2025年2月13日、LenovoはRyzen 8000HSシリーズを搭載した16インチノート「IdeaPad Slim 5 Gen 10(16型 AMD)」を発売しました。
スペック

■ IdeaPad Slim 5 Gen 10(16型 AMD) | |
CPU | Ryzen 7 8845HS Ryzen 5 8645HS |
---|---|
メモリ | 16~32GB DDR5-5600 |
ストレージ | 512GB~1TB Gen4 SSD |
画面 | 16.0インチ 有機EL 2.8K |
インターフェース | USB Type-C(Gen2)×2 USB 3.2 Gen1×2 HDMI 2.1 microSDXC オーディオジャック |
wi-fi | Wi-fi 6+BT5.2 |
バッテリー | 60WHr |
サイズ | 356.5×250.6×16.9mm |
重さ | 1.69kg |

特徴
「IdeaPad Slim 5 Gen 10(16型 AMD)」は「IdeaPad Slim 5 Gen 10(14型 AMD)」の16インチ版です。14型の発売(1月21日)から3週間ちょっと遅れての発売です。
画面サイズ以外の構成は同じで、インターフェースも共通しています。

「IdeaPad Slim 5 Gen 10」は、Intel版の「IdeaPad Slim 5i Gen 10」が先に登場しています。

「IdeaPad Slim 5 Gen 9」は国内未発売ですが、海外情報だとCPUはRyzen 7 8845HS/Ryzen 5 8645HSで変わらず。
「Gen 10」ではバッテリーの容量が少し増え、USB周りがUSB 3.2 Gen1(5Gbps)からGen2(10Gbps)に変わるといった、マイナーアップデートの範囲の変化となります。
もっとも、国内では「IdeaPad Slim 5 Gen 8」(Ryzen 7000U)の後継機と位置づけられるため、CPUの世代も更新されることになります。
CPU
「IdeaPad Slim 5 Gen 10(14型 AMD)」のCPUは、Ryzen 7 8845HSまたはRyzen 5 8645HS。

Ryzen 7000シリーズのリフレッシュ版で、CPUおよびGPUアーキテクチャはRyzen 7040シリーズと同じZen4+RDNA3となっています。
違いといえるのはNPU(XDNA)が強化(10TOPS→16TOPS)された点だけです。
※PassMarkと3DMarkの集計値、および当ブログでのレビュー結果に基づいています
Ryzen 8000HSはモバイル系CPUのハイエンド下位クラス。下位のRyzen 5 8645HSでもしっかりとした性能を持っています。
というか、Intel版のCore i7-13620H、Core i5-13420HはCPU性能もですが、グラフィック性能にかなり差があります。
Ryzen 5 8645HSについてはMINISFORUM「UM760 Slim」(Ryzen 5 7640HS搭載)のレビュー記事が参考になるかと。

メモリとストレージ
メモリは16GB(8GB×2)または32GB(16GB×2)のDDR5-5600。SO-DIMMが2スロットで、最大32GBまで対応…とありますが、多分64GB(32GB×2)もできるんじゃないかなぁ(やるときは自己責任となります)。
ストレージは512GBまたは1TB Gen4 SSD。標準では2242サイズのTLC NAND SSDが使われています。
内部的には2242+2280のデュアルGen4 SSDに対応。
内部はこんな感じです。
その他
無線LANはWi-fi 6(802.11ax)対応。Wi-fi 6Eではありません。Bluetoothはv5.2です。
有線LANは非対応。
バッテリーは3セルの60WHr。
大容量寄りで、駆動時間はアイドル時 約11.3時間、動画再生時 約8.0時間となります。
14型よりも短いですが、ディスプレイのサイズが大きい(=消費電力大)ので、ここはトレードオフにならざるを得ないかと。
充電時間は約2時間です。
ちなみに海外モデルだと80WHrの大容量モデルもあるようです。
外観
本体。
ディスプレイは16インチ2.8K(2880×1800)で、「IdeaPad Slim 5i Gen 10」同様に有機ELディスプレイとなります。
リフレッシュレートは120Hz、色域は100% DCI-P3、輝度は500nit、DisplayHDR True Black 600認証済みと、14型よりもかなりいいパネルになります。
一点惜しいのが、グレアパネルってところです。コントラストがはっきりして画面が美しくなるのはいいのですが、反射がなぁ…
なお、オフィシャルスペックのPSREFだとDisplayHDR True Black 1000となっていて、DisplayHDRの認定機器リストでは600と1000の両方に「IdeaPad Slim 5 16AHP10」が掲載されています。
DisplayHDR True Black 1000は2025年1月1日に追加されたばかりの規格なので、このようなずれが生じたものと思われます。
参考 IdeaPad Slim 5 16AHP10:Lenovo PSREF(Product Specifications Reference)
参考 DisplayHDR 1000 True Black Certified Products:VESA
ちなみに14型(14AHP10)の方はDisplayHDR 500 True Blackのリストに掲載されています。
2.USB 3.2 Gen2 Type-C(PD3.0&DP1.4)
3.USB 3.2 Gen2 Type-C(PD3.0&DP1.4)
4.マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック
6.microSDメディアカードリーダー
7.USB 3.2 Gen1 Type-A
8.USB 3.2 Gen1 Type-A (Powered USB)
インターフェースはType-CがUSB 3.2 Gen2(10Gbps)に対応。
Intel版はUSB 3.2 Gen1(5Gbps)なので、AMD版のちょっとした優位性ですね。
キーボードはIdeaPadシリーズの標準的な配列。
画像は英語配列ですが、国内モデルは日本語配列です。
底面。
これまでのIdeaPadと同じような吸気口の開け方です。
まとめ
「IdeaPad Slim 5 Gen 10(16型 AMD)」の価格はRyzen 5/メモリ16GBモデルが113,850円、Ryzen 7/メモリ32GBモデルが148,830円。
ぎりぎり10万円切りスタートだった14型より高くなっていますが、これがディスプレイの差ということでしょう。
記事執筆時点での有機ELパネルの最高クラスと言ってもいいディスプレイですし、Ryzen 8000HSシリーズで性能も伴っているので、これが11万円台からというのは、現在のPC相場からするとお安めと言えます。
画質にこだわる人には良さそうです。
関連リンク


コメント