【実機レビュー】Minisforum BD795i SE:とんでもレベルのワッパを誇る、RyzenオンボードなMini-ITXマザボ

レビュー

Minisforumは2023年よりCPUオンボードなマザーボードを多数販売しています。

人気が高かったのはRyzen 9 7945HXを搭載した「BD790i」。
その後CPUをRyzen 9 7940HXに変更し、SSDをGen4にしたりファン付きヒートシンクやWi-fiを省いたりといった廉価版の「BD790i SE」が登場、6万円台というコスパの良さからしょっちゅう在庫切れを引き起こすほどの人気を得た結果、(おそらくはCPUの在庫が尽きて)あっという間に終売となりました。

BD795i SE」はこの「BD790i SE」をベースとして、CPUをRyzen 9 7945HXに戻した製品となります。CPUを上位に戻しても実売価格も6万円台を維持しており、コスパの高さは健在。
今回はそんな経緯を辿った「BD795i SE」をレビューしていきます。

当レビューはメーカーより機材提供を受けたものですが、内容自由で書かせてもらっています。
当ブログの方針として、悪い点も包み隠さず書いていきます。
機材を提供いただいたMinisforum様にはこの場をお借りして御礼申し上げます。
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Minisforum BD795i SE

■ BD795i SE
CPURyzen 9 7945HX
メモリSO-DIMM DDR5-5200×2
ストレージM.2 Gen4 SSD×2
インターフェースPCIe 5.0 x16スロット ×1
USB Type-C(Gen2)×1
USB3.2 Gen1×2
USB2.0×2
HDMI2.0×1
DisplayPort1.4×1
2.5GbE 有線LAN
オーディオジャック
wi-fiM.2 Key-E
サイズ170×170mm
電源24ピン

GoodPoint
デスクトップCPU上位クラスの超性能
デスクトップ機としては消費電力低め
パーツ次第でノートPCやミニPC以上の静音に
スリムケースな完成品もある

BadPoint
インターフェースは限定的
トータルで揃えるとそれなりの値段

外観

パッケージ

届いた箱には「Review Unit」の文字。
中身としては製品版と変わらないのですが、レビュー専用品とかサンプル機とか書かれているとテンションが上がります。

外箱は普通のマザーボードっぽい感じです。

内容物
・本体
・バックパネル
・ファン固定プレート
・マニュアル
・保証案内
・Wi-fiキット
・ねじ類

パッケージ内容もマザーボードにありそうな感じですね。
Wi-fi非搭載ですが、Wi-fiを後付けするのに必要な部品はWi-fiカード以外揃っていました。

あくまでCPU付きマザーボードという位置づけなので、CPUファン、ケース・電源・メモリ・ストレージ・GPU・OSは別途、自前で用意する必要があります

最小構成でUEFIを表示させたところです。

付属品

Wi-fiキット。
固定金具とアンテナ線がセットになっています。

Wi-fiキットを組み立てると、こんな感じになります。

バックパネル。
コネクタにあたる爪(元はコネクタの外側に接地させてアースとなる役割があったそう)がなくなっていて、時代が変わったなぁと。

ネジ類は種類ごとに分けられています。
ファンプレート固定ネジ、ファン固定ネジ、バックパネル固定ネジなど。

紙類は付録(注意事項と免責事項)と関連ガイド(QRコードの誘導)び2種類。

Minisforumも日本市場に進出してからかなり長いのに、まだ中華フォントが残っています
「放置すると世界的にこれが”正しい日本語の漢字”と思われるようになる」という意見を見てからは、がじぇっとりっぷでは中華フォントについては指摘することにしています。
※メーカーでの作成時点では日本語フォントだけど、印刷所が中華フォントしか入れてなかったというパターンもあるようです。

本体

ボードは大半が大型のヒートシンクに覆われています。

インターフェースは2.5GbEなどありますが、USB4やOCulinkなど高速インターフェースはなし。
そもそも、Ryzen 9 7945HXのPCIeは合計28レーン。PCIeスロットに16レーン、SSDに8レーン(4レーン×2)、おそらくWi-fiと2.5GbEもPCIeからの変換なので、これでPCIeレーンを使い切っています。つまり、ない袖は振れないという事情があります。

でも、USB3.2 Gen2が1ポートのみってのはちょっと少ないので、Type-AもUSB3.2 Gen2にしてほしかったですね。

Wi-fiはスロットのみ。
M.2 key-Eに対応する一般的なWi-fiカードが使えます。

ストレージはデュアルGen4 SSDスロット
「BD790i」ではデュアルGen5でしたが、ファン付きヒートシンクとともにコストカットされています。
ついでに24ピンの左にあるSSDファン用の4ピンが、「BD795i SE」ではコストカットで実装されていません。

まぁ、2024年~2025年はGen5 SSDユーザーはまだ多くないので、影響としてはそれほど大きくはないでしょう。

Gen5 SSDを使いたいという人には、「BD790i X3D」が販売されています。

プッシュピンタイプのツールレスですが、ベルトがちぎれやすいとか。

メモリはSO-DIMM×2。
CPU側の制限で、DDR5-5200までの対応(DDR5-5600を挿してもDDR5-5200相当として動作)となっています。

PCIeスロットは耐久性の高いメタルスロットとなっています。

底面には何もなし。

マザーボードの重さはあまり気にするポイントではないと思いますが、569.5gでした。

CPUファン

ヒートシンク。ヒートパイプは4本です。
ヒートパイプとの接触が薄く、ゆがみやすい右上と左下に補強が入っています(「BD790i」は補強がなかったので、アップデートされた部分です)。

ファンはPCIeスロット側とSSD側、2つのポジションをとることができます。

ちなみにPCIeスロット側だとボードからはみ出します。

SSD側にすると、SSDのファンなしヒートシンクに風が当たります。

ファン付きヒートシンクが付属する「BD790i」であれば、PCIeスロット側に寄せるとSSD交換がしやすいというメリットはありましたが、「BD795i SE」ではSSD側にあってもSSD交換はできるので、PCIeスロット側にするメリットはほぼないでしょう。

Wi-fi

上で組み立てたWi-fiキットをボード上に組み込むと、こう。

バックパネルまで取り付けると、こうなります。

サイズ感

Mini-ITXボード(170×170mm)は、ミニPC(一般的に125×125mm程度)より二回りほど大きいフットプリントです。

Lenovo「IdeaCentre Mini Gen8」と比べると、サイズ感はほぼ同じ。
今まで意識していませんでしたが、スリムタイプのミニPCってほぼMini-ITXサイズだったんだなぁ…

システム

起動前

UEFIはグラフィカルタイプ。
ちなみにUEFIはdelキーで入ります。

BIOSバージョンは最新の1.09。
Ryzen 9 7945HXの表示がいいですね。

システムで取得している温度は3か所、ファン回転数は4つ(といってもSSDファンはピンが実装されていませんが…)。

ファンの速度は温度をトリガーとした設定が可能。
Fan OffとFan Startを変更して、アイドル時はファンが停止するなどといったことができますが、回転数カーブなどの設定は不可。
あと、特に説明マニュアルもないので、Delta Temperatureなどよく分からない項目はいじれないのが難点ですね。

また、Advanced -> AMDCBS -> SMU Common Options で、TDP設定と温度リミットの設定ができます。

システム情報

OSは付属していないので、別途購入が必要。
今回はWindows 11 Homeを使用しています。

特に何かをインストールせずとも、ほとんどのドライバーが適用されますが、サポートページにドライバー一式があるので、インストールします。

ドライバインストーラー。

インストールすると全項目にドライバが当てられました。

HWiNFO。
DDR5-5600のメモリを使っていますが、実クロックは2,595MHz、つまりDDR5-5200相当として動作していることが分かります。

CPU詳細。
TDPは55Wですが、PL1およびPL2は98W、PPT(CPUパッケージ全体の最大電力制限)は120Wとかなり高く設定されています。

AMDではゲーミングに強いL3キャッシュましましのX3Dモデルがありますが、非X3Dでも64MB(32MB×2)のL3キャッシュを内蔵しています。

32スレッドが並ぶさまは壮観ですね。

ベンチマーク

ベンチマーク構成は以下の通り。

CPUAMD Ryzen 9 7945HX
メモリDDR5-5600 32GB×2
Crucial CT32G56C46S5
※DDR5-5200相当として動作
ストレージ2TB Gen4 SSD
MonsterStorage MS950G75PCIe4HS-02TB
dGPUGeForce RTX 3060 (12GB)
ASUS PHOENIX RTX 3060 V2 LHR
電源850W
ENHANCE ESP-1780GA1
OSWindows11 Home 24H2
CPUファンThermaltake TOUGHFAN 12 PRO
ドライバーAMD: 24.10.29.01
NVIDIA: 590.94

デスクトップ系はこれまでレビューしておらず、機材があまり揃っていません。
GPUはたまたま以前に買っていたRTX 3060となります。

CPUファンについては新規購入。
定番と言われるnoctua「NF-A12x25 PWM」にそっくり(ファン形状も冷却能力もほぼ同じ)で茶色じゃなくてほぼ半額なThermaltake「TOUGHFAN 12」、その上位モデルとなる「TOUGHFAN 12 Pro」(それでいて価格はnoctuaと同等)をチョイスしました。

総合

CPUPassMark11 (CPU)
Ryzen 9 7945HX(16C/32T)582514205
Core Ultra 9 185H(16C/22T)341063984
Ryzen 9 7940HS(8C/16T)310063942
Core i7-13700H(14C/20T)284583979
Core i9-13900H(14C/20T)258943720
Ryzen 7 7840U(8C/16T)246513861
Core i9-12900H(14C/20T)242263640
Ryzen 9 5900HX(8C/16T)245423354
Ryzen 5 7640HS(6C/12T)234643788
Ryzen 7 5800H(8C/16T)220613169
Ryzen 7 6800U(8C/16T)214203347
Core i5-1340P(12C/16T)185053730
Core i5-12450H(8C/12T)166863346
Core i3-1220P165523525
Core i5-1235U(10C/12T)150453359
Core i7-11390H(4C/8T)121173376
Intel N100(4C/4T)61222088

上段:マルチスレッド、下段:シングルスレッド

PassMarkスコアは、今までレビューしたモバイル向けCPUの中ではぶっちぎりのスコアを叩き出しています。
PassMark公式で確認しても、モバイル向けCPUでRyzen 9 7945HXを超えるのはCore Ultra 9 275HXくらい。

デスクトップCPUを入れると、Core Ultra 7 265KやCore i9-14900Kがだいたい同程度のスコアなので、Ryzen 9 7945HXの優秀さが分かりますね。

一方でシングルスレッドスコアはRyzen 9 7940HS比で6%の差と、マルチスレッドスコアほどのインパクトはありません。

CPU

CPUCINEBENCH R15
Ryzen 9 7945HX(16C/32T)5368312
Core Ultra 9 185H(16C/22T)2928251
Core i7-13700H(14C/20T)2613288
Ryzen 9 7940HS(8C/16T)2512288
Core i9-13900H(14C/20T)2485249
Z1 Extreme(8C/16T)2193277
Ryzen 9 5900HX(8C/16T)2162243
Ryzen 5 7640HS(6C/12T)2071270
Ryzen 7 7840U(8C/16T)2017265
Core i9-12900H(14C/20T)2005248
Ryzen 7 5800H(8C/16T)1865233
Ryzen 7 6800U(8C/16T)1624236
Ryzen 7 5700U(8C/16T)1468190
Core i5-1340P(12C/16T)1456242
Ryzen 5 5600U(6C/12T)1353223
Core i3-1220P1346214
Core i5-1235U(10C/12T)1113223
Core i7-11390H(4C/8T)948232
Core i5-1135G7(4C8T)628160
Core i5-8250U(4C/8T)547144
Intel N100(4C/4T)386152
Celeron N5100(4C/4T)344101
Core i5-7200U(2C/4T)324126

上段:マルチスレッド、下段:シングルスレッド

CPUCINEBENCH R23
Ryzen 9 7945HX(16C/32T)322981940
Core Ultra 9 185H(16C/22T)192411743
Core i7-13700H(14C/20T)169431925
Ryzen 9 7940HS(8C/16T)161261820
Z1 Extreme(8C/16T)140711770
Core i9-13900H(14C/20T)133671719
Core i9-12900H(14C/20T)131541730
Ryzen 5 7640HS(6C/12T)128781704
Ryzen 9 5900HX(8C/16T)128601490
Ryzen 7 7840U(8C/16T)128151719
Ryzen 7 6800U(8C/16T)105931500
Ryzen 7 5800H(8C/16T)103881432
Core i5-1340P(12C/16T)91881687
Core i3-1220P89641543
Ryzen 7 5700U(8C/16T)88221262
Ryzen 5 5600U(6C/12T)79301368
Core i5-1235U(10C/12T)75111568
Core i7-11390H(4C/8T)58561516
Core i5-1135G7(4C8T)40391279
Core i5-8250U(4C/8T)3035906
Intel N100(4C/4T)2481923
Celeron N5100(4C/4T)2059618
Core i5-7200U(2C/4T)1862799

上段:マルチスレッド、下段:シングルスレッド

CINEBENCHもPassMark同様に、ぶっちぎりスコア。

ちなみにCINEBENCHのマルチスレッド時、Ryzen 9 7945HXは139W、Core Ultra 9 185Hは119W、Core i7-13700Hは104W、Ryzen 9 7940HSは84Wだったので、スコア上位陣でみればワットパフォーマンスもかなり高いです。

GPU

CPU3DMark Fire Strike (Graphic)
GTX 16509230
Ryzen 9 7940HS(16GB×2)8589
Ryzen 7 7840U(16GB×4)7621
Ryzen 5 7640HS(16GB×2)7158
Ryzen 7 6800U(16GB×2)6942
GTX 10506210
Core i9-13900H(16GB×2)5749
Core i7-13700H(16GB×2)5584
Core i7-11370H4937
Ryzen 5 7640HS(16GB×1)4524
Core i7-11390H4216
Core i7-13700H(16GB×1)4028
Core i7-1165G7(8GB×2)3883
Core i5-1135G7(8GB×2)3842
Core i5-1235U(8GB×2)3581
Ryzen 5 5600U(8GB×2)3316
Ryzen 5 4500U(8GB×2)3247
Core i3-1220P(3GB×8)2805
Ryzen 9 7945HX(32GB×2)2366
Core i7-10510U(8GB×2)1285
Core i5-7200U(4GB×2)962

CPU3DMark Time Spy (Graphic)
GTX 16503465
Ryzen 9 7940HS(16GB×2)2942
Ryzen 7 7840U(16GB×4)2776
Ryzen 5 7640HS(16GB×2)2592
Ryzen 7 6800U(16GB×2)2352
GTX 10501725
Core i7-13700H(16GB×2)1714
Core i7-13700H(16GB×2)1689
Ryzen 5 7640HS(16GB×1)1594
Core i7-11370H1542
Core i7-11390H1346
Core i7-13700H(16GB×1)1306
Core i7-1165G7(8GB×2)1236
Core i5-1135G7(8GB×2)1188
Core i5-1235U(8GB×2)1153
Ryzen 5 5600U(8GB×2)1047
Ryzen 5 4500U(8GB×2)940
Core i3-1220P(3GB×8)854
Ryzen 9 7945HX(32GB×2)655
Core i7-10510U(8GB×2)399
Core i5-7200U(4GB×2)321

グラフィックは完全におまけレベルで、Xe Graphicsにも届きません。
一応4K表示もできますし、ブラウジング程度であれば問題ありませんが、ゲームや3D表示、グラフィック処理の類は厳しいでしょう。

ゲーミング

ゲーミングでは、RTX 3060でのスコアも掲載します。突出してしまうので、グラフには入れません。

[中量級] Street Fighter VI

2023年6月に発売し、全世界で400万本(2024年9月時点)を売り上げたストリートファイター6。

内蔵グラフィックでは、シェーダーコンパイルでエラーを吐いて落ちました。

RTX 3060ではHighest+120FPSで、110~115FPSをマーク。
RTX 3060でも十分プレイできるようです。

[中量級] FF XIV 暁月の終焉

設定GPUスコアFPS評価
1920×1080
最高品質
内蔵21288.04 fps設定変更
RTX306021361147.70 fps非常に快適
1920×1080
高品質
内蔵312319.88 fps設定変更
RTX306025387180.76 fps非常に快適
1920×1080
標準
内蔵501922.84 fps普通
RTX306030298222.18 fps非常に快適
1280×720
高品質
内蔵617030.12 fpsやや快適
RTX306032124236.24 fps非常に快適
1280×720
標準
内蔵959837.08 fps快適
RTX306035139258.10 fps非常に快適
FF XIV 暁月の終焉
GTX 16509368 / 快適
Ryzen 9 7940HS(16GB×2)5737 / 普通
Ryzen 7 6800U(16GB×2)5477 / 普通
Ryzen 5 7640HS(16GB×2)5365 / 普通
Ryzen 7 7840U(16GB×4)5104 / 普通
Core i7-13700H(16GB×2)4017 / 普通
Core i7-11370H(8GB×2)3646 / 普通
Ryzen 5 5700U(8GB×2)3206 / 設定変更
Core i7-11390H(8GB×2)3118 / 設定変更
Core i5-1135G7(8GB×2)2846 / 設定変更
Ryzen 5 5600U(8GB×2)2835 / 設定変更
Core i7-1165G7(8GB×2)2734 / 設定変更
Core i5-1235U(8GB×2)2693 / 設定変更
Ryzen 9 7945HX(32GB×2)2128 / 設定変更
Core i3-1220P(3GB×8)2117 / 設定変更
Core i3-1115G4(4GB×2)1946 / 設定変更
Core i5-7200U(4GB×2)940 / 動作困難
Core i5-8250U(8GB×1)850 / 動作困難

1920×1080(最高品質)での比較

中量級タイトルでは、意外なことにFHD解像度でも最低設定であれば20fpsを超えています。
戦闘は厳しくても会話イベントくらいなら何とかなりそうですね。

RTX 3060だと、FHD/最高設定でも150fps近いスコアを記録。
なんというか、dGPU前提の製品であるということがよく分かりますね。

[重量級] FF XV Windowsエディション

設定メモリスコア評価
1920×1080 高品質内蔵794動作困難
RTX30609480とても快適
1920×1080 標準品質内蔵1158動作困難
RTX306013047非常に快適
1920×1080 軽量品質内蔵1615動作困難
RTX306017054非常に快適
1280×720 標準品質内蔵1891動作困難
RTX306019540非常に快適
1280×720 軽量品質内蔵2678やや重い
RTX306023226非常に快適
FF XV
GTX 16508162 / 快適
Ryzen 9 7940HS(16GB×2)6231 / 快適
Ryzen 7 7840U(16GB×4)5994 / やや快適
Ryzen 5 7640HS(16GB×2)5659 / やや快適
Ryzen 7 6800U(16GB×2)5250 / 普通
Core i9-13900H(16GB×2)3757 / 普通
Core i7-13700H(16GB×2)3629 / 普通
Ryzen 5 5700U(8GB×2)3138 / 普通
Core i5-1135G7(8GB×2)2733 / やや重い
Core i7-1165G7(8GB×2)2702 / やや重い
Ryzen 5 5600U(8GB×2)2634 / やや重い
Core i5-1235U(8GB×2)2591 / やや重い
Core i7-11390H(8GB×2)2585 / やや重い
Core i3-1220P(3GB×8)2052 / 重い
Core i3-1115G4(4GB×2)1961 / 動作困難
Ryzen 9 7945HX(32GB×2)1891 / 動作困難
Core i5-1035G7(8GB×2)1543 / 動作困難
Core i5-10210U(8GB×2)1012 / 動作困難
Core i5-8250U(8GB×1)890 / 動作困難
Core i5-7200U(4GB×2)867 / 動作困難

1280×720(標準品質)での比較

重量級タイトルのFF XVでも、意外なことに720p/軽量品質だと”動作困難”を脱しています。
まぁ、さすがにプレイは不可能ですね。

[重量級] Monster Hunter Wilds

最後は2025年2月28日に発売され、発売3日で800万本を売り上げたモンハンWilds。の、ベンチマーク。
RTX 4060(フレーム生成)以上推奨の

こちらも内蔵グラフィックでは起動すらできず

RTX 3060では”FHD/ウルトラ”で平均51.24FPS。プレイできなくもないですが、快適には一歩及ばず。
公式の推奨通り、RTX 4060以上が必要なようです。

消費電力・騒音・温度

消費電力

GPU非搭載時RTX3060搭載時
アイドル時28~33W35W
画面オフ時25W33W
スリープ時1.6W2.6W
CINEBENCH(S)56~73W71W
CINEBENCH(M)139W152W
最大144W327W

GPU非搭載時の「BD795i SE」の消費電力は最大144W
CPUの消費電力は瞬間最大132W(CPUが100W、GPUが32W)で、定格(パッケージ全体で120W)を1割オーバーしています。

Core Ultra 7 265KとCore i9-14900KはTDPが125W~250Wなので、下限に設定してようやくRyzen 9 7945HXと同程度の消費電力ということになります。
当たり前ですが下限設定ではスコアも伸びないわけで…Ryzen 9 7945HXのワットパフォーマンス、高すぎない?

RTX 3060搭載時だと最大327W。GPU消費電力は最大168Wで、おおよそRTX 3060の定格170Wが出ています。

温度

CPU温度は最大で86.1度。
冷却が十分であれば、フルパワーでも90℃を大きく下回る程度に収まります。

また、ファンの速度も最大で1318RPM。
「TOUGHFAN 12 Pro」は本当に静かで、1000RPMくらいまでは5cmくらいの距離まで耳を近づけないと音が聞こえず、最大時でも10cmくらいで聞こえなくなります。

むしろ、電源ファンの方がうるさいくらいでしたので、ケースに入れてしまえば(GPU次第では)かなり静かなPCとなりそうです。

RTX 3060搭載時は、ファン速度を上げて最大81.5度。
GPUも最大71度なので、相当に余裕があります。
がじぇっとりっぷ所有のRTX 3060はシングルファンなので多少音がしますが、デュアルファンであれば相当に静音でいけそうです。

まとめ

「BD795i SE」の価格は、記事執筆時点で67,990円
ただし前述したように電源・ケース・メモリ・ストレージ・OSが別に必要となるので、一式揃えるとなると最低でもGPU抜きで11~12万円くらいにはなるでしょう。

Minisforumではフルセット(32GB/1TB/RTX 4060/400W電源付きスリムケース)で15万円台となる「795S7」も用意しています。
BTOだと15万円前後のRTX 4060搭載モデルはCore i5やRyzen 5との組み合わせになるので、全体としてはミドル~ミドルハイ構成を考えているけどCPU性能は高めに欲しいという場合には「795S7」はうってつけです。

それに「BD795i SE」の強みは低価格よりも、低消費電力でハイエンドクラスの性能を出す=静音構成が組みやすいことや、スリムケースにも組み込めるMini-ITX+吹きおろしファン構成などにあります。「795S7」がまさにそれですね。
要は、静音でコンパクトだけど高性能という、多くのユーザーの望みを実現できるのが「BD795i SE」ということです。

世代的には一つ古くはありますが、性能は現在も一線級。フラグシップ層はともかくとして、ミドル~ハイエンドのゲーミングPCを組むなら、候補として考えておきたい製品です。

関連リンク

付録

ベンチマーク結果一覧

メーカーMINISFORUMMINISFORUM
モデル名BD795i SEBD795i SE
CPURyzen 9 7945HXRyzen 9 7945HX
GPURTX 3060Radeon 610M
メモリ32GB×232GB×2
ストレージ2TB Gen42TB Gen4
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Productivity99509950
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VR Mark125921269
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すごく快適
7603
とても快適
1280・標準25312
すごく快適
15230
すごく快適
FF XIV(DX11)
暁月の終焉
1920・最高21361
非常に快適
147.70 fps
2128
設定変更
8.04 fps
1920・高25387
非常に快適
180.76 fps
3123
設定変更
19.88 fps
1920・標準30298
非常に快適
222.18 fps
5019
普通
22.84 fps
1280・高32124
非常に快適
236.24 fps
6170
やや快適
30.12 fps
1280・標準35139
非常に快適
258.10 fps
9598
快適
37.08 fps
FF XIV(DX11)
黄金の遺産
1920・最高14530
非常に快適
103.7 fps
1213
設定変更
8.04 fps
1920・高219925
非常に快適
155.97 fps
2894
設定変更
19.88 fps
1920・標準23696
非常に快適
167.91 fps
3385
設定変更
22.84 fps
1280・高28907
非常に快適
217.15 fps
4201
普通
30.12 fps
1280・標準31335
非常に快適
232.8 fps
5251
普通
37.08 fps
FF XV(DX11)1920・高9480
とても快適
794
動作困難
1920・標準13047
非常に快適
1158
動作困難
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非常に快適
1615
動作困難
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非常に快適
1891
動作困難
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非常に快適
2678
やや重い
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ベンチマーク結果画像

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