「TS-230」とどう違う? QNAP「TS-233」は最エントリークラスの2ベイNAS

NAS

2022年2月15日、QNAPはエントリー向けの2ベイNAS「TS-233」をfacebookおよびYouTubeのライブ配信で発表しました。

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スペック

■ TS-233
CPU4コア ARM Cortex-A55
メモリ2GB
ストレージ2.5/3.5インチ×2
インターフェース1GbE 有線LAN
USB 3.0×1
USB 2.0×2
サイズ90.18×188.64×156.26mm
重さ1.11kg

型番TS-233
メーカーQNAP
価格199ドル
発売日2022/02
90.18
高さ188.64
奥行き156.26
CPU4コア Cortex-A55 2.0GHz
内部フラッシュメモリ4GB
メモリ2GB
最大メモリ×
ホットスワップ
SSD対応×
NIC
(1GbE)
1
NIC
(10GbE)
LA/PT×
USB2.02
USB3.01
USB type-c
eSATA
PCIe
SDカード
HDMI
4K対応
DisplayPort
S/PDIF
オーディオジャック
スピーカー
赤外線
レシーバー
×
ハードウェア
暗号化
ハードウェア
アクセラレーション
×
IPカメラ
(無償)
2
IPカメラ
(最大)
仮想化
(VMWare)
×
仮想化
(Windows)
×
仮想化
(Citrix)
×
仮想化
(OpenStack)
×
仮想マシン
(VirtualBox)
×
仮想マシン
(Docker)
対応RAID0/1
ファイルシステムEXT4
システム
ファン
80mm x 1
ノイズレベル
Wi-fiUSBアダプタ
消費電力10.81W
重さ1.11kg
DTCP+
DTCP-IP
DLNA
iSCSIターゲット
iSCSI LUN
ユーザー数600
グループ数128
並列接続数200
共有フォルダ256
スナップショット64
read性能113
write性能112
read性能
(暗号化)
113
write性能
(暗号化)
110
備考

発表映像

特徴

「TS-233」はサイズやデザインから「TS-230」の後継機という位置づけになるようです。

何気に価格破壊? QNAP「TS-230」は2万円台前半のエントリークラスながらメモリ2GB!

「TS-230」の登場は2020年5月。NASの代替わりは2~3年が多く、少し早いペースです。国内発表のタイミング次第ではちょうど2年くらいになるのかもしれません。

見た目的には安っぽいブルーからホワイトの筐体になったくらいの差で、背面のインターエース配置などもそのままなので、筐体そのものは同じ金型を使っているものと思われます

仕様について

仕様は「TS-230」から少しだけスペックアップしています。

CPU(SoC)はモデル名は明らかになっておらず、「ARM 4-core Cortex-A55 2.0GHz processor」と記載されています。
4コアA55なSoCというと、Realtek RTD1319やRockchip RK3566/3568、Amlogic S905X3などがありますが、情報が少なすぎて特定は厳しいです。

2022年5月4日追記:「TS-133」がRockchip RK3566と判明したため、「TS-233」もRK3566でほぼ確定しました。

Cortex-A55は2017年5月に発表されたアーキテクチャです。
「TS-230」のRealtek RTD1296は2012年発表のCortex-A53(RTD1296自体は2018年発表)なので、アーキテクチャ的には5年の進化です。

性能面ではRTD1296とRTD1319の比較で1割ちょっとの計算性能向上といったところですね。RTD1319は1.4GHzなので、2.0GHz駆動であることを考えると実際には1.5倍程度になりそうです。
とはいえ、このクラスだとそもそもがCPU(SoC)をぶん回すような使い方はしにくいので、それほどインパクトのある話にはならないんですよね…

メモリは引き続きオンボード2GB。OS領域も4GBで変わりなし。
トータルの内容的にはマイナーアップデートと呼んでもいいレベルです。
詳細な比較は下のリンクから。

参考 TS-233, TS-230 Compare products:QNAP (US)

「TS-230」と「TS-233」の比較で気になるのは、SSDキャッシングとブロックレベルiSCSI LUN、フォルダレベルでのACLサポートが非対応となった点でしょうか。
まぁ、あくまでホームユース向けの製品なので気にする必要がないといえばないのですが。

外観

全体です。
「TS-230」との比較でみたように、筐体色は白となり、鱗模様のブラックラインがアクセントとなっています。

インターフェースです。
LANポートは一つで1GbEのまま。最エントリーまでは2.5GbEの波は届かないようです。

あと、背面USBについて「TS-230」ではUSB3.0+USB2.0だったのが、USB2.0×2にダウングレードしています。
それほど使われなさそうとはいえ、印象としてはあまり良くないですね。

「TS-233」の画像がないのですが、内部構造も「TS-230」と同じと思われます。

まとめ

「TS-233」の価格は公式ストアで199ドル(約2.3万円)です。
「TS-230」は21,980円で販売されているので、国内発売されるときは同程度になると思われます。

2022年5月4日追記:国内では3月1日に発売されていました。当初は30,800円でしたが、4月半ばに32,800円程度に値上がりしています。おそらくは円安・輸送コストの増加などによるものでしょう。

SoCアーキテクチャは更新されて性能向上もしたものの、そこまで大きなインパクトにはならないようですし、「TS-230」の色が気に入らないとかの理由以外で「TS-233」を待つ必要はなさそうです。

改めて。「TS-233」はホームユースのエントリークラス。当面1GbE環境から更新する予定はない、とりあえず安価にファイル共有やバックアップ環境を揃えたいといった層向けの製品です。
割り切って使う、あるいはNASにネットワークストレージ以上のことを求めない(と言っても大半のQNAPアプリやDockerは使えます)ことを前提としていることを承知の上ならば、いいんじゃないでしょうか。

まぁHDD代は別途かかるんですけどね。
というか、多機能を活かせないなら2.5GbEなアイ・オー・データ「HDL2-AAX0/E」などへの優位性がない気が…

関連リンク

TS-233:QNAP

コメント

  1. ないしょ より:

    TS-233のSOCは、2.0GHzなのでRK3566の兄弟のRK3568かもしれません。

    • がじぇっとりっぷ より:

      コメントありがとうございます。
      確かにRK3568の可能性もありますが、インターフェース的にRK3566で足りるため、低価格NASにわざわざ高価な上位SoCを使う理由がないんですよね。
      なので、SBCに比べてクーリングが確保できている分、RK3566をオーバークロックさせて2.0GHz動作させていると考えた方が合理的です。

      さらに言うと、兄弟機となるTS-433が2.5GbE+1GbEでメインボードが別物なので、こちらがRK3568かと思われます。

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