【実機レビュー】KTC H24T27:100Hzだけどゲーミング機能もある24インチ2.5Kモニター

レビュー

24インチで2.5K(WQHD)というのは18インチFHDとdpiが同じです。画面までの距離の差を考えると、見かけ上は14インチノートと同じくらいの見え方になり、それでいて2.5Kで表示できる情報量はFHDの約1.8倍となります。
がじぇっとりっぷも今のモニターに変えるまで、LG「24QP750-B」という23.8インチ2.5Kモニターをメインで使用していました。現在もサブモニターとして活用しています。

24インチ2.5Kのラインナップは、「24QP750-B」購入当時は少なかったのですが、最近はかなり種類も増えていて、KTCのような格安のモニターメーカーからも出てくるようになりました。

KTCの24インチ2.5Kはゲーミング向けで180Hzの「H24T7」と、オフィス&カジュアルゲーミング向けで100Hzの「H24T27」の2モデルがあり、今回レビューするのは下位(100Hz)の「H24T27」です。

当レビューはメーカーより機材提供を受けたものですが、内容自由で書かせてもらっています。
当ブログの方針として、悪い点も包み隠さず書いていきます。
また、機材を提供いただいたKTC様にはこの場をお借りして御礼申し上げます。
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KTC H24T27

画面サイズ23.8インチ
解像度WQHD(2560×1440)
リフレッシュレート100Hz
表示色1677万色(8bit)
輝度300cd/m2 (Typ)
色域122% sRGB
インターフェースHDMI2.0×1
DisplayPort1.4×1
オーディオジャック
サイズ540.0×404.9×182.9mm
重さ2.4kg

GoodPoint
24インチクラスで2.5K
軽くて持ちやすい
意外と設定が充実している
3年保証

BadPoint
Type-Cが欲しくなる
100Hzなのでゲーミングはやや厳しい
HDRはHDR10まで

レビュー公開にあたり、KTC様よりクーポンをいただきました!

クーポンコード:10GADGET
割引率:10%
クーポン期限:2025年5月31日23時59分

KTCとは

KTCは1995年に設立された、中華人民共和国広東省深センに本社を置く企業です。
正式会社名は「Shenzhen KTC Technology Co., Ltd.(深圳KTC科技有限公司)」で、日本国内では「KTC科技日本株式会社」として日本事業部を展開しています。

日本ではゲーミングディスプレイで進出しましたが、本国ではゲーミングはKTC Playとしてブランドを切り分けているようです。公式サイトを見ると、本業としてはテレビ、商用ディスプレイ、医療用ディスプレイなどを手掛けていますね。

LCDモニター、LCDターミナル、スマートTV、ディスプレイ-KTC
1995年に設立されたKTCは、フラットパネルディスプレイ端末製品、LCDモニター、商用LCD端末、医療用LCD端末の製造を専門としています。
KTC-康冠科技 品牌官方网站
-康冠公司官网|KTC|康冠科技|股票代码001308

ただ日本ではKTCといえば工具メーカーの京都機械工具株式会社が先に来るので、ブランディングが大変そう…

外観

外箱

冒頭でも書いたように「H24T27」はオフィス&カジュアルゲーミング向けですが、外箱はちょっとゲーミングっぽい雰囲気。
主張しすぎず、かといって味気なさも感じない、ちょうどいい塩梅です。

中を開けると発泡スチロール。これは以前にレビューした「H25T7」と同じですね。

2段目に本体。

パッケージ全体。

付属品

付属品はHDMIケーブルと電源アダプタ、スタンド脚と底部プレート。

電源アダプタは12V/3A(=36W)出力

マニュアルは日本語オンリーの日本向け専用。
イラストも交えた説明は文言で引っかかるところも少なく、翻訳精度はかなり良くなっています。しかし、設置の置とか接続の続とかにいわゆる中華フォントが使われています

「放置すると世界的にこれが”正しい日本語の漢字”と思われるようになる」という意見を見てからは、がじぇっとりっぷでは中華フォントについては指摘することにしています。
といっても、「作成したPCでは日本語フォントだったんだけど、印刷所のPCに日本語フォントが入ってなくて…」みたいな事例もあるようです。

本体

本体背面。VESAは100×100mmに対応します。
「H24T27」は下半分の左右が膨らんでいてグリップのようにフィットします。さらに中央の段差が持ち運び時の滑り防止のストッパーとして機能するので、2.4kgという軽さも相まってとても持ちやすいです。
重量はともかく、この構造は他のモニターにも真似してもらいたいくらい。

OSD操作用のジョイスティックは正面からみると右下の位置。
位置的に右下の角を握るように操作するので、右側にはそれなりのスペースが必要になります。

背面ラベル。

インターフェースはHDMI2.0×1、DisplayPort1.4×1、オーディオジャック。
USBはファームウェアアップデートなどのメンテナンス用です。

底面は何もなし。

組み立てはスタンド脚とスタンドプレートをはめ込むだけのシンプル設計。

スタンドはチルト(-5°~15°)のみ対応

使ってみて

「H24T27」の左右ベゼルは約6mm。
ロゴは小さく、画面を見る邪魔にはなりません。

設定できるのは50Hzから100Hz。
HDR認定はありません。

OSD

OSDは中央に表示。
何気にゲーミングの項目があります

プリセットは割と種類多め。

ゲーミングメニューはオーバーライドやアシスト機能など。

そのほかの設定。

LEDインジケーターとあるのはこれ。
正面右下にありますが、点灯していてもあまり目立ちません。

ショートカットメニューは右下に表示。
よほど細かく設定するのでなければ、このくらいで十分ですね。

パネルについて

比率カバー率
sRGB117.2%99.9%
Adobe RGB86.9%80.0%
DCP-P386.4%86.4%
NTSC83.0%77.1%

色域実測はsRGB比117.2%で、「H25T7」の114.0%よりやや広め。
R(赤)とG(緑)方向は広いものの、B(青)方向がやや狭いようです。

ガンマ特性は「H25T7」よりもさらに青が弱いものの、比較的まっすぐで歪みの少ない線を描いています。

カラー表示と白黒表示。
24インチクラスなのに2.5Kとドットが密で、階調表示も違和感を感じません。

斜め表示はこんな感じ。

リフレッシュレートについて

「H24T27」の最大リフレッシュレートは100Hz

というわけで、簡単にUFO Testで確認。UFOの速度は960pixel/s、シャッタースピードは1/1000秒です。
さすがに100FPSでは2コマ前までの残像が出ています。

1/100秒で撮影した方が、残像感は分かりやすいかも。

輝度について

明るさ輝度(cd/m2)
100295 (315.1)
90269 (288.0)
80244 (261.8)
70218 (235.0)
60192 (205.6)
50165 (177.7)
40138 (149.9)
30110 (119.6)
2081 (88.6)
10 51 (55.9)
020 (22.1)

輝度についてはi1Displayと、安物の輝度計(カッコ内の数字)で測定。
低輝度領域を除くと最大で7%程度の誤差が出ていますが、i1Displayの経年劣化なのか、輝度計の校正不足なのかが分からないため、併記しています。

「H24T27」の明るさは仕様上は最大300nits。実測でもほぼ300nitsとなりました。
なお、白表示でも明るさ0では20nitsまで下がっています。

明るさ100での各ポイントの輝度。
輝度ムラの傾向は「H25T7」と同じで、左が暗くなりがちな結果に。

光漏れについて

「H24T27」はminiLEDや有機ELではない、一般的なエッジライト液晶です。
そのため、構造的に黒表示でも外縁部ではわずかに光が漏れてしまいます

こんな感じで、黒い場面でもわずかに光っていて、うっすらとパネルのふちが分かります

分かりやすく強調されたシーンだと、こんな感じ。

ブラックスタビライザーについて

ブラックスタビライザは0から100までの101段階。標準は50で設定されています。

上から順に、0、50、100。明るさは100に設定。
ハイエンド機ほどではありませんが、それなりに暗いところが持ち上がります

その他表示例

まとめ

「H24T27」の価格は記事執筆時点で16,800円(クーポン込)。
…本当に2.5K?って聞きたくなるくらい、安いです。

冒頭でも書いたように、がじぇっとりっぷ23.8インチ2.5Kの「24QP750-B」をサブモニター(以前はメインモニター)として使用しています。

「24QP750-B」は「H24T27」と同じく、輝度300nitsで1677万色表示。
そのため、「H24T27」を使っても「デスクトップが広い!」とか、「思ったよりいい!」とかでなく、「普段使ってるモニターと変わらんな…」っていうのが先に来ました。

逆に言えば、1万円台半ばでも、3万円台半ばのモニターと変わらないパネルクオリティと言えるわけで。
差額は機能差やインターフェース構成、PD対応のType-C、スタンドなどの部分にかかっていると考えればよさそうです。

100Hzゆえにゲーミング方向は弱いものの、安価なモニターとは思えないくらいに設定項目も充実していますし、色域はかなり広く、輝度も最低限のレベルはクリア。
Type-Cなしやチルトのみのスタンドといった点を許容できる、オフィス向けなどの用途であれば十分でしょう。

ゲーミングも考えているならば、180Hzに対応した「H24T7」(型番が似ていて紛らわしい…)がおすすめです。

レビュー公開にあたり、KTC様よりクーポンをいただきました!

クーポンコード:10GADGET
割引率:10%
クーポン期限:2025年5月31日23時59分

また、「H24T7」にもクーポンが出ています。

クーポンコード:10KTCH24
割引率:10%

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