【実機レビュー】MINISFORUM UM760 Slim:予想以上に高性能な、5万円台のZen4搭載ミニPC

レビュー

MINISFORUM「UM760 Slim」はRyzen 5 7640HSを採用した、Ryzen 7000シリーズを採用する「UM700」シリーズの中でも廉価版な位置づけにあたるミニPCです。

いままで地味になかった。 MINISFORUM「UM760 Slim」はRyzen 5 7640HS搭載で5万円台のミニPC
2024年9月04日、ミニPCメーカーのMINISFORUMは、Ryzen 5 7640HSを搭載したミニPC「UM760 Slim」を発売しました。スペック■ UM760 SlimCPURyzen 5 7640HSメモリ16GB DDR5

とはいえ、Zen4アーキテクチャで5万円台というのは他になく、実は密かに注目していました。
そんな「UM760 Slim」をレビューする機会をいただいたので、どこまで使える性能なのか、5万円台という値付けは安いのか高いのか、確認してみましょう。

当レビューはメーカーより機材提供を受けたものですが、内容自由で書かせてもらっています。
当ブログの方針として、悪い点も包み隠さず書いていきます。
機材を提供いただいたMINISFORUM様にはこの場をお借りして御礼申し上げます。
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UM760 Slim

 

■ UM760 Slim
CPU Ryzen 5 7640HS
メモリ 16GB DDR5-4800
ストレージ 1TB NVMe SSD
インターフェース USB Type-C(USB4)×1
USB3.2 Gen1×2
USB2.0×2
HDMI 2.1
DisplayPort 1.4×1
2.5GbE 有線LAN
オーディオジャック
wi-fi Wi-fi 6E+BT5.3
サイズ 126.8×130×50mm

GoodPoint
5万円台のZen4ミニPC
予想以上にパワフル
M.2 2280 SSD×2スロット

BadPoint
メモリは増設必須

パッケージ

内容物
・本体
・電源アダプタ
・電源ケーブル
・VESAマウンタ
・予備ゴム脚
・HDMIケーブル
・マニュアル
・保証案内
・附則

「UM760 Slim」のインターフェース

■フロント
・電源ボタン
・USB3.2 Gen1×2
・オーディオジャック
■リア
・電源ジャック
・2.5GbE 有線LAN
・HDMI 2.1
・USB4
・DisplayPort 1.4
・USB 2.0×2

「UM760 Slim」の内部

内部はメモリ×2スロット、M.2 SSD(2280)×2スロット、M.2スロットの下にWi-fiカードがあります。
M.2 SSD(2280)×2はどちらも2280サイズ

「UM760 Slim」のパフォーマンス

「UM760 Slim」のCPUはRyzen 5 7640HS
6コア12スレッドでグラフィックはAMD 760M。アーキテクチャはZen4+RDNA3です。

総合

CPU PassMark11 (CPU)
Ryzen 9 7940HS 310063942
Core i7-13700H 284583979
Core i9-13900H 258943720
Ryzen 7 7840U 246513861
Ryzen 9 5900HX 245423354
Core i9-12900H 242263640
Ryzen 5 7640HS 234643788
Ryzen 7 5800H 220613169
Ryzen 7 6800U 214203347
Core i5-1340P 185053730
Core i5-1235U 150453359
Ryzen 5 5500U 148872534
Core i7-11390H 121173376
Intel N100 61222088

上段:マルチスレッド、下段:シングルスレッド

PassMarkスコアは結構いい感じ。さらっとZen3+なRyzen 7 6800Uを上回っています
Zen3なRyzen 9 5900HXにも追いつきそうですね。Ryzen 5で旧世代のフラグシップに迫るってのもすさまじいなぁと。

CPU

CPU CINEBENCH R15
Core i7-13700H 2613278
Ryzen 9 7940HS 2521288
Ryzen 5 7640HS 2071270
Ryzen 7 7840U 2017265
Ryzen 7 6800U 1624236
Core i5-11400H 1524221
Ryzen 5 5600U 1353223
Core i5-1235U 1113223
Core i7-11390H 948232
Core i7-1165G7 859227
Ryzen 5 4500U 858177
Core i7-11370H 705188
Ryzen 3 4300U 640161
Core i5-1135G7 628160
Core i7-10510U 502170
Core i7-8550U 476163
Core i5-7200U 324126
Ryzen 3 3200U 309124

上段:マルチスレッド、下段:シングルスレッド

CPU CINEBENCH R23
Core i7-13700H 169431925
Ryzen 9 7940HS 161261820
Ryzen 5 7640HS 128781704
Ryzen 7 7840U 128151719
Ryzen 7 6800U 105931500
Core i5-11400H 99791474
Ryzen 5 5600U 79301368
Core i5-1235U 75111568
Core i7-11390H 58561516
Core i7-1165G7 54451522
Ryzen 5 4500U 53931163
Core i7-11370H 45601279
Ryzen 3 4300U 42231062
Core i5-1135G7 40391279
Core i7-10510U 29641046
Core i5-7200U 1862799
Ryzen 3 3200U 1736773

上段:マルチスレッド、下段:シングルスレッド

CPU性能は予想以上に高いというか、Ryzen 7 7840Uを上回るというのは予想外でした。
TDPの差があるとはいえ、これだけの処理能力があれば文句はないですね。

GPU

CPU 3DMark Fire Strike (Graphic)
GTX 1650 9230
Ryzen 9 7940HS(16GB×2) 8589
Ryzen 7 7840U(16GB×4) 7621
Ryzen 5 7640HS(16GB×2) 7158
Ryzen 7 6800U(16GB×2) 6942
GTX 1050 6210
Core i9-13900H(16GB×2) 5749
Core i7-13700H(16GB×2) 5584
Core i7-11370H 4937
Ryzen 5 7640HS(16GB×1) 4524
Core i7-11390H 4216
Core i7-13700H(16GB×1) 4028
Core i7-1165G7(8GB×2) 3883
Core i5-1135G7(8GB×2) 3842
Core i5-1235U(8GB×2) 3581
Ryzen 5 5600U(8GB×2) 3316
Ryzen 5 4500U(8GB×2) 3247
Core i7-10510U(8GB×2) 1285
Core i5-7200U(4GB×2) 962

CPU 3DMark Time Spy (Graphic)
GTX 1650 3465
Ryzen 9 7940HS(16GB×2) 2942
Ryzen 7 7840U(16GB×4) 2776
Ryzen 5 7640HS(16GB×2) 2592
Ryzen 7 6800U(16GB×2) 2352
GTX 1050 1725
Core i7-13900H(16GB×2) 1714
Core i7-13700H(16GB×2) 1689
Ryzen 5 7640HS(16GB×1) 1594
Core i7-11370H 1542
Core i7-11390H 1346
Core i7-13700H(16GB×1) 1306
Core i7-1165G7(8GB×2) 1236
Core i5-1135G7(8GB×2) 1188
Core i5-1235U(8GB×2) 1153
Ryzen 5 5600U(8GB×2) 1047
Ryzen 5 4500U(8GB×2) 940
Core i7-10510U(8GB×2) 399
Core i5-7200U(4GB×2) 321

Ryzen 5 7640HSのグラフィックはAMD 760M。
Ryzen 9 7940HSやRyzen 7 7840HS/7840Uが搭載するAMD 780Mが12グラフィックスコア(CU)に対し、AMD 760Mは8CUと2/3なので、理論上は7割程度の性能(コア数が少ない分1コア当たりの消費電力が増やせるので、66%を超える)が予想されます。

実際のベンチマークでは、Fire StrikeではRyzen 9 7940HS比77%、Time Spyでは同88%。TDP30W設定のRyzen 7 7840U比だとそれぞれ94%、93%と、予想以上の健闘ぶりを発揮しました。

ただしこれらはどれもメモリを16GB×2にした場合の話。
Ryzen系に限らず、今のCPU内蔵グラフィックはメモリがシングルチャネルかデュアルチャネルで性能に大きな差が出ます。
Ryzen 5 7640HSも例にもれず、標準状態(16GB×1)だとデュアルチャネル時の6割ちょっとくらいのスコアしか出ません。

標準状態を16GB×1ではなく8GB×2にすれば解決する話ですが、それだと32GBに増やしたい場合に16GBを2枚購入する必要があります。
現在の標準状態であれば1枚購入すればよく、しかも増設した後も余りが出ないので、どちらがいいとは言い切れません。
まぁ、最初から32GB(16GB×2)で販売していれば解決する話ではありますが…これはこれで価格が上がるという…多分ここ、メーカー側も悩んだんじゃなかろうか。

ストレージ

「UM760 Slim」のストレージはKingston OM3PGP41024P-A0。OEM向けの2230サイズのM.2 SSDで、容量は1TB。
速度はリード4,540MB/s、ライト4,230MB/sとされています。

実際の計測では、リードはほぼ仕様通りの4,338MB/s。ライトはなぜか大幅にオーバーした4,635MB/s。
速い分には文句はありません。

「UM760 Slim」はデュアルM.2 SSDです。
どちらもGen4 SSD対応とのことですが、この手のデュアルM.2 SSD機でセカンドスロットを計測したレビューは皆無。本当に速度が出るのか気になっていました。

というわけで、実際に計測。使用したのはHP「FX900 Pro(4TB)」(リード:7,400MB/s、ライト:6,700MB/s)です。

【レビュー】HP FX900 Pro (4TB):NANDは遅いけどDRAMは速い、細かいファイル向けのSSD
YMTC製NANDを搭載したSSDによる価格破壊の波が過ぎ、円安も相まってSSD相場が上昇したころから、非YMTC系のSSDがぽつぽつと登場し始めました。今回レビューするHP「FX900 Pro」もその一つです。製造は中国BIWIN (深圳

きちんとGen4 x4接続で認識されています。

ちなみに挿入が甘いとかだと、Gen4 x2接続(3,500MB/sくらいに制限される)になります。
速度が出ていないと感じた場合は見直すといいでしょう。

リード7,133MB/s、ライト6,728MB/sで、リードがやや足りないものの、ばっちり速度が出ています
これ以上の速度を突き詰めるなら、デスクトップCPUとCPU直結スロットを使って計測する必要があるでしょう。

外観

パッケージ

外箱は黒の化粧箱で、いかにもデジタル製品が入っていますって雰囲気を出しています。
Venusシリーズは段ボール丸出しでしたが、EliteMiniシリーズは外箱にもこだわっているようです。

底面部に張られたラベル。

パッケージ内容。

付属品

紙類は初期セットアップ手順とサポートの案内、注意事項などが書かれた付録の3種類。

電源アダプタはコンパクトながら120W出力。

この電源アダプタ、製造メーカー名は異なるものの、GEEKOM「A7」のものと全く同じものです。
おそらく、中国における120Wアダプタのスタンダード的なものになっているのでしょう。

VESAマウンタとねじ類、HDMIに予備のゴム足。
予備のゴム足は珍しいですね。EliteMiniシリーズだと入っているのかも。

筐体

インターフェースは前後に集中。端子類は、工夫すればUSB4がもう1ポートくらい入りそうですが、5万円台のミニPCにそこまで求めるなって言われればそれまでです。
というか、5万円台PCと考えればこれでも十分すぎます

左右は大きく吸気口が開けられています。
よくあるサイドのSDカードリーダーはありません。

底面も吸気口。
SSD用のファンが見えますね。

重さは本体が約595g、電源アダプタ込みでも1kgを切っています。

他機種との比較

「UN1290」との比較。フットプリントは同じサイズですが、高さは異なっています。
筐体の高さ差はわずかですが、底面蓋の形状が異なっていて、ゴム足一つ分くらいの差があります。

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「UN100D」との比較。「UN100D」はIntel N100搭載機なので、フットプリントも高さも一回りコンパクトです。

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内部構造

底面のゴム足は両面テープで張り付けられています。はがすとねじが出てきます。

空けるときはSSDファンのケーブルに注意
コネクタは簡単に外れますが、ケーブルを引っ張って抜くような真似はやめた方がいいでしょう。

内部全景。

SSDファンは底面蓋に固定。土台には熱伝導シートが張り付けられています。

ファンは12V/0.4A。

SSDは2280サイズが2スロット。

2230用のねじ穴はないので、2280サイズに延長しています。

SSDの下にはWi-fiカード。

メモリは2スロットのうち片方が使用済み。

メモリとSSDを外した状態だとこんな感じです。

ボードを取り外してみました。
Wi-fiとBluetoothのアンテナが、筐体天面の手間側に貼り付けられています。

ヒートシンクは幅いっぱいの大型のものが使われています。

ファンは12V/0.5A。

システム

起動前


UEFIはグラフィカル。マウスが使えます。

CPUファン、SSDファン(システムファン)両方の回転速度が計測できています。

恒例のバックアップ。
使用したのは「Macrium Refrect Free」で、バックアップサイズは30.23GBでした。

システム情報

デスクトップはいたって普通。

システム情報。
OSはWindows 11 Pro。

ストレージは1パーティション。

HWiNFOでみるシステム情報。

CPU詳細。TDPは45Wに設定されています。

ゲームベンチマーク

レビュー機のスペック

レビュー機のスペックは以下の通り。

CPU Ryzen 5 7460HS
グラフィック AMD 760M
メモリ 16GB×1
ストレージ 1TB

比較対象

[中量級] Street Fighter VI

2023年6月に発売し、全世界で300万本(2024年1月時点)を売り上げたストリートファイター6。
16GB×1だと、”LOW/FHD”でかろうじて30FPSに届きましたが、まともにプレイするには60FPSとなる”LOWEST/720p”にする必要があるでしょう。

また、最高画質の”HIGHEST/FHD”ではエラーとなりました。

これが16GB×2だと”LOW/FHD”でも60FPSとなり、普通に遊べるようになります。

[中量級] FF XIV 暁月の終焉

設定 メモリ スコア FPS 評価
1920×1080
最高品質
16GB×1 3027 20.59 設定変更
16GB×2 5635 37.06 普通
1920×1080
高品質
16GB×1 3909 26.80 設定変更
16GB×2 6974 48.53 やや快適
1920×1080
標準
16GB×1 4852 33.61 普通
16GB×2 8435 59.77 快適
1280×720
高品質
16GB×1 6757 47.77 やや快適
16GB×2 10760 77.86 快適
1280×720
標準
16GB×1 7905 56.60 やや快適
16GB×2 12437 90.96 とても快適
FF XIV 暁月の終焉
GTX 1650 9368 / 快適
Ryzen 9 7940HS(16GB×2) 5737 / 普通
Ryzen 7 6800U(16GB×2) 5477 / 普通
本機(16GB×2) 5365 / 普通
Ryzen 7 7840U(16GB×4) 5104 / 普通
Core i7-13700H(16GB×2) 4017 / 普通
Core i7-11370H(8GB×2) 3646 / 普通
Ryzen 5 5700U(8GB×2) 3206 / 設定変更
Core i7-11390H(8GB×2) 3118 / 設定変更
本機(16GB×1) 3027 / 設定変更
Core i5-1135G7(8GB×2) 2846 / 設定変更
Ryzen 5 5600U(8GB×2) 2835 / 設定変更
Core i7-1165G7(8GB×2) 2734 / 設定変更
Core i5-1235U(8GB×2) 2693 / 設定変更
Core i3-1115G4(4GB×2) 1946 / 設定変更
Core i5-7200U(4GB×2) 940 / 動作困難
Core i5-8250U(8GB×1) 850 / 動作困難

1920×1080(最高品質)での比較

中量級タイトルでは、16GB×2であればRyzen 7 7840Uを上回るスコアを記録。設定次第ではFHD(1080p)でも60FPS前後でプレイできます

[重量級] FF XV Windowsエディション

設定 メモリ スコア 評価
1920×1080 高品質 16GB×1 1540 動作困難
16GB×2 2539 やや重い
1920×1080 標準品質 16GB×1 2128 重い
16GB×2 3505 普通
1920×1080 軽量品質 16GB×1 2741 やや重い
16GB×2 4608 やや快適
1280×720 標準品質 16GB×1 3355 普通
16GB×2 5659 やや快適
1280×720 軽量品質 16GB×1 4137 普通
16GB×2 7126 快適
FF XV
GTX 1650 8162 / 快適
Ryzen 9 7940HS(16GB×2) 6231 / 快適
Ryzen 7 7840U(16GB×4) 5994 / やや快適
本機(16GB×2) 5659 / やや快適
Ryzen 7 6800U(16GB×2) 5250 / 普通
Core i9-13900H(16GB×2) 3757 / 普通
Core i7-13700H(16GB×2) 3629 / 普通
本機(16GB×1) 3355 / 普通
Ryzen 5 5700U(8GB×2) 3138 / 普通
Core i5-1135G7(8GB×2) 2733 / やや重い
Core i7-1165G7(8GB×2) 2702 / やや重い
Ryzen 5 5600U(8GB×2) 2634 / やや重い
Ryzen 5 4500U(8GB×2) 2606 / やや重い
Core i5-1235U(8GB×2) 2591 / やや重い
Core i7-11390H(8GB×2) 2585 / やや重い
Core i5-1135G7(8GB×1) 2001 / 重い
Core i3-1115G4(4GB×2) 1961 / 動作困難
Ryzen 3 4300U(4GB×2) 1914 / 動作困難
Ryzen 5 3500U(4GB×2) 1823 / 動作困難
Ryzen 5 4500U(8GB×1) 1724 / 動作困難
Core i5-1035G7(8GB×2) 1543 / 動作困難
Core i5-10210U(8GB×2) 1012 / 動作困難
Ryzen 3 3200U(4GB×2) 1011 / 動作困難
Core i5-8250U(8GB×1) 890 / 動作困難
Core i5-7200U(4GB×2) 867 / 動作困難

1280×720(標準品質)での比較

重量級タイトルだとさすがに厳しいものの、16GB×2かつ”1920×1080 軽量品質”であればぎりぎりプレイできそう

消費電力・稼働時間・騒音・温度

消費電力

アイドル時 7.5W
画面オフ時 5.2~7.0W
スリープ時 0.0~3.9W
CINEBENCH(S) 31.5W
CINEBENCH(M) 91.3W
最大 93.9W

優秀なスコアを出しながら消費電力は最大でも90W台と、意外と大人しめ。
といってもRyzen 9 7940HSを搭載するGEEKOM「A7」も最大90W台だったので、Ryzen自体がIntel系CPUに対して省電力の傾向にあるというだけかも。

スリープ時は消費電力がほぼないと言えるレベルまで落ちるので、電源入れっぱなしの運用でも電気料金は怖くなさそう。

温度

CPU温度は最大で91.9℃
といっても相当にぶん回さないとここまで温度は高くなりません。

一応、HWiNFOで見た、最大ジャンクション温度(92℃)と、電力制限(65.00W、PL1)にぎりぎり収まっていますね。
逆に言えば、きっちり性能を出し切っても、設定範囲内に収まるということでもあります。

まとめ

「UM760 Slim」の記事執筆時点での価格は54,580円
レビュー前は、「5万円台でZen4だ!」なんて思っていましたが、蓋を開けてみれば「これ、本当に5万円台でいいの…?」ってなるくらいの性能を叩き出し、ちょっと引いています。

Ryzen 6000シリーズ以降、グラフィック面で差のあるRyzen 5は敬遠される傾向にありましたが、これは隠れた名機になる予感。

メモリが16GB×1なところが数少ない弱点ですが、影響を受けるのはグラフィックで、CPU性能はほとんど変わらない(メモリ処理が多い場合は少し影響する)ので、CPU性能重視であれば、ノーマルのままでも問題ありません。

5万円台のミニPCというのは他社も含めてラインナップが薄いので、ミドルクラスのミニPCとして一つ頭の抜けた存在になりそうです。

関連リンク

付録

ベンチマーク結果一覧

メーカー MINISFORUm
モデル名 UM760Slim
CPU Ryzen 5 7640HS
GPU AMD 760M
メモリ 16GB×1 16GB×2
ストレージ 1TB Gen4
PassMark 9 Total 5678.6 6022.9
CPU Single 3670 3627
CPU Multi 23219.4 24665.9
2D 819.9 783.2
3D 4039.9 6369.6
Memory 2098.2 2374.4
Disk 32358.9 24551.9
PassMark 11 Total 5389.6 7232.3
CPU Single 3788 3753
CPU Multi 23464.5 24758.4
2D 792.9 914.6
3D 3975.8 6351.6
Memory 2683.8 3365.3
Disk 35451.8 34902.2
3DMark TimeSpy 1802 2881
Graphics 1594 2592
CPU 6977 7831
FireStrike 4237 6675
Graphics 4524 7158
Phisics 20036 20529
Combined 1595 2652
NightRaid 17957 26784
Grapihics 19216 32643
CPU 13097 13279
WildLife 10004 16317
Graphics 59.91 fps 97.71 fps
SteelNomad 258 430
Graphics 2.58 fps 4.30 fps
SteelNomadLight 1538 2330
Graphics 11.40 fps 17.26 fps
CINEBENCH R15 OpenGL 153.40 fps 211.18 fps
CPU(M) 2048 cb 2071 cb
CPU(S) 270 cb 270 cb
CINEBENCH R20 CPU(M) 5015 pts 5064 pts
CPU(S) 664 pts 664 pts
CINEBENCH R23 CPU(M) 12757 pts 12878 pts
CPU(S) 1706 pts 1704 pts
CPU-Z Single 646.6 647
Multi 5198.7 5251.2
CrystalMark Mark 743264 1130358
ALU 330489 325426
FPU 153752 151476
MEM 125622 219709
HDD 90058 91014
GDI 14166 14960
D2D 5147 5222
OGL 24030 322551
CrystalMark Retro All 17057 17756
CPU-Single 13082 12424
CPU-Multi 100290 97184
2D-text 5634 6364
2D-square 9522 9417
2D-circle 9016 8961
2D-image 10431 19325
3D-scene1 31850 52108
3D-scene2 18983 27051
3D-scene1-CPU 6561 12150
3D-scene2-CPU 5535 8201
GeekBench4 Single 7471 7760
Multi 34444 38050
OpenCL 67852 98664
OpenCL(dGPU)
GeekBench5 Single 1857 1858
Multi 8339 9701
OpenCL 24403 29415
OpenCL(dGPU)
GeekBench6 Single 2441 2515
Multi 9313 11255
OpenCL 21136 24170
OpenCL(dGPU)
PCMark ALL 6871 7000
Essensial 10635 10608
Productivity 10301 10142
DigitalContent 8036 8654
VR Mark 1660 3031
DQ(DX9) 1920・最高 9651
とても快適
14623
すごく快適
1280・標準 15193
すごく快適
16571
すごく快適
FF XIV(DX11)
暁月の終焉
1920・最高 3027
設定変更
20.59 fps
5365
普通
37.06 fps
1920・高 3909
設定変更
26.80 fps
6974
やや快適
48.53 fps
1920・標準 4852
普通
33.61 fps
8435
快適
59.77 fps
1280・高 6757
やや快適
47.77 fps
10760
快適
77.86 fps
1280・標準 7905
やや快適
56.60 fps
12437
とても快適
90.96 fps
FF XIV(DX11)
黄金の遺産
1920・最高 2017
設定変更
13.51 fps
3522
設定変更
24.40 fps
1920・高 3889
設定変更
26.74 fps
6683
やや快適
46.17 fps
1920・標準 4116
普通
28.02 fps
6875
やや快適
47.49 fps
1280・高 5152
普通
36.86 fps
8906
快適
64.92 fps
1280・標準 5464
普通
39.23 fps
9833
快適
71.30 fps
FF XV(DX11) 1920・高 1540
動作困難
2539
やや重い
1920・標準 2128
重い
3505
普通
1920・軽量 2741
やや重い
4608
やや快適
1280・標準 3355
普通
5659
やや快適
1280・軽量 4137
普通
7126
快適
MHF(DX10)
大討伐
1920 6961 12211
1280 12917 22570
ブラウザ jetstream2 336.023 337.528
BaseMark 1360.49 2030.3
WebXPRT4 252 333
MotionMark 2218.45 2540.1
SpeedMeter2.0 362 379
SpeedMeter3.0 22.7 23.5
octane 92442 91852

ベンチマーク結果画像

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