2025年1月9日、ONE-NETBOOK Technology社はクラウドファンディングサイトのIndiegogoで、クラムシェル型のゲーミングUMPC「ONEXPLAYER G1」のファンディングを開始しました。
スペック

■ ONEXPLAYER G1 | |
CPU | Ryzen AI 9 HX 370 Ryzen 7 8840U Core Ultra 7 255H |
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メモリ | 32~64GB LPDDR5x-7500 |
ストレージ | 1~4TB NVMe SSD |
画面 | 8.8インチ IPS WQXGA |
インターフェース | USB Type-C(USB4)×2 USB3.2×1 OCuLink microSDXC オーディオジャック |
wi-fi | Wi-fi 6E+BT5.2 |
バッテリー | 51.975WHr |
サイズ | 208×146.5×32mm |
重さ | 880g |
特徴
ONE-NETBOOK社は結構なペースでゲーミングUMPCを世に送り出していますが、ここ最近はコンソール型やタブレット型が多くなっています。
クラムシェル型は「OneMix5」以来でしょうか。
「OneMix5」ではフリップ型にすることでクラムシェル/タブレットの2-in-1としていましたが、「ONEXPLAYER G1」ではゲーミング/クラシックスタイルの2wayモードという新たなスタイルを生み出しています。
CPU
「ONEXPLAYER G1」のCPUは、Ryzen AI 9 HX 370、Ryzen 7 8840U、そして2025年1月6日にCES 2025内で発表されたばかりのCore Ultra 7 255H。
一つの機種でAMD版とIntel版があるって、GPD「WIN Max 2021」(Ryzen 7 4800U/Core i7-1195G7)以来かも。
AMDとIntelは方針が違っていて、Ryzen AI 9 HX 370は12コア24スレッド(4×Zen 5 , 8×Zen 5c)、Core Ultra 7 255Hは16コア16スレッド(2P+8E+2LP E)。
Core Ultra 7 255HはLunar Lake同様、ハイパースレッディングを廃止して1コア1スレッドとなっています。
Core Ultra 7 255Hは登場したばかりでデータはほとんどありません。
数少ないデータがあるGeekBenchでは、シングル2800、マルチ15000くらいになるようです。
参考 Intel Core Ultra 7 255H:Geekbench 6
前世代のCore Ultra 7 155Hがシングル2400、マルチ12000くらいなので、25%の性能アップくらいと見込めます。それをPassMarkに当てはめると、スコア31000くらいになります。
グラフィックはLunar LakeのXe2ではなく、Core Ultra Series 1と同じXe-LPGに、AI用行列演算機(XMX)を追加したXe-LPG+となっていて、性能はアップしているけれどもXe2ほどのスコアは望めないようです。
つまり、CPU性能優先ならRyzen AI 9 HX 370、グラフィック性能優先ならCore Ultra 7 255Hって感じですね。
メモリとストレージ
メモリは32GBまたは64GBのLPDDR5x-7500。
64GBがあるのはRyzen AI 9 HX 370モデルのみです。
ストレージは1TBから4TBのM.2 SSD。
リード7,000MB/s、ライト6,500MB/sクラスのGen4 SSDとされています。
その他
無線LANはWi-fi 6E(802.11ax)対応。Bluetoothはv5.2。
有線LANはありません。
バッテリーは51.975WHr。
外観
全体イメージ。
キーボード面は上部にコンソール、下部にタッチキーボード/マウス兼用の巨大なタッチパッド。
着脱式のBluetoothキーボード(装着時はPOGOピンでの接続)を使って、クラシックなクラムシェルスタイルでのキーボード操作もできます。
Bluetooth接続ができるので、分離した状態でもキーボードが使えるのがポイントです。
キーボードを乗っけた状態との差。
これ、キーボードを外しているときはフチが邪魔になりそうだけどどうなんだろう…?
画面サイズは8.8インチWQXGA(2560×1600)。
リフレッシュレートは144Hz、色域は97% DCI-P3、輝度は500nits、コントラスト比は1500:1。
インターフェースはあまりごちゃごちゃしていないながら、デュアルUSB4とOCuLinkを搭載。
「ONEXGPU」や「ONEXGPU2」などの外付けGPUを使うことで、家ではミドル~ハイパフォーマンスゲーミング機として使うことができます。
microSDスロットの転送速度は最大300MB/s。
まとめ
「ONEXPLAYER G1」の価格は以下の通り。日本円表記は記事執筆時のレートです。
Core Ultra 255H+32GB+1TB:8,550香港ドル (173,417円)
Ryzen 7 8840U/32GB/1TB:6,994香港ドル (141,857円)
Ryzen AI 9 HX 370/32GB/1TB:9,328香港ドル (189,917円)
Ryzen AI 9 HX 370/32GB/2TB:10,106香港ドル (204,977円)
Ryzen AI 9 HX 370/64GB/2TB:10,884香港ドル (220,757円)
Ryzen AI 9 HX 370/64GB/4TB:11,973香港ドル (242,845円)
…まぁ、いい値段しますね。
価格的にはGeForce RTX 4060搭載ゲーミングノートが買えるくらい。最上位モデルだと4070搭載モデルの中でも安い機種くらい。ASUS「ROG Ally」やMSI「Claw A1M」が、10万円を切る価格で販売しているのとは対照的です。
安価なUMPCには今後はZ2 ExtremeをはじめとしたZ2シリーズが採用されるようになるだろうし、ゲーミングUMPCも今後は価格の2極化が進みそうな予感がします。
個人的には、そういうのを全部ぶっ飛ばして、Ryzen AI Max(最大16コア32スレッド、最大40CU)を搭載した化け物UMPCとか出てきたら最高だなと思っていたり。
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