これが389ドルからだと…? AYANEO「Pocket EVO」はG3x Gen 2+7インチOLEDなゲーミングコンソール

クラウドファンディング

2024年8月8日、ゲーミングデバイスメーカーのAYANEOはクラウドファンディングサイトのINDIEGOGOで、Snapdragon G3x Gen 2を搭載した7インチゲーミングコンソール「Pocket EVO」のファンディングを開始しました。

Pocket EVO:World’s first 7” OLED Android Handheld:INDIEGOGO

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スペック

■ Pocket EVO
CPUSnapdragon G3x Gen 2
メモリ8~24GB LPDDR5X-8533
ストレージ128GB~1TB UFS3.1/4.0
画面7.0インチ IPS FHD 120Hz
インターフェースUSB Type-C(Gen2)×1
microSD
オーディオジャック
wi-fiWi-fi 7+BT5.3
バッテリー8,600mAh
サイズ260.5×100×17~39mm
重さ0.47kg

特徴

「Pocket EVO」はAYANEOが2024年4月にファンディングを行った「Pocket S」の7インチ版とでも呼べるものです。
ただし、「Pocket S」がメモリが12GB/16GBで板状でかさばらない形状だったのに対し、「Pocket EVO」はメモリが8~24GB、形状もゲーミングUMPCと同じようなグリップが付いたものとなっています。

399ドルスタート! AYANEO「Pocket S」はSnapdragon G3x Gen 2搭載のAndroidゲーム機

ちなみに製品は7月5日の「AYANEO New Product Show&Sharing Session」内での発表が初出で、EVOは「Evolution」の略だそう。

SoC(CPU)

「Pocket EVO」のSoCはSnapdragon G3x Gen 2
Snapdragon 8 Gen 2に近いSoCですが、よりゲームパフォーマンスを高めたものとなっています。

Snapdragon 8 Gen 2との比較。
CPUが1+4+3の8コア構成という点は同じですが、GPUがAdreno 740(680MHz)からAdreno A32(1GHz)に変更、TDPもより高い15Wとなるなど、よりグラフィックに力を入れたものとなっているようです。

Snapdragon G3x Gen 2は搭載機が「Pocket S」に続く2機種目ということで、ベンチマーク情報は「Pocket S」のものしかありません。

それによると、AnTuTu(v10)スコアは168.3万、グラフィック68.6万とのこと。
また、GeekBench 6のスコアはターボモードでシングル2075、マルチ5129、GPUが12275とされています。

CPUはおおむねSnapdragon 8 Gen 2と同じ、グラフィックはSnapdragon 8 Gen 2の1.7倍、Snapdragon 8 Gen 3の85v%程度ですね。

参考 AYANEO Pocket Sのレビュー!使ってわかった注意点と良いところ!:ガルマックス
参考 「AYANEO Pocket S」は持っているだけでテンション上がる、至高のAndroidデバイス 実機でいろいろ検証してみた:ITmedia

なお、「Pocket EVO」も「Pocket S」と同じく4つのモード(Saving(エコ): 5W、Saving(エコ): 7.5W、Gaming(ゲーミング): 12W、Max(パフォーマンス): 15.5W)が用意されているようです。

メモリとストレージ

「Pocket EVO」のメモリは8GB/12GB/16GBのLPDDR5X-8533を内蔵。
さらに“Retro Power limited edition”(ボディカラーがゲームボーイっぽい色)では24GBという大容量となります。

ストレージは128GB~1TBで、メモリと連動します。
128GBのみUFS3.1、256GB以上はUFS4.0です。

速度的にはリード・ライトともに2GB/s程度と、M.2 SSDの下位モデル並みの速度が出るようです。
ちなみにmicroSDはSD3.0対応で最大100MB/sとされています。

その他

無線LANは規格の記載がないものの、最大30GbpsとあるのでWi-fi 7と思われます。
まぁ現実にはMLOを駆使しても5Gbpsくらいが限界と思われます。

…いや、十分早いなこれ。

バッテリーは8,600mAh。
本体が大きくなった分、「Pocket S」の6,000mAhから順当に増加しています。

アプリはランチャーの「AYAHome」と管理ウィジェットの「AYASpace」。
センサー類は記載がないので、「Pocket S」と同じく加速度計とジャイロスコープくらいだと思われます。

外観

本体です。
画面は7インチFHDの有機ELディスプレイ。リフレッシュレートは120Hzで最大輝度は800nitsと、本当に有機EL?って疑いたくなるスペックとなっています。
サイズこそ1インチ増えていますが、「Pocket S」とは違ってWQHD(2560×1440)モデルは用意されていません

一方、Widevineに関する記載はなし。おそらく「Pocket S」と同じくL3でしょう。
せっかくの美麗ディスプレイも、動画視聴に活用することはできなさそうです。

上部には指紋リーダー内蔵の電源ボタン、音量スイッチ、ターボモードスイッチが並んでいます。
また、R1/R2、L1/L2のそばに小さなR3/L3ボタンもあります。

下部にはType-CとmicroSDスロットとスピーカー。
Type-CはUSB 3.2 Gen 2で、DisplayPort 1.4(8K@60Hzまたは4K@120Hz対応)に対応しています。

背面はこんな感じに大きな吸気口。
内部の冷却構造はX86グレード、つまりWindows UMPCと同等レベルのファンを搭載しているとのこと。

…つまりはうるさいってことかな?

「Pocket S」では「ターボモードだと騒音がひどい&バッテリー消費が多いのでゲームモード(12W)で十分」という評価が見られたので、同じSoCを搭載する「Pocket EVO」でも同じようにゲームモード推奨になるかも。

“Retro Power”のカラーリング。
ボタンとかゲームボーイっぽい色です。

まとめ

「Pocket EVO」の価格(EarlyBird)は以下の通り。円換算はその日のレートによって変化します。

8GB+128GB:389ドル (約57,500円)
12GB+256GB:459ドル (約67,800円)
16GB+512GB:529ドル (約78,000円)
16GB+1TB:589ドル (約87,000円)
24GB+1TB:639ドル (約94,300円)

ゲーム機としてみると結構な値段ですが、Snapdragon 8 Gen 2超えの性能のタブレット(コントローラ付き)と考えると、安く見える不思議。

前述の通り、128GBのみUFS3.1なので、昨今のゲームのファイルサイズを考えると、UFS4.0で読み込みが速い256GB以上のモデルの方が良いかと。128GBだと重量級ゲームは複数入りませんし。

たいていのゲームはこなせるスペックに800nitsのOLEDというのは正直ゲーマーでなくとも気になりそう。
これのタブレット版とか出ないかな…?

関連リンク

Pocket EVO:World’s first 7” OLED Android Handheld:INDIEGOGO

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