2024年9月04日、ミニPCメーカーのMINISFORUMは、Ryzen 5 7640HSを搭載したミニPC「UM760 Slim」を発売しました。
スペック
■ UM760 Slim | |
CPU | Ryzen 5 7640HS |
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メモリ | 16GB DDR5-4800 |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
インターフェース | USB Type-C(USB4)×1 USB 3.0×2 USB 2.0×2 HDMI 2.1 DisplayPort 1.4×1 2.5GbE 有線LAN オーディオジャック |
wi-fi | Wi-fi 6E+BT5.3 |
サイズ | 126.8×130×50mm |
特徴
「UM760 Slim」はRyzen 7000シリーズを採用する「UM700」シリーズの中でも廉価版な位置づけとなります。
デザイン面では「UM690 Pro」が近く(といっても背面インターフェースが異なっていますが)、デザインコストを削っていることが伺えます。
CPU
「UM760 Slim」のCPUはRyzen 5 7640HS。
Ryzen 9 7940HSやRyzen 7 7840HSを採用するミニPCは多かれど、Ryzen 5 7640HSは国内では「UM760Pro」(「UM790 Pro」の下位モデル、公式取り扱いは終了)くらいしかありませんでした。
「UM760Pro」はCPU以外はハイエンド仕様ということで価格も7万円台と高め、割と早く姿を消しました。
話をRyzen 5 7640HSに戻すと、6コア12スレッドのZen4コアに8CUのRDNA3という組み合わせです。
Ryzen 7 7840HSが8コア16スレッド、12CUなので、性能的には7~8割程度となります。
CPU性能はRyzen 7 7840HSの78%程度。6コアvs8コアなので大体一致しています。
グラフィックは、Ryzen 5 7640HSがマイナーすぎてデータがありませんが、Ryzen 7 7840HSの7割として5,500~5,700程度と思われます。
※2024年9月21日追記:ユーザーよりAMD 680M(Ryzen 7 6800H)より上とのコメントをいただきました。Time Spyのスコアだと、AMD 680Mが2612、AMD 760Mが2707、AMD 780Mが3072となっているので、確かにAMD 680Mより上のようです。
メモリとストレージ
メモリは16GB DDR5-4800。2スロットで、最大96GB(48GB×2)まで換装できます。
ストレージは1TB M.2 SSD。内部的にはデュアルGen4スロットとなっています。
その他
無線LANはWi-fi 6Eで、チップは不明。Bluetoothはv5.3です。
有線LANは2.5GbEが1ポート。上位は2ポートなので、コストカットされています。
電源は19Vの電源アダプタが付属します。100W USB PDにも対応します。
外観
本体です。
フロントのデザインは「UM690 Pro」風ですが、Type-Cがありません。
インターフェース。
背面右側はそのままですが、デュアル2.5GbEをシングルにしたので、LANポート回りが不自然な感じ。2.5GbE+1GbEでもよかったんじゃないかなぁ…
底面は吸気口が大きくあけられています。
内部構造。
見にくいですがSSD/メモリ用のファン付きヒートシンクがあり、内部構造も「UM690 Pro」を踏襲していることが分かります。
まとめ
「UM760 Slim」の価格は記事執筆時点でAmazonで55,874円(クーポン込み)、公式ストアで54,580円です。Amazonはポイントが付くので、月例のセールなどを狙えば実質価格は公式ストア並みかそれ以下になりますね。
5万円前後のミニPCはRyzen 7 5700U/5800U(4万円前後)、Ryzen 5 6600H(4.5万円前後)、Core i5-12450H(5.0~5.5万円)くらいで、8万円以上のハイエンドクラスに比べて力が入れられていません。
比較的パワフルだけどオーバースペックというわけでもなく、かつ比較的安価という製品は少なく、目の付け所がいいなぁと。
USB4は1ポートにするなどコストを抑えながら(2ポート使うようなユーザーは普通に上位クラスを買いますし)、ミドルハイクラスの仕様で5万円台。もうちょっとしっかりアピールすれば、目に留める人は多そうです。
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