2025年1月31日、ALLDOCUBEはAllwinner A733MX-N3Xと搭載した10.5インチタブレット「iPlay 70S」を発売しました。
スペック

■ iPlay70S | |
CPU | Allwinner A733MX-N3X |
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メモリ | 4GB LPDDR4X |
ストレージ | 128GB UFS2.2 |
画面 | 10.5インチ IPS 1920×1280 |
インターフェース | USB Type-C(3.0)×1 USB Type-C(充電)×1 microSD オーディオジャック |
カメラ | 前:200万画素 後:500万画素 |
wi-fi | Wi-fi 6+BT5.2 |
4G/5G | 非対応 |
バッテリー | 6,000mAh |
サイズ | 246.15×172.08×8.7mm |
特徴
「iPlay 70S」はどうも「iPlay 9T」の筐体をそのまま流用したタブレットと思われます。

「iPlay 9T」はSBCでよく使われるRockchip RK3566を搭載していて、タブレットとしてはかなり非力。
当時としては珍しい3:2ディスプレイなど先進的なところもありましたが、売れたという話は聞きません(日本語レビューどころか英語レビューも見当たらない点でお察し)。
最近では3:2ディスプレイのタブレットもそれなりに登場していますし、デュアルType-CはLenovo「Legion Tab (8.8”, 3)」でヒットを飛ばしています。
ALLDOCUBEとしては満を持してのリベンジといったところでしょうか。

SoC
「iPlay 70S」のSoCはAllwinner A733MX-N3X。
…久しぶりにAllwinnerの名を聞いたなぁ…
Allwinnerはどちらかというとエントリー向けというか、必要最小限の性能で低価格なプロセッサが得意なメーカーです。
なので、タブレット向けSoCとして通用するA733MX-N3Xは、Allwinner的にはかなりの上位モデルということになります。
アーキテクチャは2コアのCortex-A76と6コアのCortex-A55。コプロセッサはRISC-V E902(アリババグループのT-Headが開発し、オープンソース化したプロセッサ)。
グラフィックはIMG(Imagination Technologies)のBXM-4-64 MC1で、3TOPSのNPUを内蔵します。
参考 IMG BXM-4-64 MC1:Imagination Technologies
ちなみにA733MXは3モデルあり、それぞれの違いは以下の通り。
・A733MX-HN3:NPUあり、HDMIあり
・A733MX-N3X:NPUあり、HDMIなし
・A733MX-HXX:NPUなし、HDMIあり
性能面ではGeekBenchがマルチ1500、シングル630程度。だいたいマルチスレッドはSnapdragon 685と同程度、シングル性能はHelio G99の8~9割といった感じです。
PassMarkスコアだと総合32万点、グラフィック2.3万点くらい。グラフィックスコアはUNISOC T606と同等程度です。
メモリとストレージ
「iPlay 70S」のメモリは4GB LPDDR4X、ストレージは128GB UFS2.2。
拡張メモリは最大+8GB。
「iPlay 9T」が3GB+64GBでどうにもならなかったことに比べると、だいぶましになりました。
その他
無線LANはWi-fi 6(802.11ax)対応。Bluetoothはv5.2です。
バッテリーは6,000mAh。
OSはAndroid 15。クローンアプリや小窓モードに対応します。
上でも書いていますが、A733MX-N3Xは3TOPSのNPUを持っています。
「iPlay 70S」ではAIジェスチャーで触れずに操作、姿勢リマインダー(うつむき姿勢防止)、テキスト抽出、動画高画質化、自動シャッターなどでNPUを活用しています。
…笑顔やジェスチャーによる自動シャッターに対応していても、カメラは500万画素(フロントは200万画素)なので、使う人いるのかなぁ…
外観
本体です。
スピーカーは左右下部のステレオスピーカー。
ディスプレイはアスペクト比3:2の10.5インチ1920×1280。
色域は100% sRGB、輝度は400nitsなので、パネル性能的には平凡です。まぁ、安価な製品ですし、そもそもコストはかけられていませんが。
WidevineはL1。しかし、NetflixはHD非対応です。
他のタブレットと一線を画すのが、デュアルType-C。
片方はUSB3.0、片方は充電専用です。
なお、SIMスロットはなく、microSDは剥き出しスロットになります。
SoCにHDMI出力機能はありませんが、データポートはHDMI付きのUSBハブにも対応します。
まとめ
「iPlay 70S」の価格は記事執筆時点でクーポン込み12,999円。
性能的にはエントリークラスですが、価格性能比で言えばそこそこいい方になりますね。
とはいえ、同じデュアルType-Cでも短辺・長辺に分かれている「Legion Tab (8.8”, 3)」と違って隣同士にありますし、アスペクト比3:2を活かすような使い方の提案もありません。
まぁ、UNISOC T606よりCPU性能が良くて、縦がちょっと広くて1.3万円のタブレットと考えれば悪くはないので、変態的な部分に気を取られなければ興味を示す人はそれなりにいそうですが…これだけユニークなものをフラットに見れる人はどれだけいるのやら…
関連リンク
iPlay 70S:ALLDOCUBE
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