最安60ドル。 Radxa「X4」はクレカサイズでIntel N100+RP2040に2.5GbE搭載のSBC

シングルボード

2024年7月18日、SBCメーカーのRadxaはIntel N100を搭載したSBC「X4」を発表しました。

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スペック

■ Radxa X4
CPUIntel N100
メモリ4~8GB LPDDR5-4800
ストレージM.2 2230 SSD
インターフェースUSB Type-C(電源)×1
USB 3.2 Gen2×3
USB 2.0×1
microHDMI×2
2.5gbE 有線LAN
オーディオジャック
wi-fiWi-fi 6+BT5.2
Wi-fi 5+BT5.0
サイズ85×56mm

特徴

Radxaは以前からXシリーズとして「Rock Pi X」など、IntelプラットフォームでのSBC(シングルボードコンピューター)を発売しています。

WindowsなSBC。 radxa「Rock Pi X」はSBCだけどAtom x5-Z8300搭載
SBCというよりミニPC基板? Radxa「X2L」はCeleron J4125+RP2040なハイブリッドSBC

「X2L」では155.6×80.6mmと巨大化しましたが、「X4」では再び85×56mmのクレカサイズに戻っています。

CPU

「X4」のCPU(SoC)はIntel N100
いわゆるEコアのみが使われていて、4コア4スレッドとなります。

CPUPassMark(Multi)
Ryzen 7 5825U(8C/16T)18382
Ryzen 5 5625U(6C/12T)14969
Core i3-1215U(6C/8T)11028
Core i7-1165G7(4C/8T)10270
Core i3-N305(8C/8T)10090
Core i5-1135G7(4C/8T)9813
Ryzen 5 7520U(4C/8T)9307
Core i3-1115G4(2C/4T)6098
Intel N97(4C/4T)5853
Core i5-8250U(4C/8T)5885
Intel N100(4C/4T)5536
Intel N95(4C/4T)5377
Intel N200(4C/4T)5145
Celeron N5105(4C/4T)4058
Celeron N5100(4C/4T)3295
Celeron J4125(4C/4T)2959
Celeron N4100(4C/4T)2442
GPUFireStrike(Graphics)
Core i7-1165G75013
Ryzen 7 5825U3924
Core i5-1135G73671
Ryzen 5 5625U3401
Core i3-1215U2974
Core i3-1115G42337
Core i3-N3051878
Intel N971617
Ryzen 5 7520U(4C/8T)1547
Intel N2001380
Intel N1001180
Core i5-8250U1166
Intel N951086
Celeron N51051085
Celeron J4125412
Celeron N4120303

PassMark3DMarkの集計値に基づいています

性能的には計算・グラフィックともにおおむねCore i5-8250Uと同等程度
Intel N100は2023年のCPUですが、2017年のメインストリームクラスと並ぶわけで、6年の差を感じます。

GeekBench 6のスコアはMINISFORUM「UN100D」でシングル1189、マルチ3174。
Rockchip RK3588がシングル850、マルチ3000~3100程度なので、SBCというくくりの中では最速クラスとなります。

メモリとストレージ

メモリは4GBまたは8GBのLPDDR5-4800。カスタマイズで12GBにも対応するよう。
SK Hynixの1チップものが使われるようです。

ストレージは非搭載。eMMCスペースはあるものの、現時点では未実装です。
microSDはなく、現状ではM.2 Key-M 2230ソケットを使うことになります。
M.2 SSDはGen3 x4接続に対応し、転送速度は最大3,400MB/sとなるとのこと。

microSDがないのは違和感ですが、Raspberry Piで起こるトラブルにmicroSDカードの耐久性が多いことを考えると、M.2 SSDを使わせることで障害の可能性を減らすというのはありかなぁと。

その他

無線LANはWi-fi 5(802.11ac)またはWi-fi 6(802.11ax)。画像ではAzurewaveのチップが使われています。
記事執筆時点ではメモリ4GBモデルがWi-fi 5、メモリ8GBモデルがWi-fi 6となっています。
有線LANは2.5GbE。チップは不明です。

オプションのPoE HATを使えば、PoEでの動作にも対応します。

電源はUSB PDで、12V/2Aに対応。
推奨はUSBの使用なしで18W、USBを使うなら25Wとのこと。

OSはDebian、Ubuntuに加え、当然ですがWindows 10/11も動きます。

外観

本体です。
表の見た目は一般的なSBCに近いものの、SoCが見当たりません。
代わりに、ちょっとかすれていますがGPIOの下にRP2040が実装されています。
RP2040はRaspberry Pi財団が独自に開発したARMマイクロコントローラチップで、コプロセッサとしてGPIO周りとファン制御を担当しています。

なお、RP2040はUSB2.0+UARTで接続されています。

裏面にCPUとメモリ。
こうしてみるとN100はでかいですね。電源回り(画像左サイド)も基板サイズの割にガッツリとしています。

面白いのが下側。長辺部分が一部膨らんでいます。

インターフェース。
USBは10Gbpsに対応するUSB3.2 Gen2が3ポート。

まとめ

「X4」は発売前ですがAliExpressに販売ページが用意されていて、4GB+Wi-fi 5が60.63ドル(約9,700円)、8GB+Wi-fi 6が79.96ドル(約1.3万円)となっています。
ストレージがM.2 2230 SSDのみですが最近ではAmazonでも購入できて入手性は良くなっています。

格安ミニPCからOSとストレージとケース、電源を抜いたものとして見たらこのくらいかなぁってなりますが、それがクレカサイズにまとめられてRP2040も載っているとなると安いですね。
ただ、GPIOが不要ならミニPCでもいいよね?ってのがかなり不利なところです。

Radxaは2032年9月までの可用性の保証を宣言していて、さらにはCPUを産業向けAtomに置き換えられるような記載もあります。
さすがに産業向けカスタマイズをすると価格は跳ね上がるでしょうが、Intel N100で足りるなら安価に済みます。

超コンパクトなミニPCとしても、2.5GbE NASとしても使えますし、ケースとかファンとかも揃ってくればかなり評価の高い一台になりそうです。

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製品ページ:Radxa
販売ページ:AliExpress

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