2023年2月14日、ECSはIntel Jasper Lake世代のCPUを搭載したミニPC「LIVA Q3D」を発表しました。
このモデルは2022年10月4日に発表した「LIVA Q3H」の映像ポート違いな兄弟機で、2022年10月25日のInfocomm SEA 2022向けプレスリリースで存在だけ明らかにされていました。
参考 ECS Returns to Infocomm SEA 2022 to Firstly Launch LEET Gaming Series and LIVA Systems Family:ECS
スペック
■ LIVA Q3H/Q3D | |
CPU | Pentium Silver N6000 Celeron N5100 Celeron N4500 |
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メモリ | 4~8GB LPDDR4-2400 |
ストレージ | 64~128GB eMMC |
インターフェース | USB 3.0×2 USB 2.0×1 HDMI×1 HDMI-IN (Q3H) DisplayPort (Q3D) microSDXC |
wi-fi | 802.11ac |
サイズ | 74×74×34.6mm |
重さ | 174g |
特徴
ECSは古くから超小型デスクトップに取り組む企業で、7cm角の「LIVA Q」シリーズも2017年から続いています。
「LIVA Q3H/Q3D」はその最新モデル。サイズは半回りくらい多くなりましたが、その分搭載インターフェース数が増えています。
ひとつ前がRyzen V1605B/R1505Gで高性能だけど高さのある「Q3 Plus」だったので、元の路線に戻った形ですね。
CPU
「LIVA Q3H/Q3D」は映像インターフェース以外は共通で、CPUはIntel Jasper Lake世代のPentium Silver N6000、Celeron N5100/Celeron N4500を搭載します。
性能の高いTDP10W/15Wではなく、TDP6WのCPUです。
性能についてはそこそこ。
Pentium N6000はTDP6Wながら、格安ミニPCでよく使われるCeleron N5105(TDP10W)と同等のスコアを出しています。
メモリとストレージ
メモリは公式サイトに記載はないものの、4GBまたは8GBのLPDDR4-2400となります。
ストレージは64GBまたは128GBのeMMC。CHUWI「LarkBox」のようなM.2スロットなどはありません。
内容的にもハードな使い方には向いておらず、ストレージ容量も多くないので、軽作業向けといったところでしょう。
その他
無線LANは802.11ac(Wi-fi 5)、Bluetoothは不明です。
電源はバレルジャックのDC12V/3A。
中華系ミニPCは12VオンリーのType-Cとかいう怖いやつばかりになっていますが、老舗はさすがにそういうことはしませんね。
外観
正面は共通です。
USBは3.0×2+2.0×1。
背面は「Q3D」がHDMI+DIsplayPort、「Q3H」がHDMI+HDMI-INです。
HDMI-INがある超小型デスクトップは多分初めてですね。
側面は両サイドとも通気口が開いています。
microSDスロットがある面の右上の四角は「Q3H」でHDMI-IN使用時に本体出力とHDMI-INの表示切り替えスイッチです。
「Q3D」はHDMI+DIsplayPortで切り替えはないはずだけど、画像を使いまわしたのかスイッチがついたままです。
まとめ
「LIVA Q3H/Q3D」の価格は不明。
というか、最近のECSは日本語ページを用意してもコンシューマ向けに販売されるとは限らず、この製品も国内販売があるのかも分かりません。
HDMI-IN搭載ミニPCってのは他にないユニークな製品なので、需要はありそうなんですけどね。
王道的な製品は中華系メーカーが価格で攻めているので、大手は手が出しづらくなっていますが、ニッチなところはいくらでもありそうなので、今後もあれこれ攻め手を替えて出してほしいですね。
(本当は大手が王道、中小がニッチを攻めるものだと思うけど…)
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