【実機レビュー】Blackview MEGA 8:13インチで音もいい、動画視聴向けタブレット

レビュー

2025年5月12日、BlackviewはUNISOC T620を搭載した13インチタブレット「MEGA 8」を発売しました。名前から8インチと誤解されがちですが、13インチ(正確には12.93インチ)の大型タブレットです。
日本ではなぜかフライングで販売されていて、がじぇっとりっぷでも記事にしています。

AI機能が充実。Blackview「MEGA 8」はメモリ12GBの13インチタブレット
2025年4月23日、スマホ・タブレットメーカーのBlackviewは、13インチタブレット「MEGA 8」を発売しました。ちなみに日本は先行発売となるようで、グローバルでの発売は5月12日です。スペック■ MEGA 8CPUUNISOC
当レビューはメーカーより機材提供を受けたものですが、内容自由で書かせてもらっています。
機材を提供いただいたBlackview様にはこの場をお借りして御礼申し上げます。
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Blackview MEGA 8

■ Blackview MEGA 8
CPU UNISOC T620
メモリ 12GB(+拡張24GB)
ストレージ 256/512GB UFS
画面 12.93インチ IPS WUXGA/90Hz
インターフェース USB Type-C(2.0)×1
microSD
オーディオジャック
カメラ 前:1300万画素
後:5000万+200万画素
wi-fi Wi-fi 5+BT5.0
4G/5G 4G対応
B1/B3/B7/B8/B19/B20/B28A/B28B
B38/B40/B41
バッテリー 11,000mAh
最大18W充電
サイズ 302×197.5×7.85mm
重さ 736g

GoodPoint
13インチディスプレイ
比較的高輝度なディスプレイ
スピーカーが高音質
3年保証

BadPoint
大容量バッテリーなのに充電が18Wと遅め
ペンは筆圧非対応
CPUはあくまでエントリークラス

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パッケージ

内容物
・本体
・ガラスフィルム
・電源アダプタ
・USB CtoCケーブル
・カードスロット取り出しピン
・タッチペン
・ユーザーマニュアル
・保証書
・補足

技適は、技適番号がしっかり記載されています。

参考 技術基準適合証明等を受けた機器の検索(210-205565)

申請者名がBlackviewブランドを展開するDOKE COMMUNICATION (HK) LIMITEDなので、間違いないようです。

インターフェース

インターフェースは横持ち型で、電源ボタン・音量ボタンともに上長辺にあります。
Type-C端子は中心位置にあり、充電しながらもスタンドに置きやすくなっています…と言いたいところですが、本体がでかすぎて並みのスタンドだと倒れます

パフォーマンス

「MEGA 8」のSoCはUNISOC T620。2024年8月に発表された、割と新しいSoCです。
12nm製造プロセスで、CPUは2コアのCortex-A75と6コアのCortex-A55、グラフィックはMali-G57(1コア)。
ざっくり言うと、UNISOC T616の高クロック版です。

AnTuTu(v10)のスコアは総合35.4万点、CPU9.6万点、GPU3.0万点。
UNISOC T616は未レビューなのでUNISOC T606とHelio G99との比較になりますが、UNISOC T606よりは圧倒的に高スコアですが、Helio G99には届きません。
また、グラフィックが1コアのため、かなり低いスコアです。

ストレステストでは性能低下はなし。
というか、熱でスコアが左右されるほどの性能ではないとも言います。

メーカー Blackview Blackview Alldocube Alldocube
モデル名 MEGA 8 Shark 8 iPlay50 Mini iPlay60 mini Turbo
CPU UNISOC T620 Helio G99 Unisoc T606 Snapdragon 6 Gen1
メモリ 12GB 8GB 4GB 8GB
ストレージ 256GB UFS 128GB UFS2.2 64GB UFS 128GB UFS3.1
OS DokeOS_P 4.1
(Android 15)
DokeOS4.0
(Android 13)
Android 13 Android 14
AnTuTu (v10) 総合 354855 403169 243685 554305
CPU 96613 131081 82507 196030
GPU 30831 65789 23298 94389
MEM 149810 99276 78737 135353
UX 77601 107023 59593 128533
GeekBench 5 シングル 416 546 311 724
マルチ 1401 1819 1292 2924
Compute 692 1498 516 1501
GeekBench 6 シングル 516 744 382 940
マルチ 1538 2084 1361 2923
Compute 717 1295 446 1311
3DMark Wild Life 571 1245 412 2354
Wild Life Unlimited 566 1098 421 2395
Wild Life EX 158 345 97 604
Wild Life EX Unlimited 155 336 99 597
Sling Shot 1829 3527 1426 5458
Sling Shot Unlimited 1924 3782 1505 5672
Sling Shot EX 1241 2600 952 4026
Sling Shot EX Unlimited 1268 2637 978 4485
Steel Nomad L 67 132 実行不可 199
Steel Nomad L Unlimited 66 131 実行不可 199
IceStorm Maxed out Maxed out Maxed out Maxed out
IceStorm EX Maxed out Maxed out Maxed out Maxed out
IceStorm Unlimited 21045 33798 16705 60283
PassMark System 6852 9757 6236 13751
CPU 18711 4724 2956 37533
Memory 11192 16278 12012 25561
Disk 82808 80816 51310 123052
2D 16225 19600 13704 31708
3D 15762 21222 13762 25437
ブラウザ jetstream2 69.835 73.496 46.738 91.848
BaseMark 260 317.54 194.73 391.56
WebXPRT4 67 83 45 101
MotionMark 171.4 259.82 11.12 990.62
Octane(Single) 18766 26325 13884 32912
Octane(Multi) 149008 200339 142753
Speedometer 2.0 67.1 63.8 40.13 96.8
Speedometer 3.0 4.34 5.96 3.72 5.94
PCMark Work 3.0 9472 9720 7122 9465
Battery (100%) 13h28m 4h30m 6h15m
Battery (50%) 16h49m 7h35m 15h13m
Burnout 8.2 14.4 7.8 18.2
AI-Benchmark 103 70.3 36.6 731
GeekBench AI CPU Single 228 499 356 277
CPU Half 234 495 356 279
CPU Quantized 319 937 643 600
GPU Single 70 139 53 157
GPU Half 96 189 74 214
GPU Quantized 95 180 72 216
NPU Single 162 完走できず 131 54
NPU Half 189 完走できず 143 54
NPU Quantized 200 完走できず 151 139
AiTuTu v3 総合 40165 42467 39326 288861
Super Resorusion 0 986 287 29024
Style Transfer 4541 4469 3722 149879
画像分類 23807 21230 23661 43581
オブジェクト検出 11817 15782 11656 66307

エントリー~ミドル下位程度の他の製品との比較。
ドエントリーのUNISOC T606と比較するとワンランク上のスコアですが、全面的にHelio G99に届いていません。唯一、12GBのメモリだけがミドルクラス並みのスコアを叩き出しています。

ストレージ

「MEGA 8」のストレージは256GB UFS2.x。UNISOC T620はUFS2.1と2.2に対応しますが、仕様を見てもどちらなのかはっきりしません。
microSDも対応しています。

カードスロットはmicroSD+nanoSIMのコンボスロット
今回はSanDiskのExtreme PRO 128GBを使って測定しました。

ストレージ速度の計測結果。
#1が内部ストレージ、#2がmicroSD(Extreme PRO 128GB)です。

内部ストレージはリード421MB/s、ライト359MB/s
数年前のタブレット(だいたい100~200MB/s)から比べると格段に速くなりましたが、最近は1000MB/sを超えるUFS3.xも増えているので、この速度でもエントリークラスとなります。

microSDはリード81MB/s、ライト44MB/sで、1万円台後半~2万円台のタブレットとして平均的な速度です。

使ってみた

ディスプレイ

「MEGA 8」のディスプレイは12.93インチWUXGA(1920×1200)
大型のディスプレイですが、高精細な2.5KではなくWUXGAにとどまっています。
DPI(Dot per Inch)は175ppiと低め。ほぼ倍の密度の8.4インチ2.5K(359dpi)などと比べると滑らかさの違いは分かりますが、単体で見ている分には特に粗さは感じません。

というか、ドットが見える距離で視聴するタブレットじゃないです。

明るさごとの比較。最大輝度は420nitsで、100%はそこそこ明るいものの、まぶしいとまではいきません。
0%でも人間の目だとそこまで暗くはならず、操作可能な範囲の暗さです。

動画

「MEGA 8」のWidevineはL1で、VOD(動画配信)サービスのHD画質視聴に対応
NetflixのHD再生にも対応していますが、契約していないので未確認です。

Amazon PrimeではFHD(1080p)再生表示を確認
13インチだとタブレットというよりはモニターを見ている感覚なので、左右ベゼルの太さが気になります

WidevineとはDRM(Digital Rights Management、デジタル著作権管理)のひとつで、Google独自のデジタル著作権管理テクノロジーです。
他のDRMにはMicrosoftのPlayReady、AppleのFairPlayなどがあります。

WidevineにはL1(最高)からL3(最低)の3段階があり、Amazon PrimeではHD画質以上での再生にはL1(と独自のAmazon認証)が必要となります。
NetFlixなどもWidevineDRMを採用しており、L1でないとHD画質での再生ができません。

ゲーム

PUBG

PUBGは選択できるのは”HDの高”まで。プレイ中は割と滑らかに動きます。
ただし、画面が大きいので中央付近に指が届かず、スムーズなプレイは困難です。

原神

原神は、”最低”画質で”スムーズ”、”低”画質で”非常に高い”になりました。
“最低”画質ならプレイできなくもないですが、PUBGと同じく、タッチ操作だと中央付近や元素爆発コマンドに指が届きません。

コントローラーを接続して、離れてプレイするなら何とかなりますが、画質が悪すぎるのでやっぱりプレイには向いていません。

サウンド

「MEGA 8」はクアッドスピーカーを内蔵。筐体がでかいだけにスピーカーも20×16mmという大型のボックススピーカーを使用しています。大型と言ってもあくまでタブレットの中では、の話ですが。
また、最近はなくなりつつあるイヤホンジャックも残っています

まずでかいだけあって音量はかなりのもの。
それでいて音量100にしてもビビリ音はほぼありません。実用するには音量を80~90に下げる必要のあるタブレットが多い中、この点の調整はうまいですね。

音質としては、タブレットの内蔵スピーカーとしては高音質。
粒立ちがいいというか、音量を上げても音がつぶれない程度の解像感があるので、他のタブレットと比べてすぐに分かるくらいには音が違います

低音は他のタブレットよりはまし程度。大型のボックススピーカーということで期待していたのですが、小型タブレットよりは出ているけれど…といった程度。
ドラムならギリギリ聞けるけど、和太鼓は軽いなぁってくらいの音です。クラシックだと、チェロは出ているけどコントラバスは厳しいなぁと感じる程度ですね。

中低音はやや軽め。
逆に中高音はしっかりしているので、男性ボーカルより女性ボーカルの方がきれいに聞こえます。

高音も良く出ていますが、広がりにはやや欠けます。

低音から高音まで全部良いとまではいきませんが、ドラマやアニメ鑑賞であれば今までのタブレットよりいい音で鑑賞できます。
一方でライブのような音楽主体だとさすがに足りないと感じるので、外部スピーカーを接続した方がいいでしょう。

カメラ

カメラはリアが5000万画素(8192×6144)、フロントが1300万画素(4160×3120)です。
センサーサイズはリアが1/3インチ・F1.8、フロントが 1/5インチ・F2.0です。
仕様ではリアカメラはIMX362(1220万画素、1/2.55インチ)となっていますが、明らかに違いますね。

カメラアプリは見たことがないやつ。

設定可能項目はあまり多くはありません。

下の画像は幅800に縮小した以外の加工はしていません。

リアカメラでの撮影。なぜかかなり緑です。
フォーカスはきっちり取れていて、解像感も高いだけに色だけが残念。

フロントカメラでの撮影。
左右反転ですが、色味は日本人好み。深度が浅く、フォーカスの合う範囲が狭いです。

バッテリー

「MEGA 8」は13インチという大型サイズに見合う、11,000mAhという大容量のバッテリーを搭載しています。

バッテリーはディスプレイ輝度100%で7時間47分でした。輝度を落とせば、10時間超えはいけますね。
バッテリー容量だけでなく、大画面ですが2.5KではなくWUXGAなこと、輝度も最大420nitsに抑えられているあたりも稼働時間に影響しています。

充電

「MEGA 8」は18W急速充電に対応。
実際の計測でも17.7Wで、仕様通りと言えます。

ただ、バッテリーが11,000mAhもある中、18Wまでしか出ないので、フル充電はとても時間がかかります
ここは容量に合わせて33Wくらいになってほしかったところです。

外観

外箱は他メーカーとテイストが似ているというか、デザインの根底にiPadがあって、そこから独自発展を遂げた感じです。
シンプルながら最低限の情報は盛り込まれています。

本体が大きいので、付属品は転がらないようトレーに固定されています。
整頓された感がいいですね。

再掲ですがパッケージ全体。

同梱物

電源アダプタはPSE取得済み。最大で9V/2A(=18W)の出力です。他社だと出力10Wが多い中、18Wを同梱する点には交換を覚えます。

ガラスフィルム。
本体にはあらかじめフィルムが貼られていますが、滑りが悪く、実質的に輸送時の保護フィルムなので、使用時には貼り替えましょう。

付属のタッチペン。
あくまでタッチ機能だけで、筆圧は非対応です。
言い方は悪いですが、100均のタッチペンと機能は同じです。

紙類は3種類。

マニュアルのフォントは日本語フォントになっていますが、日本語としておかしいです
機械翻訳にしても質が悪すぎます。

本体

本体は最初からケース装着済み。

開くと画面が保護されています。

ケースの裏側。

スタンドにもなります。
角度は固定で、50cm程度の距離で見る分にはちょうどいい感じ。逆に他の距離だと微妙に角度が合いません。

本体フィルムは気泡入り。
前述の通り、輸送時の保護フィルムと割り切って、ガラスフィルムに貼り替えましょう

重さは本体が752.5g、ケース込みで1,042gでした。
さすがに1kgを超えると重量感があります。

比較

「iPlay50 mini」(8.4インチ)およびXiaomi「Pad 5」(11インチ)との比較。
同じタブレットでもここまでサイズが変わると使い方も変わってきます。

8.4インチ2枚分よりも大きい…

システム

「MEGA 8」のOSはAndroid 15ベースのDokeOS_P 4.1
本来であればDoke AIと名付けたAI機能群が目玉なのですが、それらしい機能が見当たりません。
おそらく日本向けはカットされているのだと思われます。

アプリ一覧。
「システムスチュワード」はメモリ開放やスマート節電などの最適化アプリ。
「SmartArt」は壁紙アプリです。

設定画面はタブレットUI。

Androidバージョンは15
セキュリティアップデートは2025年2月。システムは2025年3月20日更新のようです。

バッテリーは、途中で充電を止めるバッテリーセーバーに対応。70~90%の範囲で設定できます。
これ、機種によっては60%固定とかもあるので、選択できるのはいいですね。

PCモードの設定。

独自機能。
ダブルタップでの画面ONや持ち上げるとON、SMSで送られてくる確認コードの自動入力など、地味に便利な機能が並んでいます。

センサー一覧。
ジャイロは非対応です。

まとめ

「MEGA 8」の価格は記事執筆時点でクーポン込み34,900円
13インチクラスになると機種が少なすぎて相場もあってないようなものですが、高いというほどではありません。
SoCの方がボトルネックになる12GBメモリやガラスフィルム、3年保証なども考慮に入れると、このくらいかなぁと納得できる価格ではあります。

13インチという大画面はコンテンツ消費には向いていて、スピーカーの良さも相まって動画サービスとの相性はかなり高いです。
逆にゲームには向かないので、動画専用くらいに割り切った使い方ができるなら、「MEGA 8」は全然ありだと思います。

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割引後の価格:31,060円
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クーポン期限:2025年6月2日

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付録:ベンチマーク スクリーンショット

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