2025年3月25日ころ、LenovoはArrow Lake-H/Uを搭載した14インチノート「ThinkBook 14 Gen 8 Arrow Lake」および16インチノート「ThinkBook 16 Gen 8 Arrow Lake」を発売しました。
Lenovoでは3月21日に発売された「Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition (14″ Intel)」に続く、2番目のArrow Lake搭載ノートです。
スペック

■ ThinkBook 14/16 Gen 8 Arrow Lake | |
CPU | Core Ultra 7 255H Core Ultra 5 225H Core Ultra 5 225U |
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メモリ | 16GB DDR5-5600 |
ストレージ | 256~512GB NVMe SSD |
画面 | 14.0/16.0インチ IPS WUXGA |
インターフェース | USB Type-C(TB4)×1 USB Type-C(Gen2)×1 USB3.2 Gen1×2 HDMI 1GbE 有線LAN SDXC オーディオジャック |
wi-fi | Wi-fi 6/6E+BT5.③ |
バッテリー | 45/60WHr(14″) 45/71WHr(16″) |
サイズ | 313.5×224.0×17.5mm(14″) 356×253.5×17.5mm(16″) |
重さ | 1.36kg(14″) 1.7kg(16″) |


特徴
「ThinkBook 14 /16Gen 8 Arrow Lake」は基本的に2025年1月に発売した「ThinkBook 14/16 Gen 8」の追加ラインナップという位置づけです。

ちょっと微妙なのが、採用CPUのうちCore Ultra 5 225Uは「Gen 8」と同じRaptor Lake Refresh(第14世代のリフレッシュ版)なので追加ラインナップと言えなくもないのですが、Core Ultra 7 255HおよびCore Ultra 5 225HはArrow Lake(Core Ultra Series 2)なので、全く別物です。
マニアックなところで言うと、ソケットがFCBGA1744からFCBGA2049へと変更されているので、同じ「Gen 8」でも中身に互換性はありません。
正直、200H搭載モデルは「Gen 9」にしてもいいんじゃないかとも思いますが…わずか2か月で世代交代はまずいのでしょうね。
CPU
「ThinkBook 14 /16Gen 8 Arrow Lake」のCPUは、Core Ultra Series 2からCore Ultra 7 255H、Core Ultra 5 225H、またはCore Ultra 5 225U。
2025年1月6日、CES2025の前日基調講演で発表されたCPUです。

ただし上でも書いたように200Hシリーズと200Uシリーズはアーキテクチャが違っていて、例えば200Hではハイパースレッディングが廃止されたものの、200Uでは継続、内部GPUは200Hは8EUまたは7EUのIntel Arc 140T(Xe-LPG with XMX)に対し、200Uは4EUのXe-LPG(200U)となっています。
Core Ultra 7 255Hは、Ryzen 7 7840HSとほぼ同じCPU性能となりました。同じなのはマルチスレッド性能で、シングルスレッド性能だと4398と3942で、1割違います。
下位のCore Ultra 5 225Hは前世代のCore Ultra 7 155Hを上回っていて、アーキテクチャ刷新の効果がよく分かります。
グラフィックも結構ぶっ飛んでいて、Core Ultra 7 255Hのグラフィック性能はCore Ultra 7 258V超え。Core Ultra 5 225HでもRyzen AI 9 HX 370と同レベルです。
Lunar Lakeは8コアゆえにCPU性能に限界がありましたが、Arroe Lake-HはCPU性能もGPU性能もハイレベルにまとまったCPUと言えます。
メモリとストレージ
メモリは16GBまたは32GBのDDR5-5600。
16GBはカスタマイズで8GB×2か16GB×1かを選べます。
ストレージは256GBまたは512GBのGen4 SSD。256GBはTLC NANDで、512GBはQLC NANDです。
カスタマイズで1TB(QLC NAND)も選べます。
内部的にはデュアルGen4 x4スロット(どちらも2280対応)となっています。
その他
無線LANはWi-fi 6またはWi-fi 6E(802.11ax)。
Wi-fi 6は2.4GHzと5GHz帯なのに対し、Wi-fi 6Eは6GHz帯も使えるのが大きな違いです。
有線LANは1GbE。
バッテリーは、14インチが45WHrまたは60WHr(カスタマイズで変更可能)。
16インチは45WHrまたは71WHrです。
45WHrは30分で50%、60WHrは1時間で80%、71WHrも1時間で80%(100W充電器使用時)の急速充電に対応しています。
稼働時間は45WHrが9.2時間、60WHrが11.5時間、71WHrが14時間です。
外観
外観・インターフェースについては「ThinkBook 14/16 Gen 8」と同じです。
正面です。
ディスプレイは14.0/16.0インチWUXGA(1920×1200)。
IPSパネルでノングレア、ただし色域は45% NTSCと狭く、輝度も300nitsと暗めです。
2.USB 3.2 Gen 1
3.HDMI 2.1
4.USB4 (Thunderbolt™ 4 対応)
5.マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック
7.USB 3.2 Gen 1
8.RJ-45
9.ケーブルロックスロット
インターフェースにはThunderbolt4が1ポート。Type-Cは2ポートあるので、電源とTB4の併用が可能です。
なお、映像出力はUSB Type-C 3.2 Gen 2がDP1.4、TB4がDP2.1となります。
カードリーダーはフルサイズのSDXC。有線LANは1GbEです。
キーボード。
ThinkBookのキーボードはIdeaPad風ですが、クラシックThinkPadと同じように矢印キーが半段下がっていて、独立したPgUP/PgDnキーが用意されています。
16インチモデルはテンキー付き。
ヒンジは180度オープン。
天面はThinkBook共通のツートンカラー。
底面はIdeaPadと同じような吸気口の開け方です。
手前左右にスピーカーホールがありますね。
まとめ
「ThinkBook 14 Gen 8 Arrow Lake」と「ThinkBook 16 Gen 8 Arrow Lake」の価格は、どちらも124,696円(225Hモデル)から。
Core Ultra 7 255Hに変更すると144,716円からとなります。
従来の「ThinkBook 14 Gen 8」は、Core 3 100Uが選択肢から消えて112,959円(210Hモデル)からとなっているので、1万円の価格差で結構な性能差ということになります。
AMDはRyzen AIシリーズ搭載モデルはちょっと割高(その分CPU性能は高いのですが…)なので、「ThinkBook 14/16 Gen 8 Arrow Lake」は相対的に高コスパに映ります。
ThinkBookなのでIdeaPadに比べてカスタマイズの余地がありますし、CPU・GPUともに高い性能なので、これは人気が出るんじゃないかなぁ。
あとは、ディスプレイがもうちょっといいパネルになれば完璧なのですが…
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