2024年7月24日、ASUSはゲーミングUMPC「ROG Ally」のブラッシュアップモデルとなる「ROG Ally X」を発売しました。
スペック
| ■ ROG Ally X (RC72LA-Z1E24G1T) | |
| CPU | Ryzen Z1 Extreme |
|---|---|
| メモリ | 24GB LPDDR5X-7500 |
| ストレージ | 1TB NVMe SSD |
| 画面 | 7.0インチ IPS FHD (120Hz) |
| インターフェース | USB Type-C(TB4)×1 USB Type-C(Gen2)×1 microSDXC オーディオジャック |
| wi-fi | Wi-fi 6E+BT5.4 |
| バッテリー | 80WHr |
| サイズ | 280.6×111.3×36.9mm |
| 重さ | 678g |
特徴
「ROG Ally X」は「ROG Ally」のブラッシュアップモデルです。旧機種と比較した表が以下。
| ROG Ally X | ROG Ally | ROG Ally(下位) | |
|---|---|---|---|
| CPU | Ryzen Z1 Extreme | Ryzen Z1 | |
| GPU | Radeon Graphics (最大8.6TFLOPS) | Radeon Graphics (最大2.8TFLOPS) | |
| メモリ | 24GB LPDDR5X-7500 | 16GB LPDDR5X-6400 | |
| ストレージ | 1TB | 512GB | |
| 画面 | 7.0インチFHD(120Hz), 最大500nits | ||
| インターフェース | Type-C(USB4)×1 Type-C(Gen2)×1 | ROG XG Mobileインターフェース Type-C(Gen2)×1 | |
| Wi-fi/BT | Wi-fi 6E+BT5.4 | Wi-fi 6E+BT5.1 | |
| バッテリー | 80WHr 充電：1.9時間 | 40WHr 充電：1.6時間 | |
| サイズ | 280.6×111.3×36.9mm | 280.0×111.38×32.43mm | |
| 重さ | 678g | 608g | |
スペック上は、メモリやバッテリーの増加くらいに見えますが、インターフェースを変更したりボタン位置を調整したりと、実質再設計レベルの手が入っています。
CPU
「ROG Ally X」の搭載CPUは「ROG Ally」から引き続きRyzen Z1 Extreme。
アーキテクチャはZen4＋RDNA3で8コア16スレッド。ベース3.3GHz、ブースト最大5.1GHzはRyzen 7 7840Uと同じですが、Ryzen Z1 ExtremeではAIエンジン(NPU)であるXDNAが削除されています。
また、cTDPが9～30W(9W/15W/30W)と下側に広くなっていて(Ryzen 7 7840Uは15～30W)、バッテリーサイズに制限のあるゲーミングUMPCでも長時間プレイできるようになっています。
Ryzen Z1 Extremeの性能は、基本的にはRyzen 7 7840U相当。
詳細については同CPUを搭載したLenovo「Legion Go」のレビューで確認できます。
メモリとストレージ
メモリは24GB LPDDR5X-7500。
元の16GBからプラス8GB(1.5倍)ですが、グラフィックメモリを共有するモバイル機では大きな差です。
VRAMに8GB(最大値)を割り当てても、システムで16GB使えるのは大きいですね。
ストレージも512GBから1TBに倍増しました。
その他
無線LANはWi-fi 6E。Bluetoothは5.4です。
ちなみに旧機種はWi-fi 6E+BT5.1。
バッテリーは4セルの80WHr。ここも旧機種の40Whrから倍増しました。
さすがにサイズそのままというわけにはいかなかったようで、本体の厚みが4mmちょっと増えています。
外観
インターフェースです。
旧機種との比較。
比べると、十字キーと右ジョイスティックが内側寄りになり、左ジョイスティックとABXYボタンが下に下がっています。
背面のマクロボタンも小型化しています。
角ばったデザインが丸くなっていることもわかりますね。
あと地味に底面がフラットになっているので、使わないときは立てて置いておけるようになったんじゃないかなと(一応付属品にちっちゃなスタンドが入っています)。
上面はインターフェースの変更もあって全面的に配置が変わっています。
R/Lボタンの形状も見直されています。
ROG XG MobileインターフェースがUSB4に変更されたことで汎用性が増しました。
冷却面ではファンも変更。
ファンを小型化してエアフローを改善、ディスプレイ裏に排気口を追加することでタッチスクリーン表面の温度も低下させています。
まとめ
「ROG Ally X」の価格は139,800円。
一方で旧機種の「ROG Ally」が記事執筆時点では99,800円(中古だと8万円以下)です。変更点を考えると多少高くても文句はありませんが、4万円差はちょっと躊躇します。
さらに次世代のStrix Point(Ryzen 8050？)がもうすぐ発表と見込まれています。
Strix Pointは最大16CUを搭載し、リーク情報によるとGeForce RTX 3050並みのグラフィック能力に達するとされています。
UMPC向けのZ1 Extreme後継の話こそ聞きませんが、各社がStrix Point搭載機を出してくることは容易に予想されるわけで、今買うかもう少し待つか、悩ましいところです。
関連リンク
ROG Ally X (RC72LA-Z1E24G1T)：ASUS Store
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