2025年1月25日、HiMeLE(HiMeLEはMeLEの日本向けブランド)はIntel N100を搭載したスティック型PC 「PCG02 N100」を発売しました。
スペック

■ PCG02 N100 | |
CPU | Intel N100 |
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メモリ | 8GB LPDDR4x-4266 |
ストレージ | 128GB eMMC |
インターフェース | USB Type-C(Gen2)×1 USB Type-C(電源)×1 USB 3.2 Gen2×2 HDMI 2.0 microSD 1GbE 有線LAN オーディオジャック |
wi-fi | Wi-fi 5+BT5.1 |
サイズ | 140×60×19.5mm |
重さ | 190g |
特徴
「PCG02」の歴史は割と古く、最初のバージョンは2015年10月にAtom Z3735Fを搭載して発表されました。当時はIntel「Compute Stick」(2015年4月発売)「やmouse「m-Stick MS-NH1」(2014年12月発売)など、Windows搭載スティック型PCの黎明期に当たります。
その後「PCG02」はCeleron N4000モデル、Celeron J4125モデルとバージョンアップを繰り返します。
2022年11月、Mele(HiMeLE)は据え置き型の「PCG02 Pro」を発売(こちらものちにN100にバージョンアップ)。これでスティック型は終焉かと思っていたのですが、満を持して(というにはかなり遅いですが)Intel N100モデルが登場した次第です。
正直もう出ないかと思っていました。

CPU
「AI407」のCPUは、Alder Lake-N世代のIntel N100。第12世代のEコアを4コア搭載したCPUです。
性能は前世代(Celeron J4125)比2.7倍。グラフィックも2.6倍。
ファンレス超小型なのでグラフのスコアよりは低くなるでしょうが、それでも前世代から比べれば相当に快適になるでしょう。
また、最近登場したIntel N150はソケットが共通なので、おそらくいずれはIntel N150版が出るんじゃないかと。
メモリとストレージ
メモリは8GB LPDDR4x-4266。公式ストアではカスタマイズで16GB(と4GB)にもできるようですが、固定スペックモデルは8GBになるようです。
ストレージは128GB eMMC 5.1。
こちらは固定スペックで256GBモデルもありますが、国内販売はされていません。
メモリ・ストレージともにオンボードで、増設・換装には非対応です。
その他
無線LANはWi-fi 5(802.11ac)。チップはIntel AC9560で、Bluetoothはv5.1に対応。
有線LANは1GbE。
電源はType-Cですが、12V/2Aとなっています。
前世代までは5V/3Aだったので、地味に大きな変化です。
外観
外観とインターフェース。
見た目はほぼ前世代と同じで、従来はケンジントンロックだった有線LANわきのスペースが電源に、もともとの電源端子はフル機能Type-Cになり、USBが2ポートから3ポートに増えました。
更に言うと、USB3.0(5Gbps)からUSB3.2 Gen2(10Gbps)に高速化しています。
背面にはVESAマウンタ用のホールが追加され、VESAマウントが可能に。
TypeーCケーブル一本で電源・データ・映像を賄うこともできるようになりました。
スペック一覧的なやつ。
注目は2段目で、自動電源オン、USBブート、POSTロゴ隠し、LAN/Wi-fi/USB仕様制御など、産業向けで欲しい機能がきっちり搭載されています。
…いや、今どきのPCだとだいたいは対応していますが、割とあいまいなことが多く、きっちり謳っている製品は多くないんですよね。
過去の世代との比較。
HDMI+Type-Cのデュアルスクリーンに対応したのは大きいですね。
まとめ
「PCG02 N100」の価格は記事執筆時点で22,999円(クーポン込み)。
メモリ8GBで2.3万円はちょっと高めですが、ファンレススティック型という点を考慮すれば安めです。
というか、公式ストアが209.99ドル(約32,000円)なので、何があった?というくらいの安値という。
格安ミニPCの台頭によって姿を消しつつあるスティック型PCですが、ファンレス・小型なPCというのはそれだけで強いわけで。
N4000とかJ4125搭載のスティックPCを使っていて、リプレース先がないと困っていた人たちには福音じゃないでしょうか。
…大半はミニPCに移った気がしなくもないですが…
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