2022年11月10日、PCメーカーのCHUWIはIntel第12世代Core CPU(コードネーム:Alder Lake)のCore i3-1215Uを搭載したミニPC「CoreBox 4th」を発表、公式ストアで発売しました。
スペック

■ CoreBox 4th | |
CPU | Core i3-1215U |
---|---|
メモリ | 16GB LPDDR5-4800 |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
インターフェース | USB Type-C(TB4)×1 USB 3.0×4 HDMI×1 DIsplayPort×1 1GbE 有線LAN オーディオジャック |
wi-fi | 802.11ax+BT5.2 |
サイズ | 173×158×73mm |
重さ | 0.9kg |
※2023年4月5日追記:アナウンスなしでの仕様変更があり、Thunderbolt4端子がなくなりました。
特徴
「CoreBox 4th」は名前の通り、「CoreBox」シリーズの4代目…のはずです。
もとはKaby Lake-Gを搭載した「HiGame」(2018年)という小型ゲーミングPCに使われた筐体デザインをそのまま踏襲していて、覚えている限りではシリーズとして以下があります。
・Core i5-5257U(CoreBox i5)
・Core i7-6560U(CoreBox X)
・Core i5-8259U(CoreBox)
・Core i3-1005G1(CoreBox Pro)
…すでに4台あるような…?どれが仲間外れになったんだろう…
CPUとGPU
「CoreBox 4th」のCPUはCore i3-1215Uです。
前世代(CoreBox Pro)から引き続き、Core i3路線ですね。
第12世代Alder-LakeはPコア+Eコアのハイブリッド構成をとることで、CPU性能が大幅に向上しています。

Core i3-1215Uは2P4E構成で6コア8スレッド。
Core i5-1115G4まで2コア4スレッドだったことを考えると大幅なコア増です(正しくはEコアが増えただけですが)。
Core i3-1215Uはi3なのにびっくりするくらい優秀で、CPU性能はCore i7-1165G7を上回っています。まぁ、Core i5やCore i7はもっとパワーアップしていますが。
それでもCore i7-1165G7と同程度の感覚で操作できるってのは素晴らしいなと。
グラフィックアーキテクチャは第11世代Tiger Lakeから変更がないのですが、グラフィックコア数が48から64に増えたことでスコアを伸ばしています。
FF14ならFHD画質の標準設定でプレイできるレベルです。
メモリとストレージ
メモリは16GB LPDDR5-4800。 オンボードで増設はできません。
ストレージは512GB M.2 NVMe SSD。
リード2,500MB/s、ライト1,800MB/sとあるので、PCIe Gen3 SSDですね。
その他
無線LANは802.11ax(Wi-fi 6)。
チップはIntel AX201なので、Wi-fi 6Eは非対応です。
有線LANは1GbE。最近のトレンドに乗って2.5GbEにしてほしかったところです。まぁ、使うかどうかは微妙なところですが。
電源アダプタは90Wが付属します。
Type-C端子からのUSB PD給電にも対応しています(100W以上の充電器推奨とされています)。
外観
※2023年4月5日追記:アナウンスなしでの仕様変更があり、Thunderbolt4端子がなくなりました。
インターフェースです。
全面は電源ボタンだけで、端子類は全部背面です。
「HiGame」の時は前面端子があった(TB3×1)のですが、「CoreBox」になってからは前面は無端子で一貫しています。
過去機種のたいていのレビューで不便だと酷評されているのに、改善しないのって何なんでしょうね…
HDMI、DisplayPort、Type-Cでの最大3画面出力(トリプル4K)に対応。
内部はこんな感じで、横置きにしたときに底面吸気、3方向排気となります。
この底面パネルは「HiGame」と同じもので、ファンの位置とずれています。
さらに吸気口とファンの間には黒いパネルが入るのですが、その穴も「HiGame」時代のファン位置に合わせたものなので、画像に映っているファンは実際には1/3くらいがパネルで隠れるという。
…なんというか、せめてそのくらいは作り直してほしいなぁと。
あと、よーく見るとSATAが2ポートあるんですよね。1台分しか2.5インチベイはないんですけど。
サイドは大きく排気口が開いています。
飾り足的なものがあるので、そうそう塞がることもありませんし、縦置き時にも排気スペースを確保できます。
まとめ
「CoreBox 4th」の価格は449ドル(69,275円)。11月30日まで発売割引で399ドル(55,392円)となっています。
価格的にはCore i5-1135G7搭載ミニPCや、Ryzen 5 5560U搭載ミニPCよりちょっとだけ安い程度です。
性能的にもメモリ・ストレージを含めた仕様面でもそれらと同等レベルと言っていいですし、ヘビーユーズしない一般家庭であればメイン機としても成り立つスペックで5.5万円は(本体の意味での)適当な価格付けでしょう。
CPU性能ががっつりほしいなら、予算を少し足して「RZBOX」を選ぶという手もありますが、たいていはこれで事足りるでしょう。
CHUWIという点とフロント端子がない点に目をつぶれば、割とお買い得な一台だと思います。
デザイン的には好きなんですけどねぇ…
関連リンク
CoreBox 4th:CHUWI
コメント