2025年1月8日、LenovoはMediaTek Dimensity 8300を搭載した12.7インチタブレット「Idea Tab Pro」を発売しました。
スペック

■ Idea Tab Pro | |
CPU | MediaTek Dimensity 8300 |
---|---|
メモリ | 8GB LPDDR5X |
ストレージ | 256GB UFS4.0 |
画面 | 12.7インチ IPS 3K |
インターフェース | USB Type-C(Gen1)×1 microSD |
カメラ | 前:800万画素 後:1300万画素 |
wi-fi | Wi-fi 6+BT5.3 |
4G/5G | 非対応 |
バッテリー | 10,200mAh |
サイズ | 291.8×189.1×6.9mm |
重さ | 620g |

特徴
Lenovoはタブレット製品をコンスタントに発売しています。
しかし大きなメーカーゆえか、中国系のタブレットメーカーに比べると値段が高いか、値段が同程度だとスペックがワンランク下がるかで、いまいちパッとしないことが多く、平凡なモデルはあまり話題にはなりません。
2024年は「B9」、「B11」、「Tab Plus」の3機種を発売しました。
この中で話題になったのは下半身が分厚くて、8基ものスピーカーを内蔵した「Tab Plus」くらいです。
そんなLenovoがいち早く取り組んでいたのがお手頃価格の大型タブレット。2023年には5万円切りで12.7インチの「Tab P12」を発売しました。
「Idea Tab Pro」はちょうどその後継に当たるようなタブレットとなります。
また、今回は同時に「Yoga Tab Plus」と「Legion Tab (8.8”, 3)」(ともにSnapdragon 8 Gen3搭載)、「Lenovo Tab」(MediaTek Helio G85)も発売されました。
SoC
「Idea Tab Pro」のSoCはMediaTek Dimensity 8300。
Cortex-A715を4コア(3.35GHz×1+3.2GHz×2)、Cortex-A510 Refreshedを4コア(2.2GHz×4)の4+4(1+3+4)構成で、グラフィックはMali-G615 MC6。製造プロセスはTSMCの4nm(N4P)。
なお、Lenovoの仕様表ではグラフィックはMali-G615 MC6ではなくMali-G615 MC5とされています。
SoCの性能は「Tab P12」のDimensity 7050から跳ね上がり、総合130万点台と一気にハイエンドの領域に。
…いや、うん。高性能になったことに文句はないけれど、段階をすっ飛ばしすぎでは…?
ただ総合性能では高スコアなものの、グラフィック性能はSnapdragonシリーズに一歩劣っています。
メモリとストレージ
「Idea Tab Pro」のメモリは8GB LPDDR5X。グローバル仕様だと12GBもあるようですが、国内向けは8GBのみです。
ストレージは256GB UFS4.0。
「Tab P12」はUFS2.2だったので、UFS3.xをすっ飛ばして現行でのほぼ最新規格(2024年11月にUFS4.1採用機が登場したので、”ほぼ”最新)となりました。
転送速度はリード3,500MB/s、ライト3,200MB/sくらいになるようです。
また、microSDスロットあり。
その他
無線LANはWi-fi 6対応。Bluetoothはv5.3。
バッテリーは10,200mAhで、45W(5~11V/4.5A)急速充電に対応します。
OSはAndroid 14。独自アプリとして「Lenovo Smart Connect」と「Lenovo Vantage」がプリインストールされています。
セキュリティアップデートは2029年までの4年間、メジャーアップデートは2回の予定。
外観
2.microSDメディアカードリーダー
3.USB 3.2 Type-Cポート(DP-Out対応)
5.スマートコネクター
6.ボリュームボタン
大型タブレットにありがちな、電源と音量ボタンの位置が違うタイプです。
端子はUSB 3.2 Gen1(5Gbps)で映像出力に対応。
ディスプレイは12.7インチ2944×1840、リフレッシュレートは144Hzで色域は96% DCI-P3、輝度は400nits、コントラスト比は1500:1。
10点マルチタッチと同梱のスタイラスペン(Lenovo Tab Pen Plus)に対応します。
スピーカーは横持ち時左右上下のクアッドJBLスピーカー。
この点は「Tab P12」から変わっていません。
なお、オーディオジャックはありません。
背面はどことなくLenovo感が漂っています。
オプションでキーボードも用意されていますが…記事執筆時点では国内取り扱いは見当たりません。
「Tab P12」ともサイズが微妙に違うので、使い回しもできなさそうだし…まぁ、なければないでBluetoothキーボードを使えばいいだけなんですけど。
まとめ
「Idea Tab Pro」の価格は54,780円。2月6日まで発売記念で1年間のアクシデント・ダメージ・プロテクションが無料で付属しています。
Snapdragon 8+ Gen1に近い性能で5万円台は結構お手頃感があります。
既存のタブレットと比べると、価格も性能もXiaomi「Pad 6」(Snapdragon 870)と「Pad 6S Pro」(Snapdragon 8 Gen2)の間に入る、絶妙な立ち位置(しかも性能は「Pad 6S Pro」寄りで価格は「Pad 6」寄り)となります。
上位の「Yoga Tab Plus」がiPad ProやGalaxy Tabといったハイエンド製品群に食い込む存在とすれば、「Idea Tab Pro」はミドルハイからローハイエンドのシェアを奪い取るポテンシャルを秘めた刺客といったところでしょうか。
なおAliExpressでは「Lenovo Pad Pro 12.7」もしくは「Xiaoxin Pad Pro 12.7 2025」という名前で、3.5万円台(128GBモデル)から販売されています。
安く見えますがスタイラスペンはオプションで、ペンをつけると4.3万円台。
さらにOSが中国語版のZUI 16で、Google Playがない、日本語化はひと手間、謎の中華アプリが入っているなど、日本で使うにはやや玄人向け。
節約のためなら労や面倒を厭わないというのでもなければ、素直に1万円足して日本向けROMで国内サポートもしっかり付いた「Idea Tab Pro」を選んだ方がいいでしょう。
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