【レビュー】 DELL Inspiron 14 5402:お手頃価格で使いやすい14インチノート

PC

DELL「Inspiron 14 5402」は2020年10月に発売された、TigerLake搭載の14インチノートです。最新のIntel第11世代TigerLakeを搭載し、CPU処理・グラフィックともに高い性能を発揮します。

シルバーとホワイトの外観は見た目にも軽やかで圧迫感もなく、アルミニウムを多用した筐体は高級感があり、ビジネスの現場だと目を引くことでしょう。

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DELL Inspiron 14 5402

CPU Core i7-1165G7
Core i5-1135G7
メモリ 4~16GB DDR4-3200
ストレージ 256GB~1TB NVMe SSD
画面 14.0インチ IPS FHD
インターフェース Type-C(Gen2)×1
Gen1×2
HDMI
microSD
オーディオジャック
wi-fi 802.11ac+BT5.0
サイズ 321.3×216.15×17.9mm
重さ 1.429kg

GoodPoint
お手頃価格で高性能
白ベゼルは圧迫感がない
DC/USB PD両対応

BadPoint
Thunderbolt非対応
キーボードは好みが分かれる
ファン全開時はうるさい

記事執筆現在は2021年3月に発売された「Inspiron 14 5410」と併売されており、かつ2021年6月1日に大幅値下げが実施されました。
おそらくはこのまま在庫処分の形で終売になると思われ、すでにCore i5モデルはラインナップから消えています。

その代わり、Core i7モデルなのに税込・配送料込みで69,502円(2021年6月3日時点)と、7万円を切るお買い得な価格になっています。

「Inspiron 14 5402」のインターフェース

▲天板とキーボード面はプラチナシルバーです。

■左サイド
・電源ジャック
・HDMI
・USB 3.2 Type-A Gen1
・USB 3.2 Type-C Gen2 (PD給電/DP出力対応)
■右サイド
・microSDカードスロット
・USB 3.2 Type-A Gen1
・オーディオジャック

「Inspiron 14 5402」のインターフェースはすっきりとまとまっていて、かつある程度使い勝手も良くなっています。
Thunderbolt 3/4こそ対応していませんが、Type-C端子は転送速度が10GbpsなUSB 3.2 Gen2で、USB PD給電やDisplayPort出力にも対応しているので、モバイル時には電源アダプタの代わりにUSB充電器で済ませることができます。

「Inspiron 14 5402」の内部

「Inspiron 14 5402」は自力でのカスタマイズ要素が多く、メモリは2スロット、ストレージはM.2×2が用意されていてデュアルストレージが可能です。
標準搭載のWi-fiは802.11ac(Wi-fi 5)対応のものですが、こちらも自力で802.11ax(Wi-fi 6)対応のものに換装できます。

なお、Core i7モデルはバッテリーが小型の40WHrになる代わりに、スピーカーが大型のものとなります。
その関係でセカンドSSDのスペースも潰されるので、デュアルストレージは困難となります。

「Inspiron 14 5402」のディスプレイ

「Inspiron 14 5402」は珍しく、ディスプレイ周りのベゼルがホワイトで、明るい印象を受けます。

画面はLG Philipsの「LP140WFA(LGD05F3)」という非光沢IPSパネルが使われています。
スペック上は輝度220nits、コントラスト比700:1、NTSC比45%、sRGBカバー率63%と、ランクでいえば”中の下”くらいのパネルです。

参考:LP140WFA(LGD05F3):Panelook

しかし、何が違うのかわからないんですが、すごく見やすいんですよね。
Lenovoなどと表面処理が違うのか、非光沢なんだけどコントラストがはっきりとしていて、それでいてギラついた感じがないので、目への負担が軽いように感じます。

60度くらい斜めから見るとさすがに反射がありますが、それでも画面が白くなったりということはありません。

暗いところではしっかりと見えます。

「Inspiron 14 5402」のキーボード

「Inspiron 14 5402」のキーボードは共通金型を使った、”一部キー同士がくっついている”タイプです。

大体のキーは幅が確保できていますが、バックスペースキーがかなり細く、少し打ちにくいというか誤打鍵が起こりやすいです。
個人的には独立したPgUp、PgDnキーが用意されているのは好印象ですね。

キーピッチは18.7mmと、標準の19mmよりわずかに狭くなっています。
左右のスペースには余裕があるので大きくしてもいいとは思いますが、金型を流用した関係と思われます。

キーは四角でフラット。
引っかかりがないというか、吸い付くような感じはなく、打鍵感もどこかふにゃっとしています。

キーボードバックライトを搭載していますが、これがまた微妙で…

文字部が透けているのですが、斜めから見ると、キーの隙間から漏れる光の方が強くて、文字が見えにくくなるんですよね。
この画像は暗い中で撮ったものなのでまだ文字が読めますが、夕方くらいの薄暗さ程度だと絶妙に見えづらくなります。
ぶっちゃけ、バックライトを消して、ディスプレイの光で打つ方がまだ文字が見えます

「Inspiron 14 5402」のパフォーマンス

TigerLakeは可変TDPを採用しており、設定でTDPを12~28Wの範囲で変更できます

変更はDELL Power Managerから行うことができます。標準では”最適化”が選択されています。

HWiNFOで確認すると、TDPは28W、PL1(Power Limit1)は22W(28秒)となっています。
熱設定を変更すると、このPL1が変化します。

最適化
(デフォルト)
低温 静音 超高パフォーマンス
PL1 22W 15W 15W 27W

このレビューでの計測はすべて標準の”最適化”で行っています。

なお、負荷をかけたときは設定どおり30秒弱(多分28秒)ほど上限に張り付いたあと、消費電力が下がります。

CPU

CPU CINEBENCH R20(Multi)
Ryzen 7 4750GE 4140
Ryzen 5 4500U 2160
Core i7-1165G7 2138
Ryzen 3 4300U 1649
Core i5-1035G7 1605
Core i5-1135G7 1589
Ryzen 5 3500U 1522
Core i5-10210U 1424
Core i5-8265U 1400
Core i5-8250U 1231
Core i3-1005G1 1022
Ryzen 3 3200U 681

CPU CINEBENCH R23(Multi)
Ryzen 7 4750GE 10673
Core i7-1165G7 5445
Core i5-1135G7 4366
Ryzen 3 4300U 4223
Core i5-10210U 3653
Ryzen 5 3500U 3624
Core i7-10510U 2964

R23はまだサンプル数が少ないので何とも言えませんが、R20もスコアはいまいちふるっていません。
後述しますが、どうも消費電力にキャップをかぶせているようで、その影響が大きいものと思われます。

GPU

CPU 3DMark Fire Strike (Graphic)
GTX 1650 Max-Q 7756
GTX 1050 Max-Q 7288
Core i7-1165G7 4964
GTX 960M 4359
GeForce MX350 3982
Core i5-1135G7 3853
本機(16GB) 3842
Ryzen 7 4700U 3105
Core i3-1115G4 3070
Ryzen 5 4500U 2801
Core i7-1065G7 2715
Ryzen 7 3700U 2514
Ryzen 5 3500U 2451
Ryzen 3 4300U 2221
本機(8GB) 2061
Core i5-1035G1 1461
Core i7-10510U 1221
Core i5-10210U 1139
Core i3-1005G1 1024

 

CPU 3DMark Time Spy (Graphic)
GTX 1650 Max-Q 2930
GTX 1050 Max-Q 2227
Core i7-1165G7 1398
GeForce MX350 1273
GTX 960M 1223
本機(16GB) 1188
Core i5-1135G7 1123
Ryzen 7 4700U 977
Ryzen 5 4500U 859
Core i3-1115G4 794
Ryzen 7 3700U 775
本機(8GB) 741
Core i7-1065G7 720
Ryzen 5 3500U 688
Ryzen 3 4300U 687
Core i5-1035G1 432
Core i3-1005G1 390
Core i7-10510U 388
Core i5-10210U 373

Ryzenシリーズはメモリのシングルチャネル/デュアルチャネルの影響を大きく受けることで知られていますが、TigerLakeも同様に影響を受けるようです。
購入時は8GB×1でシングルチャネル動作だったものに、8GBを追加してデュアルチャネル動作させると、グラフィックスコアが大きく向上しました。

Core i7-1165G7には劣るとはいえ、デュアルチャネルで動作させればGeForce MX350に近い性能を持ち、内蔵グラフィックとしては十分な能力を持っていると言えます。

ストレージ

ストレージはキオクシア(旧東芝メモリ)製の「KBG40ZNS256G」です。
スペックシート上ではリード2,200MB/s、ライト1,400MB/s、MTTF150万時間、SLCキャッシュ機能付きとなっています。

参考:BG4シリーズ:KIOXIA

実測ではリード2,300MB/s、ライト1,600MB/sと、スペックを上回る速度が出ました。

計測中のSSD温度は78度まで上昇。
動作範囲は0~85度なので正常の範囲ですが、不安な場合は底面カバーと密着させるための熱伝導シートを追加してもいいでしょう。

SDカード

「SanDisk Extreme Pro(128GB)」(リード最大170MB/s、ライト最大90MB/s)を用いて、SDカードスロットの速度を計測しました。

なんだかボロボロですね…とりあえず、あるだけマシ程度に思った方がよさそうです。

外観

パッケージ

▲パッケージ内容は本体に電源アダプタ、マニュアル類のみとシンプル。

付属品

▲紙類は3種類。

▲電源アダプタはミッキープラグな65W出力のもの。

コンセント側のケーブルの太さは何とかならないんですかね…

筐体

▲左右から見ると少しぼってりとした印象を受けます。

▲先の方はベゼルが天板より少し引っ込んでいて、ディスプレイを開けるときに指が引っかかるようになっています

▲カメラは720pで、左右にステレオマイクが付いています。

▲排気口は左右に開いていますが、実際には向かって右側(画像では左側)からしか排気されません。

▲パームレストのロゴシール。Evo認証シールはありません。

▲最大に開いたところ。だいたい135度くらいです。

接地部分は(多分)プラスチック部品が使われていて、傷がつかないようになっています。
Lenovoなどは大半のモデルで180度オープンにしていますが、DELLは開口角が小さい代わりにリフトヒンジを採用し、吸気しやすい構造にしています。

▲天板は中央にロゴ

これはもう、DELLのお決まりのパターンですね。

▲スピーカーは底面左右に設置。

スピーカーにはFPS、フラットパネルスピーカーが使われています。
FPSの特徴は薄く作れること、直進性の強い音を出せることで、逆に言えば一般的なコーンタイプほど音が広がりません。
ぶっちゃけ、底面手前に設置するならともかく、底面左右に設置してしまうと音が横にばかり行って正面は聞きづらいポイントになるんですよね。スピーカーを横に向けて聞いている状態と言えばわかりやすいでしょうか。実際、正面よりも横から聞いた方がまともな音が聞けます。

音については、解像度がとても高く、一つ一つの音がはっきりしています。
音域は中音・高音は内蔵スピーカーとは思えないくらいには豊かですが、低音がばっさりカットされています。
なので高音中心の女性ボーカル曲などはそれなりに聞けますが、男性ボーカルやロック、メタルは音が軽いというか音が足りていないのでシャカシャカした音になります。

Web会議などに重要なしゃべり声は、一人一人の声がはっきりしていて聞き分けはしやすいものの、だみ声気味になるのが気になるところです。

ディスプレイ

▲ベゼル幅は5.0mm

▲反射は少なく、目への負担が少ないです。

重量

重量は本体が1406g、電源込みで1729gでした。
モバイルするには軽いとは言い切れず、フリーアドレスフロアで使う程度なら良さそうですが、外出時に持ち歩くには少し重めですね。

内部構造

▲底面です。

隠しネジはなく、見えている7か所のネジを外すと内部にアクセスできます。

▲底面カバーはアルミ製のはずですが、内側にうっすらとEMS対策の塗料が吹き付けられています。

左右の吹き付けがない部分はWi-fiのアンテナの位置となります。

▲一部のネジはパックマンみたいな形のワッシャーを噛んでいて、抜けないようになっています。

▲内部全体。

スピーカー位置が左右でちょっとずれています。

▲ストレージは2242サイズですが、2280サイズにも対応。

熱伝導シートは貼られていませんでした。

▲バッテリーの横にセカンドSSDスペース。

Core i7モデルではスピーカーハウジングが大型化して、このスペースが潰されています。
それよりバッテリーのど真ん中に溝があってケーブルが通っている構造の方が気になります。

▲Wi-fiカード

アンテナが抜けないように金具で押さえています。

▲メモリは2スロット。

標準では8GB×1の構成です。

▲ファンはちょっと面白くて、ヒートパイプの下のフィンが、風の流れに沿うように斜めを向いているんですよね。

ちょっとした工夫ですが、こういうところに各社の差が出るので、見ていて面白いです。

▲スピーカーは前述の通り、FPS(フラットパネルスピーカー)が搭載されています。

システム

起動前

▲UEFIは文字は小さいものの、項目ごとにまとまっているので見やすいです。

▲デフォルトだとVMDが有効化されており、バックアップできないのでいったん無効化します。

▲恒例のバックアップです。

使用したのは「Macrium Refrect Free」で、バックアップサイズは43.64GBでした。

Lenovoノートの倍以上の容量を食っています。

システム情報

▲デスクトップはすっきり

▲システム情報

購入した時期の関係か、最初からバージョンが20H2でした。
ストレージもかなり食っていますね

▲HWiNFOでのCPU情報

▲マザーボードの型番は0WNVYKでした。

PCIe x1はWi-fiとして、PCIe x16でM.2 SSD2台分を賄っているのでしょうか。

▲再起動直後のメモリ使用量は2.9GBと多め

▲スタートアップはDELLの独自アプリが2種類登録されていました。

▲デバイスマネージャ

Wi-fiはQualcomm QCA61x4Aが搭載されています。

▲バッテリーは容量ぴったりでした。

ゲームベンチマーク

レビュー機のスペック

レビュー機のスペックは以下の通り。

CPU Core i5-1035G7
グラフィック Intel Xe
メモリ DDR4-3200
8GB(シングルチャネル)
16GB(デュアルチャネル)
ストレージ 256GB

比較対象

比較対象としたのは以下の3機種です。

・Yoga 750i:Core i7-1165G7/DDR4-3200 16GB(デュアルチャネル)、
・ThinkPad E14 Gen2:Ryzen 5 4500U/DDR4-3200 8GB(シングル)および16GB(デュアル)
・GPD Win Max:Core i5-1035G7/LPDDR4X-3733 16GB(デュアルチャネル)

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[軽量級] DQベンチマーク

設定 メモリ スコア 評価
1920×1080 最高品質 8GB 5564 快適
16GB 10382 すごく快適
1280×720 標準品質 8GB 10524 すごく快適
16GB 14471 すごく快適
DQベンチマーク
Core i7-1165G7 10398 / すごく快適
本機(16GB) 10382 / すごく快適
Core i5-1035G7 9703 / とても快適
Ryzen 5 4500U(16GB) 9431 / とても快適
Ryzen 5 4500U(8GB) 5722 / 快適
本機(8GB) 5564 / 快適

1920×1080(最高品質)での比較

軽量級タイトルでの比較では、シングルチャネルとデュアルチャネルでは倍近いスコア差となっています。
スペック上ではCore i7-1165G7より2割ほど下回る(GPUコア数が96EUと80EUと2割違う)計算ですが、軽量級だとほとんど差が出ません。

ゲーミングUMPCである「GPD Win Max」を上回るスコアを出しているところも、グラフィック性能が格段に向上したことを感じさせます。

[中量級] FF XIV 漆黒のヴィランズ

設定 メモリ スコア 評価
1920×1080
最高品質
8GB 1303 設定変更
16GB 2901 やや快適
1920×1080
高品質(ノート)
8GB 1767 設定変更
16GB 4081 快適
1920×1080
標準(ノート)
8GB 2165 普通
16GB 5156 とても快適
1280×720
高品質(ノート)
8GB 3481 やや快適
16GB 6616 とても快適
FF XIV 漆黒のヴィランズ
Core i7-1165G7 2676 / やや快適
本機(16GB) 2924 / やや快適
Ryzen 5 4500U(16GB) 2685 / やや快適
Core i5-1035G7 2317 / 普通
Ryzen 5 4500U(8GB) 1664 / 設定変更
本機(8GB) 1303 / 設定変更

1920×1080(最高品質)での比較

中量級のFF14ではなぜかCore i7-1165G7を上回っていますが、どちらかというとCore i7-1165G7のスコアが低い結果でしょう。
シングルチャネルとデュアルチャネルではスコアに倍以上の差が出ていますが、これはメモリ容量も関係しているものと思われます。

FHD解像度でも品質を最低にまで下げればプレイに支障がない”とても快適”の評価となるのは素晴らしいですね。

[重量級] FF XV Windowsエディション

FF XV
Core i7-1165G7(16GB) 2702 / やや重い
本機(16GB) 2733 / やや重い
Ryzen 5 4500U(16GB) 2606 / やや重い
Ryzen 5 4500U(8GB) 1724 / 動作困難
本機(8GB) 1543 / 動作困難

1280×720(高品質)での比較

かなりの性能向上が見られたIris Xeでも、重量級タイトルをプレイするにはさすがに力不足です。
重量級のFF15ではメモリ以前に処理能力が追い付いていないので、シングルチャネルとデュアルチャネルの差が1.8倍程度に収まっています。

消費電力・稼働時間・騒音・温度

消費電力

アイドル時 6.3W
画面オフ時 2.3W
スリープ時 0.5W
充電(アイドル) 39W
充電(電源オフ) 34W
CINEBENCH(S) 25.7W
CINEBENCH(M) 30.3W
最大 30.5W
最大(充電中) 66.3W

消費電力は不思議な傾向があり、30Wを過ぎた辺りで上限に張り付きます
これはCPUだけの負荷の場合も、グラフィックに負荷をかけた場合も変わりありません。
おそらくは電源設定の”最適化”の中にこのような設定が含まれているものと思われます。

ただ充電とは別計算のようで、充電しながら負荷をかけると、電源アダプタ(65W)の限界まで引き出します。

稼働時間

キー入力のみ 42956秒(11.9時間)
動画再生 34612秒(9.6時間)
フルロード 7573秒(2.1時間)

「Inspiron 14 5402」のバッテリーは53WHrと標準より少し多いかな?くらいの部類に入ります。
ほぼ無負荷で11.9時間というのは、がじぇっとりっぷが計測してきた範囲では標準的な稼働時間です。

フルロード時は2時間オーバーと長めの稼働時間で(大半は1時間台)、消費電力のキャップが30Wにあることが好影響となっているものと思われます。

騒音

状況 音量 聞こえ方
電源オフ 35.6dB 無音
アイドル 35.6dB 無音
最大 49.1dB かなりうるさい

 

騒音レベル[dB] 音の大きさのめやす 自室内の聞き騒音
うるさい 70 掃除機
騒々しい街頭
非常にうるさい
60 普通の会話・チャイム
時速40キロの自動車の内部
非常に大きく聞こえうるさい
声を大きくすれば会話ができる
普通 50 エアコンの室外機
静かな事務所
大きく聞こえる
通常の会話は可能
40 深夜の市内
図書館
多少大きく聞こえる
通常の会話は十分に可能
静か 30 ささやき声
深夜の郊外
非常に小さく聞こえる
20 ささやき
木の葉のふれあう音
ほとんど聞こえない

「Inspiron 14 5402」はなるべくファンの回転を抑える傾向にあり、ぎりぎりまで静音を保とうとします。
ベンチマークを一回だけ回す程度の時間であれば、常識的というか、耳に障らない程度の騒音で収まる感じですね。

その代わりCPU温度は上がりやすく、長時間の負荷をかけてCPU温度が上がりきってしまうと、途端にファンがうなりを上げ始めます。
ブオォーというよりはゴオォーっといった感じで、周囲に嫌がられるくらいの騒音になります。

温度

前述の通り、「Inspiron 14 5402」はファンが回り始めるのが遅く、大きく負荷をかけるとCPU温度が急上昇します。
そのため、負荷のかけ方次第ではあっさり100度に到達してしまいます。

まとめ

「Inspiron 14 5402」は発売直後ではなく2021年に入ってから購入したのですが、直後に「Inspiron 14 5410」の発売があって思いっきりへこんでいました。

この中身で7万円スタート!DELL「Inspiron 14 5410」はワンランク上のTigerLake-Hノート
2021年4月13日、DELLはIntel第11世代Core H CPU(コードネーム:Tiger Lake H35)を搭載した14インチノート「Inspiron 14 5410」を発売いたしました。スペック DELL Inspiron 1

とはいえ死蔵しても仕方ないので気を取り直してレビューしたのがこの記事です。

記事執筆時点では「Inspiron 14 5402」はまだ併売されており、冒頭にも書きましたが、Core i7モデルなのに税込・送料込で69,502円からと、いかにも在庫処分的な値付けです。

常識的な使い方の範囲では割と静かですが、高負荷をかけ続けるとうるさくなるのが欠点と言えば欠点です。
まぁそもそも、定常的に高負荷をかけ続ける場面というのはそうありませんが…

デザインは好みですし、性能的には十分ですし、ディスプレイは見やすいし、、それでいて安いので、事務用とか日常生活で使うにはちょうどいいと思います。
ただ、7,000円上乗せすれば、キーボードを改善してThunderbolt4まで搭載した「Inspiron 14 5410」(Core i7-11370Hモデル)が買えちゃうので、かなり微妙な立ち位置になっちゃっているんですよね…

関連リンク

 

付録

ベンチマーク結果一覧

メーカー DELL
モデル名 Inspiron 5402
CPU Corei5-1135G7
GPU Iris Xe
メモリ 8GB 16GB
ストレージ 256GB 256GB
PassMark Total 4408.2 5162.8
CPU Single 2672 2595
CPU Multi 9427.1 10151.2
2D 880.9 893.2
3D 2055.4 3208.1
Memory 2092.1 2847
Disk 13344.2 13468.9
CPU-Z Single 542.6 516.8
Multi 2572 1941.5
GeekBench4 Single 5614 6134
Multi 16152 15206
OpenCL 25502 45308
OpenCL(dGPU)
GeekBench5 Single 1311 1381
Multi 3684 3759
OpenCL 9293 14047
OpenCL(dGPU)
CrystalMark Mark 419968 431970
ALU 146453 117865
FPU 77114 70824
MEM 88720 127081
HDD 62754 66128
GDI 22905 26349
D2D 6576 7602
OGL 15446 16121
CINEBENCH R15 OpenGL 65.10fps 87.31fps
CPU(M) 693cd 628cd
CPU(S) 200cd 160cd
CINEBENCH R20 CPU(M) 1589pts 1595pts
CPU(S) 488pts 477pts
CINEBENCH R23 CPU(M) 4366pts 4039pts
CPU(S) 1338pts 1279pts
PCMark ALL 4347 4550
Essensial 8952 9238
Productivity 6259 6549
DigitalContent 3981 4225
3DMark TimeSpy 832 1313
Graphics 741 1188
CPU 2783 3276
FireStrike 1720 3383
Graphics 2061 3842
Phisics 8208 9044
Combined 502 1194
NightRaid 7946 13041
Grapihics 8338 16584
CPU 6286 5900
SkyDiver 8033 11800
Graphic 8246 12883
Phisics 7516 8741
Combined 7374 10679
CloudGate 10508 14953
Graphics 13670 22954
Phisics 5807 6736
IceStorm 46201 72393
Graphics 45484 80625
Phisics 48900 53334
IceStormEX 37538 59576
Graphics 35276 61097
Phisics 48406 54804
IceStormUnlimited 105191 117051
Graphics 131027 162557
Phisics 62239 59124
VR Mark 978 2020
DQ(DX9) 1280・標準 10524
すごく快適
14471
すごく快適
1920・最高 5564
快適
10382
すごく快適
FF XIV(DX11)
紅蓮
1280・標準 3367
やや快適
6723
とても快適
1920・最高 1361
設定変更
2924
やや快適
1920・標準 1745
設定変更
4090
快適
1920・低 2132
普通
5447
とても快適
FF XIV(DX11)
漆黒の反逆者
1280・標準 3481
やや快適
6616
とても快適
1920・最高 1303
設定変更
2901
やや快適
1920・標準 1767
設定変更
4081
快適
1920・低 2165
普通
5156
とても快適
FF XV(DX11) 1280・標準 1543
動作困難
2733
やや重い
1920・最高
MHF(DX10)
大討伐
1280 5921 119778
1920 3215 7144
ブラウザ jetstream2 151.536 141.847
BaseMark 559.52 776.19
WebXPRT 205 217
MotionMark 343.84 341.92
SpeedMeter2.0 120.6 122.1
octane 55548 51382

ベンチマーク結果画像

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