ストレージとケース付き。Radxa「E20C」はRK3528Aを搭載したエントリークラスのネットワークSBC

シングルボード

2024年6月25日、RadxaはRockchip RK3528Aを搭載したSBC「E20C」の製品ページを公開、おろらく8月半ばころに発売しました。

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スペック

■ E20C
CPURockchip RK3528A
メモリ1~4GB LPDDR4
ストレージ0~64GB eMMC
インターフェースUSB Type-C(電源)×1
USB Type-C(2.0)×1
USB 2.0×1
1GbE 有線LAN×2
microSDXC
wi-fi非対応
サイズ66×66mm (ボード)
72×72×28.7mm (ケース込)

特徴

「E20C」は「E23」、「E25」に次ぐ、Eシリーズの(多分)3製品目となります(「E23」は「CM3」ボードを使用する)。

そこ光るの!? Radxa「E25」はM.2+miniPCIeスロットのあるデュアル2.5GbEなミニPC風SBC

謳い文句は「Mini Network Titan」。EシリーズはRadxaとしては珍しい、デュアルLAN搭載のSBCです。
ネットワークデバイスという位置づけのためか、こちらも珍しく純正ケースまで用意されています。

SoC

「E20C」のSoCはRockchip RK3528A
Radxaでは「ROCK 2A」や「ROCK 2F」での採用実績があります。

9年の提供保証。Radxa「ROCK 2A」は2,000円台からのラズパイ風SBC
ターゲットがニッチ過ぎない? Radxa「ROCK 2F」はちょっぴりコンパクトで1,500円からのRK3528A搭載SBC

RK3528Aは4コアのCortex-A53にGPUとしてMali-450 MP2を搭載します。構成的にはAmlogic S905Xと同じです。
正確なリリース日は不明ですが、Mobile World Congress 2023(2023年2月27日~3月2日)で参考展示されていたこと、データシートのRev1.0が2023年7月で、搭載製品は2023年末くらいから出始めたようです。

ブロックダイアグラム図です。

参考 RK3528A データシート ※PDF

“A”のつかないRK3528と比べると、CPUとGPUは変わらず、新たにLPDDR4Xに対応、USB2.0 OTG→USB3.0 OTG、CANインターフェースの削除、などが違っています。

性能については”A”のつかないRK3528でGeekBench 6のスコアがシングル130~150、マルチ360~400くらい。
ざっくりとですがAmlogic S905Xとは同程度、Celeron N3150よりちょっと遅い程度で、Raspberry Pi 3以上、Raspberry Pi 4以下くらいになりそう。

GUIでバリバリ操作する…なんて使い方はちょっと難しいですが、CUIベースなら何とかなるかなぁってとこですね。

メモリとストレージ

メモリは1GBから4GBのLPDDR4
ストレージは0~64GBのeMMC、またはmicroSD

販売中のラインナップを見る限り、1GB/0GB、1GB/8GB、2GB/16GB、4GB/32GBとなるようです。

その他

無線LANは非対応。
有線LANはデュアルGbE。WAN+LANで、ONUとルーターの間に挟まるイメージです。

電源はType-C。5Vオンリーです。推奨は25W(5V/5A)。

対応OSはdebian、OpenWrtのほか、中国のiStoreOS。
iStoreOSはOpenWrtをベースとしたNAS OSです。QNAPやSynologyなどの大手NASと似たUIを持っていて、ストレージ管理だけでなくアプリのインストールもできます。

参考 iStoreOS公式サイト
参考 iStoreOS配布サイト:github

Radxaでは、「E20C」向け(正確にはRK3528A向け)にビルドしたiStoreOSを用意しています。

「E20C」向けiStoreOS配布サイト:Radxa

外観

インターフェースです。
構成はシンプルで、eMMCは直付け。つまりあとからeMMCの載せ替えはできません

ケースはムーンライトシルバーとチャコールブラックの2色。

まとめ

「E20C」の価格はAraceで2GB/16GBが5,500円(他のラインナップは売り切れ)。AliExpressの公式ストアだと以下の通り。円表記は記事執筆時点のレートです。

1GB/8GB:29.47ドル (4,547円)
2GB/16GB:38.35ドル (5,917円)
4GB/32GB:52.03ドル (8,027円)

ちなみに送料は別で、送料まで入れるとAliExpressの方がわずかに安くなります。

先に発売された「E25」はRK3568を搭載した、(SBCとしては)ミドルクラスの製品だったので、これまで空いていたエントリークラスを埋める製品としては、こんなものでしょう。
でも「ROCK 2F」の1,500円スタートに比べるとインパクトが弱いなぁと。いや、ドル建てだと内蔵ストレージにケースまでついて30ドル切りは十分安いんですけどね?

関連リンク

E20C 製品サイト:Radxa
E20C 販売ページ:AliExpress
E20C 販売ページ:Arace

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