【実機レビュー】Shokz OpenFit 2:デュアルドライバーで抜け感のある音が心地よい、オープンイヤーイヤホン

レビュー

2025年1月16日、Shokzは次世代オープンイヤー型イヤホン「OpenFit 2」を発売しました。
前作「OpenFit」が2023年7月6日だったので、ちょうど1年半でのモデルチェンジとなります。

当レビューはメーカーより機材提供を受けたものですが、内容自由で書かせてもらっています。機材を提供いただいたShokz様にはこの場をお借りして御礼申し上げます。
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スペック

■ Shokz OpenFit 2
Bluetoothバージョンv5.4
対応コーデックSBC
ドライバー径高周波ユニット
+17.3mmダイナミックドライバー
周波数50Hz-16kHz
感度96.5±2.5dB
マイク感度-38±1dB
バッテリー容量本体:56mAh
ケース:600mAh
バッテリー駆動時間約11時間(本体)
約48時間(ケース込み)
充電時間約60分(本体)
約100分(ケース)
急速充電10分充電で2時間再生
充電端子USB Type-C
防水&防塵規格IP55(本体)
重量本体:約9.4g(片耳)
ケース:約53g

GoodPoint
高音質なデュアルドライバー
全く疲れない装着感
物理ボタン+タッチセンサー
専用アプリが分かりやすい

BadPoint
ハイレゾ非対応
低遅延モードなし
ボタンカスタマイズの幅が狭い

パッケージ

内容物
・イヤホン本体
・充電ケース
・充電ケーブル(約100cm)
・クイックスタートガイド
・安全に関する注意事項
・保証書(カード)

操作について

設定
電源オン・オフケースに入れる
ペアリングケースボタン3秒長押し(LEDが交互点滅)
音楽
再生/停止ボタン1回押し
次の曲ボタン2回押し
前の曲ボタン3回押し
音量アップ右ボタン長押し
音量ダウン左ボタン長押し
通話
応答/終了ボタン1回押し
着信拒否ボタン2回押し

「OpenFit 2」は物理ボタンとタッチセンサーがありますが、タッチセンサーはデフォルトで設定がなく、基本は物理ボタンです。
アプリからカスタマイズはできますが、自由度はそこまで高くありません。

ちなみに音量操作時はリニアに変化するのではなく、手持ちのスマホでは10段階の変化。
ポッ、ポッ、と効果音付きなので音量が変わったということが分かりやすく、個人的には無段階変更より好印象

使ってみた

接続について

接続は特に問題なし。
ペアリングのリセットはケースに入れてケースボタン3秒長押し。

イヤホン本体にリセット機能がないのがちょっと不便ですが、そもそも普通の人はそんな頻繁に接続先を変えたりはしない(と思う)ので、問題はないのでしょう。

アプリについて

「OpenFit 2」はShokzアプリで管理できます。ユーザー登録をスキップして、非ログインで使えます
イヤホンのレビューのたびに書いていますが、特にメリットもないユーザー登録を必須の意味が分からないので、この仕様はすごくいいです(製品登録すると保証が延長されて、その際にユーザー登録がセットとなるというのであればまだ分かるのですが…)。

UIはシンプルで直感的に使用できます。
イコライザーはプリセットが5種類。カスタムは手動設定です。

地味にうれしいポイントとして、プリセットを切り替えても曲が途切れないので、音の変化がすごく分かりやすいです。

カスタムイコライザーはあまり細かな設定はできず、5つの周波数帯で設定します。
まぁ、細かくしすぎても調整が大変なので、このくらいシンプルにした方がユーザーフレンドリーと言えますね。

ボタンのカスタマイズも分かりやすいのですが、設定できるパターンが決まっています。

タッチセンサーのカスタマイズパターンが「音声アシスタント」しかないのはちょっと残念。

ファームウェアアップデートもアプリから実行できます。

かけ心地

「OpenFit 2」は耳掛けタイプのオープンイヤーイヤホンで、耳の形に良くフィットします。

装着感は耳にかかる負荷が一部に集中することもなく、ニッケルチタン合金のフレームは柔軟で、Shokz Ultra-Soft Silicone 2.0と名付けられたシリコンラバーの感触もいいので耳は全く痛くなりません。スピーカー部がなければ眼鏡と変わらないくらいの付け心地です。
連続で映画二本を見た後も全く痛みを感じなくて驚きました。

強いて言えばスピーカーの端っこが耳の内側に触れているのが気になるくらいですが、これも慣れたら意識しなくなります。

音質について

「OpenFit 2」は6~7mmくらいの高周波ユニットと、21×11mmの低周波ユニットによるデュアルドライバーとなっています。
Shokzによると、低周波ユニットは17.3mmの円形スピーカーに匹敵する⾳質とのこと。

公式サイトでも”パワフルな低音”と謳っているので低音を期待して聞き始めたわけですが、それ以上に中高音のクリアさに驚きました
ファーストインプレッションは中高音のクオリティの高さに”パワフルな低音”がかすんだくらいです。

低音は自信があるだけあって、かなりしっかり出ています。
オープンイヤーイヤホンはスピーカーユニットが宙に浮いた形になるので構造的にずっしりとした重い音は苦手なのですが、カナル型と比べても遜色ないくらいです。

以前にレビューしたことのあるデュアルドライバーイヤホン(6mm+10mm)は、高音ユニットが低音ユニットに蓋をする形でわずかにこもった音になっていましたが、「OpenFit 2」は低音ユニットが十分に大きいのでこもった感もなく、クリアな低音です。

中高音は前述した通り、びっくりするくらいにクリア。
ボーカルは生々しい声だし、高音はのびやかで鼓膜にダイレクトに響いてきます。

J-Popからクラシックまでまんべんなくいい音がするし、映画を視聴しても違和感がないし、多分ヘヴィーメタルのような重低音系以外はだいたいなんでもいけます。

立体感こそ薄いですが、生音感も強いし、多分これでASMRを聞いたらヤバそうと思い立ち、試しにいくつか聞いてみましたが、耳の中で響くカナル型と違って耳のすぐ外でしゃべっている感が強く、予想通り生々しかったです。

ASMRに適したイヤホンだとは、ちょっと予想外でしたね…

音質はデバイス側のチップや再生ソフトなど、視聴環境によっても大きく変化します。また、聴き手の好みやジャンルによっても左右されます。
あくまでもレビュー者の個人的感想である点にご注意ください。
また、長時間にわたる大音量での視聴は聴覚障害を引き起こす可能性があります。

外観

外箱は圧縮された紙製。

技適番号は018-240203。

参考 技術基準適合証明等を受けた機器の検索(018-240203)

相互認証ではなく、きっちり国内で認証を受けていますね。

上からペリペリと開けていきます。

ぱっかりオープンしたところ。

再掲ですがパッケージ全体。

同梱品

充電ケーブルは約100cmの一般的なもの。

紙類は3種類。

日本語の説明はやや翻訳感はありますが、しっかり日本語フォントが使われていました。

ケース

ケースは丸みを帯びた平型の四角形。

背面下部に充電ポート。

蓋を開けたところ。

認証情報は蓋の裏に掲載。

本体

本体は耳掛けタイプ。
ワイヤーはニッケルチタン合金で、軽く振るだけでもプルプル揺れるくらいに柔らか。

スピーカーは、耳に当たる側と上下の3方向に開口されています。
上下は主に音漏れを防ぐDirectPitch 2.0(逆位相の音をぶつけて音を消す)用です。
これにより、静かな部屋で聞く程度の音量なら50cm程度、ちょっと大きいかな?というくらいの音量でも、1mも離れれば「なんかシャカシャカ聞こえるかも?」という程度に音漏れが抑えられます。

マイクホールは片側2か所ずつの、合計4つ。
オープンイヤーゆえにANC機能はありませんが、ENC(通話ノイズキャンセリング)に使われます。

上部には物理ボタン。

まとめ

「OpenFit 2」の価格は25,880円
オープンイヤーイヤホンの中では最高クラスの高級機となりますが、価格に見合うだけの音は出ていますし、装着感なども含めた総合点も最高レベルと言っていいでしょう。

コーデックがSBCとAACだけでハイレゾ規格に対応していない点は惜しいですが、スピーカーの性能が良く、ハイレゾ対応イヤホンと遜色ない音が出ているので、実用上は気になりません。

再生時間も11時間と、ワイヤレスイヤホンの中でも相当に長時間。
装着感の良さもあって、半日つけっぱなしで音楽や映画を再生し続けるということが実際に可能なイヤホンです。
おかげで溜まっていた視聴リストの消化がはかどり過ぎ、レビューがちょっと遅れたのは内緒です。

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