ちょっと大きめ。SZBOX「S7」は7インチLCD内蔵のIntel N100ミニPC

PC

2024年6月28日、SZBOXは天板に7インチ液晶を内蔵したIntel N100搭載ミニPC「S7」を発売しました。

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スペック

■ SZBOXS7
CPUIntel N100
メモリ16GB LPDDR5-4800
ストレージ0~2TB NVMe SSD
画面7.0インチ WXGA
インターフェースUSB Type-C(3.0)×1
USB Type-C(電源)×1
USB 3.0×3
USB 2.0×1
HDMI
1GbE 有線LAN
オーディオジャック
wi-fiWi-fi 6+BT5.2
バッテリー3,400mAh
サイズ173.8×116×21.95mm
重さ400g

特徴

液晶付きミニPCというネタは2016年の「GOLE1」あたりで火が付き、以降細々ながら現在に至るまで定期的に製品が登場しています。

参考 Gole1, Cheapest Windows10 Intel Touch Mini PC:INDIEGOGO

元はスティック型PCの派生的な位置づけだったので、当初は搭載ディスプレイも5インチと小型。POSレジのような見た目の、10~11インチの大型ディスプレイが斜めに付いた製品はあれども、板状筐体で大型ディスプレイってのは初めてかもしれません。

また、SZBOXはOEM製品を販売していて他社とかぶることが多いのですが、記事執筆時点では「S7」の同型品は見当たりません。

CPU

「S7」のCPUはIntel N100
いわゆるEコアのみが使われていて、4コア4スレッドとなります。

CPUPassMark(Multi)
Ryzen 7 5825U(8C/16T)18382
Ryzen 5 5625U(6C/12T)14969
Core i3-1215U(6C/8T)11028
Core i7-1165G7(4C/8T)10270
Core i3-N305(8C/8T)10090
Core i5-1135G7(4C/8T)9813
Ryzen 5 7520U(4C/8T)9307
Core i3-1115G4(2C/4T)6098
Intel N97(4C/4T)5853
Core i5-8250U(4C/8T)5885
Intel N100(4C/4T)5536
Intel N95(4C/4T)5377
Intel N200(4C/4T)5145
Celeron N5105(4C/4T)4058
Celeron N5100(4C/4T)3295
Celeron J4125(4C/4T)2959
Celeron N4100(4C/4T)2442
GPUFireStrike(Graphics)
Core i7-1165G75013
Ryzen 7 5825U3924
Core i5-1135G73671
Ryzen 5 5625U3401
Core i3-1215U2974
Core i3-1115G42337
Core i3-N3051878
Intel N971617
Ryzen 5 7520U(4C/8T)1547
Intel N2001380
Intel N1001180
Core i5-8250U1166
Intel N951086
Celeron N51051085
Celeron J4125412
Celeron N4120303

PassMark3DMarkの集計値に基づいています

性能的には計算・グラフィックともにおおむねCore i5-8250Uと同等程度
Intel N100は2023年のCPUですが、2017年のメインストリームクラスと並ぶわけで、6年の差を感じます。

また実際にIntel N100やN95を搭載したミニPCをレビューしていますが、ゲーム性能は低いものの、ネットサーフィンを中心とした通常利用の範囲であれば、ストレスを感じない程度にサクサク動きました。

【レビュー】 MINISFORUM UN100D:フルパワーでもほぼ無音!ちょっとお高めなだけのことはあるIntel N100搭載ミニPC
【レビュー】 NiPoGi GK3Plus:やや大型だけど熱対策されていて静音なN95搭載ミニPC

メモリとストレージ

メモリは16GB LPDDR5-4800。換装はできませんが、N100で16GBメモリなら十分といえます。

ストレージは0GB(非搭載)から2TB Nvme SSDまで。
M.2 2242 SSDを利用でき、SATA/NVMe両対応とされています。

その他

無線LANはWi-fi 6(802.11ax)対応。チップはIntel AX201で、Bluetoothはv5.2までの対応です。
有線LANは1GbE。チップはRealtek 8111Hです。

「S7」は分類上はミニPCですが、3,400mAhのバッテリーを内蔵
なぜスマホ風表記なのかは謎ですが、ノートPC風表記だと12.58WHrとなります。動作時間は記載がありませんが、2時間程度と思われます。
あくまで普段は電源につないで使い、必要に応じてちょっとしたモバイルができる、あるいはスリープで持ち運べるくらいに考えたほうがいいでしょう。

電源はType-Cで、30W PDまで対応します。

外観

本体です。
タブレットではないので、厚さは20mm以上あります。

ディスプレイは7.0インチWXGA(1280×800)。216dpiなので10.4インチWUXGA(218dpi)と同程度の画素密度です。

インターフェース。
通常のType-Cと電源用のType-Cが並んでいるので間違えそうですが、通常のミニPCと同等レベルの拡張性を備えています。
冷却については左右の側面から吸気、上部から排気する形です。

また、背面には本体の半分サイズのスタンドを内蔵しています。
どのくらいまで開くのかは不明です。

まとめ

「S7」の価格はAmazonで43,999円から。ただし最低価格はストレージなし(OSライセンスもなし)なので、46,999円の128GBモデル(OSライセンスあり)の方がおすすめです。
海外(AliExpress)でも記事執筆時レートでストレージなしモデルが43,681円(267.13ドル)、128GBモデルが46,555円(282.8ドル)なので、Amazonで十分ですね。

「GOLE1」は多くのガジェット好きに刺さり、結構な数の愛好家を生み出しました。
現在ではその多くはゲーミングUMPCに流れているでしょうが、左右のコントローラが邪魔だなぁと思っている層には、「S7」は刺さると思います。

スタンドが付いたことで見やすくなり、CPUもメモリも現代基準となった「S7」は、7インチと大型化したことで小型ガジェットの範囲からは外れてしまうかもしれませんが、実用ガジェットとしては良さげなので、再び多くのガジェット好きの目を惹きそうです。

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