2024年8月25日、MINISFORUMはCore i9-14900HXにGeForce RTX 4070 laptopを搭載したミニPC「AtomMan G7 Ti」と、下位(Core i7-14650HX)の「AtomMan G7 Ti SE」の予約を開始しました。発売は9月15日です。
スペック
■ AtomMan G7 Ti/G7 Ti SE | |
CPU | Core i9-14900HX Core i7-14650HX |
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GPU | GeForce RTX 4070 laptop(8GB) |
メモリ | 0/32GB DDR5-5600 |
ストレージ | 0/1TB M.2 Gen4 SSD |
インターフェース | USB Type-C(USB4)×1 USB3.2 Gen2×1 USB3.2 Gen1×2 HDMI 2.1×1 1GbE 有線LAN×2 SDXCカードリーダー オーディオジャック |
wi-fi | Wi-fi 7+BT5.4 |
電源 | 280W |
サイズ | 396.5×236×32.5mm |
重さ | 不明 |
特徴
「AtomMan G7 Ti/G7 Ti SE」は、「NUCXI5/I7」の後継機となります。
ぶっちゃけ「NUCXI5/I7」は一発ネタで終わると思っていただけに、後継機が出たことに驚きです。
MINISFORUMはほかにもゲーミングミニPCとして「AtomMan G7 Pt」を販売しています。
「AtomMan G7 Pt」はAMD+AMDの組み合わせ、「AtomMan G7 Ti」はIntel+NVIDIAの組み合わせなのでユーザー層(ファン層)が異なっています。
CPU
「AtomMan G7 Ti/G7 Ti SE」のCPUは第14世代Core HXプロセッサ(コードネーム:Raptor Lake)世代からCore i9-14900HXまたはCore i7-14650HXを搭載します。
アーキテクチャ面は第13世代と共通なので、コードネームも同じ。
なんならIntelの製品一覧でも13xxx番台と並んでいます。
一応違いとしては動作周波数の向上とWi-fi 7、Thunderbolt5の対応が挙げられます。
グラフィックはモバイル向けのGeForce RTX 4070 laptop。
グラフィックメモリは8GB GDDR6で、TGP(TDPのグラフィック版)は140W(115W+25W)です。
仕様上は最高115Wで、+25WはDynamic Boostによるもの。CPUとの電力バランスを調整して、GPUに最大25W多く割り当てることができます。
参考 GeForce RTX 40 シリーズ GPU 搭載ノート PC のゲーミング比較:NVIDIA
PassMarkのCPUスコアは、モバイル向けCPUの中では最高クラス。
これを上回るのはデスクトップ版をモバイル向けにパッケージングしたRyzen 9 7945HX(PassMark 54000程度)くらいしかありません。
下位のCore i7-14650HXも37400程度とかなり強め。
ライバルともいえるASUS「ROG NUC」はCore Ultra 9 185H/Core Ultra 7 155Hなので、CPU面では「AtomMan G7 Ti/G7 Ti SE」の方が上と言えます。
グラフィックはコア数と動作周波数を抑えたモバイル向けなので、デスクトップ向けと比べるとワンランク半落ちたスコアとなります。
なので、RTX 4070 laptopはデスクトップ向けのRTX 4060とRTX 4060 Tiの間でRTX 4060寄りくらいの性能となります。
メモリとストレージ
「AtomMan G7 Ti/G7 Ti SE」はベアボーンモデル(メモリ・ストレージ・OSなし)と完成品モデルがあり、完成品はメモリ32GB、ストレージ1TBです。
メモリはSO-DIMM DDR5-5600。2スロットで、最大96GB(48GB×2)まで換装可能。
ストレージは1TBのGen4 SSD。内部的にはデュアル2280(どちらもGen4)スロットとなっています。
その他
無線LANはWi-Fi 7(802.11be)対応。チップはIntel BE200でBluetoothはv5.4です。
有線LANは1GbE。チップは不明です。
電源アダプタは280W。
「ROG NUC」の330Wに対して控えめですが、「AtomMan G7 Ti/G7 Ti SE」はCPU+GPUの合計を180Wで設計しているため、280Wでも収まるということのようです。
外観
本体です。
ざっくりとしたイメージは、ゲーミングノートを縦置きしたくらいのサイズ感です。厚さはPS5の1/3くらい(スタンド除く)。
上下にも排気口があるので、スタンド必須です。
インターフェース。
「NUCXI5/I7」から変わらず、インターフェースを絞っているなぁと。
映像出力はHDMIとType-Cしかありません。
面白いのがモード変更ボタン。システム上限を140Wと180Wで切り替えられます。
「NUCXI5/I7」でもボタンはありましたが、特に語られてなかったんですよね…
「NUCXI5/I7」のドクロマークはなくなり、メーカーロゴに変更。
背面全体がメッシュで吸気口となっているのは「NUCXI5/I7」から変わらず。
内部はこんな感じの、バッテリーのないゲーミングノートって感じです。
M.2 SSDは2階建て構造という珍しいスタイル。
まとめ
「AtomMan G7 Ti/G7 Ti SE」の価格は以下の通り。
Core i9-14900HX/ベアボーン:210,580円
Core i9-14900HX/完成品:236,980円
Core i7-14650HX/ベアボーン:186,580円
Core i7-14650HX/完成品:217,980円
CPUの性能差を考えると、+2万円を払ってCore i9-14900HXを選んだ方が長く使えるんじゃないかと。
とはいえどちらのCPUを選んでも、RTX 4070 laptopとの組み合わせならバランスも良く、十全にパワーを発揮できると思います。
先行レビューを見る限り、騒音はハイエンドゲーミングノート並みと考えてよさそう。
一方でオフィスモード(140W)は比較的静か(41~43dBくらい)なようです。
高さはそれなりにあるものの薄型の本体(スタンドは80mm)でスタイリッシュな「AtomMan G7 Ti/G7 Ti SE」か。高さは低くコンパクトに見えるけど重厚感のある「ROG NUC」か。
どちらか悩ましい…というか、選択肢が複数ある時点でいい時代になったなぁと感じます。
AMDerなら「AtomMan G7 Pt」になるんですけれど。
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