2025年1月17日、ZTEはUNISOC T760を搭載したタブレット「nubia Pad SE」を発売しました。
スペック

■ nubia Pad SE | |
CPU | UNISOC T760 |
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メモリ | 6GB(+拡張6GB) |
ストレージ | 128GB |
画面 | 10.95インチ/90Hz IPS WUXGA |
インターフェース | USB Type-C×1 オーディオジャック |
カメラ | 前:500万画素 後:1300万画素 |
wi-fi | Wi-fi 5+BT5.0 |
4G/5G | 非対応 |
バッテリー | 7,510mAh 22.5W充電 |
サイズ | 257×168×7.65mm |
重さ | 515g |
特徴
nubiaは、ZTEの子会社として発足したNubia Technologyのブランドです。一時はZTEの関連会社となって離れていましたが、再び子会社となり、関係が強化されました。
2024年2月にはZTEがnubiaブランドでグローバル展開することを発表しています。
nubiaブランド転換前は国内ではLiberoのブランドを使っていました。安価な折り畳みスマホで話題となったLibero Flipが、おそらくLiberoブランドでの最後の製品です。
ZTEの悩みはとにかく知名度の低さ。先述のLibero Flipは国内でも相当に売れたそうですが、ブランド認知度は主要メーカーの中で断トツの最下位(値段しか見られていなかったというオチ)だそうで。
なのでゲーミングスマホの「RedMagic」シリーズなどで知られているnubiaブランドで刷新するようです。
ちなみにZTEは日本市場をハイクオリティを求める市場として見ていて、まず日本向けを作って、フィードバックを反映したグローバル版を展開する、というスタイルを取っています。
参考 ZTEがスマホブランドを刷新するワケ 「ダントツで最下位」だった認知度の向上に本腰も、上位モデルに課題あり:ITmedia
CPU
「nubia Pad SE」のSoCはUNISOC Tangula T760。UNISOCでは5G対応SoCをTangulaブランドとしています。
ZTEでは「nubia Pad SE」のほかにスマホの「nubia S 5G」に同SoCを採用しています。
ちなみにT760はUNISOCのリブランディングに伴いT8100と名称が変わったのですが、あまり浸透していません。
T760(T8100)の発表は2021年4月20日。実は3年近く前のSoCで、ZTEでは中国向けの「Yuanhang 30S(远航30S、英語読みだとVoyage 30S)」(2022年5月)ですでに採用済み。
グローバルでは2024年に入ってからちょいちょい採用製品が増えていて(主にインドや中国向け)、日本では2024年後半から採用製品が登場した感じです。
構成としては8コアCPU(4コアの2.2GHz Cortex-A76と4コアの1.8GHz Cortex-A55)にグラフィックはMali-G57 MP4。
AnTuTuスコアは総合45~47万点程度で、グラフィックは7.7万点程度。Helio G99(同約40万点、グラフィック6.4万点)よりは明確に高スコアとなるようです。
メモリとストレージ
メモリは6GB LPDDR4X(T760はLPDDR5非対応)。仮想メモリは最大6GBとなっています。
最近のタブレットは8GBが主流なので、ちょっと少なめですね。
あくまでミドル(の下位)クラスタブレットであるという位置づけを明確にしているのでしょう。
ストレージは128GB。UFSバージョンは不明。T760はUFS3.1まで対応しますが、そんなにコストをかけるとも思えないので、UFS2.1かUFS2.2と思われます。
さすがにeMMCはないと思いたい…
その他
無線LANはWi-fi 5(802.11ac)対応。Bluetoothはv5.0。
バッテリーは7,510mAhなので、11インチクラス(6,800~8,500mAh)としては平均的ですね。
昨今の格安タブレットよりましな点として、22.5W充電に対応していることが挙げられます。
OSはAndroid 14ベースの「nubia OS 14」。
ポップ式のクイックナビや、アプリ複写機能などを追加してるようです。
便利そうなのが、アプリ複写とマルチウィンドウの組み合わせ。
ブラウザ+ブラウザの組み合わせができるようです。
内蔵センサーは照度センサー、加速度センサー、ホールセンサー、ジャイロセンサー。
また、IP42の生活防水に対応。
外観
本体です。
ディスプレイは10.95インチWUXGA(1920×1200)。8bit入力(1677万色表示)で、リフレッシュレートは90Hz。
輝度などについては公開されていません。
なお、WidevineについてはL3対応となっています。L1については言及がないので、可能性は高くなさそう…
スピーカーは横持ち時に左右2個ずつのクアッドスピーカー。
まとめ
「nubia Pad SE」の価格は29,800円。
Helio G99よりちょっと上で、リフレッシュレート90Hzや22.5W充電など、ちょっとだけ高スペックにまとめている点を考えれば、価格としては適当かと。
問題は、ターゲットがいまいち見えてこないこと。
WidevineがL3な時点で、タブレットユーザーのボリューム層である動画視聴は除外されます。
515gという軽量ボディをアピールしているのでモバイル向けかと思いきや、5G対応SoCなのにWi-fiモデルなので外向きでもなし。
紹介しておきながら言うのもアレですが、脱Helio G99というポイント以外は正直微妙です。
もっと分かりやすくユーザーを引き込めるポイントがあったらよかったなぁと。
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