2024年3月18日、QNAP(本社:台湾)はARM SoCを搭載したホーム/オフィス向け2ベイNAS「TS-216G」を発表、Amazonでは5月23日に販売を開始しました。
スペック
■ TS-216G | |
CPU | 4コア ARM Cortex-A55 |
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メモリ | 4GB |
ストレージ | 2.5/3.5インチ×2 |
インターフェース | 2.5GbE 有線LAN 1GbE 有線LAN USB 3.0×1 USB 2.0×2 |
サイズ | 165×102×220.6mm |
重さ | 1.45kg |
特徴
「TS-216G」は、内容的には「TS-433」の2ベイ版といったところになります。
本来であれば型番的に対になるのは「TS-233」でしょうが、「TS-233」はホーム向けエントリーレベル、「TS-433」はホーム向けミドルレンジとクラス分け自体が違い、「TS-433」と同じホーム向けミドルレンジクラスに入ってきたのが「TS-216G」となります。
中身的には2022年8月の「TS-433」と変わりないようなので、できれば同時期に登場してほしかったものですが…1年半開いて同スペックか…
仕様について
「TS-216G」の仕様は、調べた範囲では「TS-433」を踏襲しているようで、CPU(SoC)も「TS-433」と同じ2.0GHzの4コア ARM Cortex-A55とされています。
SoCの型番は公開されていませんが、グラフィックがMali-G52であること、必要なインターフェースなどから、Rockchip RK3568ではないかと推測しています。
RK3568はGeekBench4のスコアが2200程度で、Raspberry Pi 4とだいたい同じ程度です。AnTuTuだと10万強といったところですね。
強力とまではいえないSoCですが、0.8TOPSのNPUを内蔵している点がポイントです。
メモリはオンボード4GBを搭載。エントリー機種としては大容量です。
拡張用のメモリスロットはありません。
エントリークラスとしては4GBあればストレージ管理以外にアプリをいくつか動かす分には十分足りるので不足はないでしょう。
ストレージは2.5/3.5インチが2ベイ。隠れM.2 SSDスロットの類はありません。
アプリ面では最大256層のスナップショットに対応。
スナップショット機能はかつてはミドル以上のモデル向けでしたが、今は下位でも普通にスナップショットに対応しています。
QNAPが推してるアプリはこのあたり。
QuMagieやQuSirchはAI(NPU)を活用して分類・検索を行えます。
HBS3は3-2-1バックアップといって、3つのコピー、2つのメディアタイプ、1つのリモートバックアップを行うものです。
十全に活用するにはNASが2台必要になりますが、強固なバックアップ体制を構築できます。
外観
インターフェース。
ネットワークは2.5GbE+1GbEの2ポート。
USBはフロントだけ3.2Gen1(5Gbps)となっています。
ファンは70mmです。
転送速度は最大280MB/s程度。
暗号化しても速度低下はほぼありません。
まとめ
「TS-216G」の価格は記事執筆時点のAmazonで43,782円。
「TS-233」が3万円ちょっとで、「TS-216G」登場までは次が7万円弱の「TS-262」であり、その間がありませんでした。
空いた価格帯を埋める存在として「TS-216G」はスペック的にもちょうどよく、さすがに2年弱前の「TS-433」と同程度のスペックということで気持ち安めの値付けです。
(QNAPとしては)安価な2.5GbE対応NASとして存在感を示しそうです。
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