【実機レビュー】TRUEFREE Clip C10:音も装着感も耳が疲れない、イヤーカフイヤホン

レビュー

2025年3月、安価なイヤホンを手掛けるTRUEFREEから、ワイヤレスイヤーカフイヤホンの「Clip C10」が発売されました。
同ブランドについては、がじぇっとりっぷでは以前に「TRUEFREE O1」というオープンイヤーイヤホンをレビューしています。

【レビュー】 TRUEFREE O1:安価だけど音は悪くない、何気にLDAC対応なオープンイヤーイヤホン
がじぇっとりっぷでは先日SOUNDPEATS「GoFree 2」をレビューしました。上の記事内でも言及していますが、SOUNDPEATSはいくつかのサブブランドを展開していて、そのうちの一つがTRUEFREEです。今回はそのTRUEFREE

がじぇっとりっぷではインイヤーイヤホンに始まり、骨伝導イヤホン、耳掛け式のオープンイヤーイヤホンとレビューしてきましたが、イヤーカフ式は初となります。
耳掛け式オープンイヤーの時もでしたが、耳にかかる負担が少なさそうで、がじぇっとりっぷも気になっていたスタイルです。

その気になっていたイヤーカフ式イヤホンをレビューする機会をいただけたので、実際にどんなものか見ていきましょう。

当レビューはメーカーより機材提供を受けたものですが、内容自由で書かせてもらっています。機材を提供いただいたTRUEFREE様にはこの場をお借りして御礼申し上げます。
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TRUEFREE Clip C10

Bluetoothバージョン v5.4
対応コーデック SBC、AAC
ドライバー径 12mm
周波数 20Hz-20kHz
バッテリー容量 40mAh(本体)
300mAh(ケース)
バッテリー駆動時間 約8時間(本体)
約28時間(ケース込)
充電時間 約60分(本体)
急速充電 10分充電で90分再生
充電端子 USB Type-C(ケース)
防水&防塵規格 IPX5
重量 約10.2g(本体)

GoodPoint
安価だけどBluetooth v5.4対応
メガネと干渉しないオープンイヤーイヤホン
柔らかく、長時間聞いても耳が疲れない音
間違えてもいい左右共通デザイン

BadPoint
ハイレゾ非対応
位置が定まりにくい
アプリはユーザー登録必須
音漏れ防止/低減機能はない

TRUEFREE様より5%オフとなるクーポンコードをいただいています!

クーポンコード:TFC100609
有効期限:7月6日23時59分まで

TRUEFREEについて

TRUEFREEは深センのGinto E-commerce Co., Ltdという企業のブランドです。
同社の子会社がSOUNDPEATSブランドを展開しており、SOUNDPEATSのサブブランド、あるいは兄弟ブランドのような扱いを受けています。

パッケージ

内容物
・イヤホン本体
・電源バンク
・充電ケーブル(約100cm)
・保管袋
・クイックスタートガイド
・安全に関する注意事項
・保証規定

ユーザーガイドはWebでも提供されています

操作について

設定
電源オン・オフ ケース開け閉め
ペアリングモード ケースボタン3秒長押し
音楽
再生/停止 左右ボタン2回押し
次の曲 右ボタン1.5秒長押し
前の曲 左ボタン1.5秒長押し
音量アップ 右ボタン
音量ダウン 左ボタン
通話
応答/終了 左右ボタン2回押し
着信拒否 左右ボタン1.5秒長押し
機能
音声アシスタント 右ボタン3回押し
ゲームモード 左ボタン3回押し
リセット ケースボタン10秒長押し

「Clip C10」はオープンイヤーゆえにノイキャンがなく、操作は割とシンプル。
タッチボタンではなく物理ボタンなので、誤操作の可能性も少ないです。

なお本体に左右の区別はなく、ケースに収められた時の位置で左右が決まります

使ってみた

接続について

接続は特に問題なし。

対応コーデックはSBCとAACのみ。ハイレゾ規格には非対応です。

アプリについて

「Clip C10」はTRUEFREEアプリで管理できます。利用にはユーザー登録が必須です。
この手のイコライザアプリで毎回言っているのが、ユーザー登録必須の必要はあるの?というのが毎回の疑問だったのですが…

初回接続時にデバイス登録による延長保証(12か月→18か月)を促すようになっていました。
「TRUEFREE O1」の時に書いた「ユーザー登録したら保証延長などのメリットを示して登録を促すという形が、win-winじゃないか」が実現していました。

が、それはそれとして、「匿名で使う」は用意してほしかったなぁと。

メイン画面と設定画面。
マルチポイントの設定はありませんが機能としては用意されていて、「デバイスAに接続→Aをオフ→デバイスBに接続→Aをオンにして完了」という、シンプルな手法を使います。
つまりはマルチポイント機能は常時オンの状態なので、機能をオフにするための項目がないわけです。

操作はカスタマイズできますが、デフォルトで問題はないかと。

製品ページなどには書かれていない、排水機能(スピーカーを震わせて水滴を落とす)や、イヤホンを探す(風鈴のような音を鳴らす)などの機能があります。
また、何気に音声ガイダンスに日本語が追加されています

イコライザとアダプティブEQ。

かけ心地

「Clip C10」はがじぇっとりっぷでは初となるイヤーカフ型のワイヤレスイヤホンです。
装着は耳のふち(耳輪と言うそうです)とその内側(対耳輪)に引っ掛けるだけなので簡単なのですが、しっくりくる位置に固定するというのは構造的に難しく、なんとなくこの辺でいいかなって感じなので、ベストポジションではなくベターポジションくらいになります。

そこはメーカーも承知しているようで、ポジションを多少ずらしても音質はあまり変わりません。

耳を表と裏から挟み込んでいるので、頭を振っても外れそうな雰囲気は全くありません。固定力という点ではTWS(完全ワイヤレスイヤホン)の中ではトップクラスですね。
それでいて耳にかかる圧力はほとんどないため、数時間装着しても耳が痛くなるということがありません。
バッテリーが満充電から空になるまで数時間ぶっ続けで装着できた、初めてのイヤホンです。

更に位置的に、眼鏡と全く干渉しないのもポイント。

ベストな聞き心地と引き換えではありますが、耳への負担の少なさはトップクラスと言えます。
がじぇっとりっぷはもともと耳孔を押し広げて固定するインイヤーイヤホンが苦手(2時間程度で耳が痛くなる)でしたが、ここまで楽だと戻れないですね。

唯一やっておくといいのは、装着時やポジション変更時の最後に、スピーカーを耳穴そばの平たい部分(耳甲介)に押し付けること。音がはっきりして、音質が安定します。

音質について

「Clip C10」は12mm径のドライバーを内蔵しています。イヤホンとしては平均的なサイズです。

最初の感想はマイルドな音。シンバルやギターなどの破裂音やピアノの音が丸く、耳に刺さらないので長時間聞いても苦にならない音です。

低音は思ったより弱め。
構造上、スピーカー部が宙に浮く耳掛け式よりは出ているはずですが、耳掛け式は15mmとか16mmなどの大口径ドライバーを内蔵してくるので、トータルとしては変わらないくらいですね。

弱いと感じたならアプリで調整すれば多少強くなります。

中音は主張がやや弱め。
周波数が上がるほどクリアさが増すので、ソプラノがやたら綺麗です。
ボーカルを持ち上げるような強調がなく、ボーカルを聞くのではなく曲を聴くといった感じになります。

高音は伸びるような音ではないものの抜け感があり、バイオリンなどの弦楽器音が良く聞こえます。

総評として、ロックのような低音寄りの曲は苦手で、女性ボーカルかつハイトーンな曲はかなり良く、JAZZも結構いい感じ。
でも一番いいのは環境音BGM。低音成分が少なめかつ鳥のさえずりや焚火のはじけ音もほどよく丸められ、いつまでも聞いていられます。

耳への負担の少なさも相まって、装着感に慣れるとバッテリーが切れるまで集中できますね。
長時間装着かつ聞き流すことが前提のゲームBGMも相性がいいです。というか、がじぇっとりっぷのゲーム用イヤホンになっています
プレイ時間=耳の限界だったのが、プレイ時間=バッテリーの限界に伸びました。これは良くない。いいけど良くない。

音質はデバイス側のチップや再生ソフトなど、視聴環境によっても大きく変化します。また、聴き手の好みやジャンルによっても左右されます。
あくまでもレビュー者の個人的感想である点にご注意ください。
また、長時間にわたる大音量での視聴は聴覚障害を引き起こす可能性があります。

音漏れについて

「Clip C10」には最近増えている音漏れ防止システム(外向きに逆位相音を流して打ち消す)は搭載されていません。
普通に聞いている音量だと、1mの距離だとシャカシャカ音が聞こえ、50cmの距離だと何を聞いているかまで判別できます。

外観

外箱は量販店に置いていそうなたたずまい。

裏側にはスペックと認証情報。
技適番号は214-240722でした

参考 技術基準適合証明等を受けた機器の検索(214-240722)

内箱を開けたところ。
最初に目に飛び込むのがQRコードで、このスタイルは分かりやすいなぁと。

再掲ですが、パッケージ全体。

同梱品

マニュアルは横長の折り畳み式。

さすが日本で長年販売してきたSOUNDPEATSのグループブランドだけあって、フォントも含めて日本語がしっかりしています。
ただ文字はめっちゃ小さいです。

一方でおそらく監修を受けていないアプリの案内は英語面をそのまま機械翻訳しただけのお粗末なもの。
マニュアルがしっかりしていただけに、落差が激しいです。

ケースと本体

ケースはずんぐりむっくり。
質感も安っぽく、 値段なりのケースです。

背面には充電用のType-Cポートとリセットボタン。

蓋を開けるとこんな感じに収まっています。

蓋の内側には認証情報。

充電中は正面のLEDが点灯します。

本体は、バッテリーとコントローラが入っているボディと、スピーカーを内蔵するハウジングがワイヤーで接続されています。
何気にハウジングだけ表面加工が違っています。

コントローラにはマイク穴。
ノイズキャンセリングマイクで、ENC(通話時ノイズキャンセリング)に対応します。

スピーカー穴にはメッシュ。
「Clip C10」は「SOUNDPEATS CC」にそっくりなのですが、この部分が違っています。

ボディ形状は左右対称ですが、操作ボタンは片方だけ。

耳にかけるとこんな感じ。
斜め上に見えますが、多くのイヤーカフイヤホンにおける正位置(ワイヤーが地面と水平)です。

コントローラとサウンドホールで挟み込んでいるので、圧迫感はないのに落ちる心配はありません。
また、操作時は上下からつまむようにしてボタンを押すので、ボタン位置が上でも下でも操作感に差はありません。

サウンドホールには音の籠もり防止のための通気口が開いています。
ここを指でふさぐとシャカシャカした音になります。

重さは本体左右で10.3g、ケース込みで43.9g。

まとめ

「Clip C10」はがじぇっとりっぷでは初となるイヤーカフ型のオープンイヤーイヤホンでしたが、予想通り、これまでレビューしてきた中で最も耳にかかる負担の少ないイヤホンでした。

音質については実売3,000円台の製品ならこんなものかなぁといったところ。
高級イヤホンのような高音質ではありませんが、耳が疲れない音と、負担の少ない装着感も相まって、音を聞き流しながら長時間集中する分には逆にちょうどいい感じです。

ゲームで使うときにはプレイ時間が長くなり過ぎないように注意しましょう。

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有効期限:7月6日23時59分まで

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