだけの4GBメモリモデルがありましたが、今ではそんなこともなくなり、普通に8GBスタートとなっています。
「XPS 13 9305」ではメモリは8GBまたは16GBのLPDDR4x-4267で、残念ながら増設・カスタマイズには対応しておらず、32GBにすることはできません。
まぁ32GBメモリが欲しければ「XPS 13 9310」を買えってことでしょう。
その他
Wi-fiはゲーミングノートなどでよく使われている、802.11ax(Wi-fi 6)対応の Killer™ Wi-Fi 6 AX1650が搭載されます。
バッテリーは4セル52WHrで、最大稼働時間は12時間。このあたりは「XPS 13 9310」とあまり変わらないところです。
筐体
「XPS 13 9310」が完全新設計な筐体だったのに対し、「XPS 13 9305」は旧来の延長とも言えるデザインです。
▲見た目は外がシルバーで内側がブラックな、今までの「XPS」そのままです。
材質はアルミの削り出しです。
▲フロントです。
ディスプレイはFHD(1920×1080)ながら100%sRGBカバー、輝度400nits、コントラスト比1500:1と、かなり上位のパネルが使われています。
上位モデルにはUHD(3840×2160)ディスプレイがありますが、こちらも仕様は似たようなものと思われます。
UHDモデルに限り、タッチ対応モデルがあり、その場合は表面にCorning Gorilla Glass 4が使われます。
ディスプレイ周りは「XPS 13 9310」との差別化ポイントといえ、「XPS 13 9310」ではアスペクト比16:10で輝度が500nitなWUXGA(1920×1200)パネルに0.65%反射防止コーティングだったり3.5K(3,456 x 2,160)OLEDディスプレイだったりします。
「XPS 13 9310」ではタッチモデルにはGorilla Glass 6が使われるので、ここも上位との差別化ポイントですね。
くさび型ロックスロット
Thunderbolt 4× 2
バッテリーインジケーター
MicroSDスロット
USB 3.2 Gen 2 Type C(DisplayPort対応/電源供給)
ヘッドセット ジャック
インターフェースは40GbpsなThunderbolt 4が2ポートに、転送速度10GbpsなUSB3.2 Gen2が1ポートです。さりげなく右サイドのUSBも電源供給に対応しているのはいいですね。
全てType-Cな点はマイナスですし、HDMIもありませんが、その代わりに15.8mmという薄さを実現しています。
また「XPS 13 9310」ではなくなった伝統のバッテリーインジケータも健在です。
▲キーボードもひねりはなし。
「XPS」シリーズは一部のキーがくっついた共用金型ではなく、日本語配列専用の金型を使っているので、矢印キーを除く全キーが独立しています。
ただし、エンターキー回りは少し幅が狭くなります。
パームレストは伝統のカーボンファイバーです。
指紋リーダーは電源ボタンに組み込まれています。
▲カメラは2019年の「XPS 13 9380」から使われ始めた幅2.25mmの超小型カメラが使われています。
とはいえ、すでに訴求ポイントではないのか、説明はさらっとしています。
▲15.8mmという薄さながら、冷却はデュアルヒートパイプ&デュアルファン構成。
とはいえ排気口の関係でそこまで冷えるというわけでもないようです。
まとめ
「XPS 9305」はこれまでの「XPS 13」シリーズの正統後継のような位置づけの機種です。
「XPS 9310」があるからか価格面ではこれまでよりも少しお安く、最安値はCore i5/8GB/256GB/FHDな構成で96,782円(税込・配送料込)となっています(20%オフキャンペーン適用時)。
これまでCore i3/4GBメモリだった最安値モデルが、普通に使えるスペックなのはいいですね。10万円でまともな「XPS 13」が買えるってのはテンションが上がります。
重さも1.16kgと、1kgをオーバーしていますが十分に軽量な部類で、まさにフラグシップモデルでありながら安価で使えるモバイルノートと言えます。
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