【実機レビュー】 BenQ GR10:HDMI2.1に対応した、UMPC用スタンド内蔵モバイルドッキングステーション

レビュー

BenQ「GR10」はUSB4に対応し、スタンド機能を内蔵したモバイルゲーミングドッキングステーションです。
スタンド機能を持ったドッキングステーションは結構な種類が販売されていますが、そのほとんどがUSB3.2 Gen2(10Gbps)接続であり、USB4(40Gbps)に対応した国内販売製品は、記事執筆時点では「GR10」くらいしかありません

そんな「GR10」を試す機会を得られましたので、レビューしていきたいと思います。

当レビューはメーカーより機材提供を受けたものですが、内容自由で書かせてもらっています。機材を提供いただいたBenQ様にはこの場をお借りして御礼申し上げます。
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BenQ GR10

接続USB4 (40Gbps)
USBUSB Type-C(Gen2)×1 (7.5W給電)
USB Type-C(電源)×1 (100W PD)
USB Type-A(Gen2)×2 (4.5W給電)
映像HDMI2.1×1 (4K/120Hz)
LAN2.5GbE×1
コード長200mm
L字コネクタ 20mm
サイズ130×54.5×25.5mm
重さ188g

GoodPoint
L字アダプタごと収納できる
USB4(40Gbps)対応
4K/120Hz出力対応
2.5GbE有線LAN

BadPoint
ハブ側にUSB4なし
カードリーダーなし
10GbpsまでのUSBハブに比べると高額

本体

外箱は縦長です。

内容物
・本体
・クイックスタートガイド
・安全に関する注意事項
・保証書

パッケージは本体と紙類のみ。

さすがに日本語もフォントもしっかりしています

本体全景。

インターフェース面。
側面含めてUSBが4ポート(うち1ポートはUSB PD給電)、HDMI 2.1に2.5GbE。
カードリーダーはありません。UMPCはmicroSDスロットを持っていることが多いので、必須ではありませんが、ちょっと物足りない気持ち。

本体の一部が開いて、タブレットやUMPCを置くスタンドになります
側面にはType-C端子があります。

実際に置いて接続するとこんな感じですね。
21.5mm幅までのUMPCやタブレットに対応しています。

モバイルモニター接続時は、「GR10」のUSBから給電することもできます。
ただし、USBの給電能力は限られているので、明るさをマックスにはできません。

裏面にはケーブル収納。

ケーブル先端にはUMPC向けのL字アダプタ。

「GR10」のすごいところは、このL字アダプタごと収納できるように設計されていることです。
USB4とか4K/120Hz対応とか以上に、個人的に推す部分です。

重さは182.5gでした。
仕様(188g)よりちょっと軽いです。

使ってみた

まずはUSB PD。
接続先のデバイスの関係で50Wちょいになっていますが、きちんと100W対応はしていそうです。

次に映像出力を確認。

仕様通り、4K/120Hzに対応しています。
4K/160Hzにすると、映るには映りますがしばらくすると接続が切れることを繰り返したので、実用上は仕様通りの4K/120Hzまででしょう。

FHDだと240Hzまでかな?と思いつつ、320Hzも試してみます。

しっかりFHD/320Hz出たうえ、表示も安定
4K/120Hzが表示できるってことは、理論上はFHD/480Hzまで対応できるってことになるので、ある意味当然の結果と言えそうです。
まぁ、実際にこうやって表示されていると、「ドッキングステーション経由で320Hzかぁ…」って変な笑いがこみ上げてきましたが。

USBについても検証してみます。
まずはUSB 3.2Gen2(10Gbps)対応の外付けSSDケースで検証。

リード770MB/s、ライト940MB/sで、きっちり10Gbpsで接続されていることが分かります。

続いてUSB4(40Gbps)対応の外付けSSDケース。
「GR10」の端子は10Gbpsまでなので、上と変わらない結果が予想されます。

リード710MB/s、ライト940MB/sと、リードがやや落ち込みましたが、ほぼ予想通りの結果と言えます。

Type-CくらいはUSB4に対応して欲しかったところですが、そうするとコストに跳ね返ってきます。
それにUSB4を使うような人は、ハブ経由ではなく直接接続するでしょうし、あえてUSB4端子を用意しなかったのは、判断として間違っていないと言えるでしょう。

LANも2.5GbEで接続できました。
LANチップはRealtek RTL8156系のようです。

今回はUMPCとの組み合わせでテストしましたが、もちろんデスクトップやノートと組み合わせても使えます
Macでも使えるので、Type-CしかないMac miniと合わせるのもいいですね。

まとめ

「GR10」の価格は17,900円
USB4対応なだけあって、ドッキングステーションの中では少々お高めです。

とはいっても、値段に見合っただけの機能はしっかり持っています。

冒頭でも書いたようにUMPCスタンド機能のあるドッキングステーションのほとんどがUSB3.2 Gen2接続、つまりは4K/60HzまででLANも1GbEです。4K/120Hzと2.5GbEに対応するものは他にありません。
USB4ハブだと似たようなスペックのものはありますが、今度はUMPC向けの機能(スタンド機能や収納可能なL字アダプタ)がありません。

ニッチではありますが類似品のない唯一無二の製品であり、リフレッシュレートを気にするゲーマーであれば、「GR10」以外に選択肢はないと思います。
…昨今のUMPCブームから考えてニーズは高いはずなのに、何で他のメーカーから出ないんだろう…?

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