2025年10月21日、NASメーカーのTERRAMASTERはIntel N150を搭載した3+4ベイNASの「F4-425 Plus」、および3+2ベイNASの「F2-425 Plus」を発売しました。
スペック

| ■ F4-425 Plus/F2-425 Plus | |
| CPU | Intel N150 |
|---|---|
| メモリ | 16GB DDR5-4800 (F4-425 Plus) 8GB DDR5-4800 (F2-425 Plus) |
| ストレージ | 3.5/2.5インチ×4/2 M.2 2280×3 |
| インターフェース | USB Type-C(Gen2)×1 USB3.2 Gen2×3 HDMI 5GbE 有線LAN×2 |
| 電源 | 90Wアダプタ (F4-425 Plus) 48Wアダプタ (F2-425 Plus) |
| サイズ | 150×122×219mm (F4-425 Plus) 150×181×219mm (F2-425 Plus) |
| 重さ | 2.9kg (F4-425 Plus) 2.2kg (F2-425 Plus) |
特徴
「F4-425 Plus/F2-425 Plus」は、名称的には先日紹介した「F4-425/F2-425」の上位モデルに当たります。

CPUがCeleron N5095から現行のIntel N150となり、LANは2.5GbE×1から5GbE×2となる。確かに上位です。
TerraMasterは2024年に「F4-424/F2-424」、「F4-424 Pro」、「F6-424 Max/F4-424 Max」と立て続けに発売していて、おおよそをカバーしています。
後述しますが、「F4-425 Plus/F2-425 Plus」は価格ベースでのラインナップの隙間をうまく埋める製品となっています。


CPU
「F4-425 Plus/F2-425 Plus」のCPUは、Intel N150。
Celeron N5095で火の付いたミニPCブームのさなかに登場し、格安ミニPCというジャンルを勢いづけたIntel N95/N100の後継に当たる、現行CPUです。
4コア4スレッド(Eコア×4)でPassMarkスコアは5500程度。Intel N100からは微増の、マイナーアップデート相当です。
スペックを4ベイで比較するとこんな感じになります。
| F4-425 Plus | F4-425 | F4-424 Max | F4-424 Pro | F4-424 | |
|---|---|---|---|---|---|
| CPU | Intel N150 | Celeron N5095 | Core i5-1235U | Core i3-N305 | Intel N95 |
| メモリ | 16GB(1スロット) DDR5-4800 |
4GB(1スロット) DDR4 |
8GB(1スロット) DDR5-4800 |
32GB(1スロット) DDR5 |
8GB(1スロット) DDR5-4800 |
| ベイ | 2.5/3.5×4 M.2×3 (Gen3 x1) |
2.5/3.5×4 | 2.5/3.5×4 M.2×2 (Gen4 x4) |
2.5/3.5×4 M.2×2 (Gen3 x1) |
2.5/3.5×4 M.2×2 (Gen3 x1) |
| USB | Type-C(Gen2)×1 3.2 Gen2×3 |
3.2 Gen2×2 3.2 Gen1×1 |
Type-C(Gen2)×1 3.2 Gen2×2 |
Type-C(Gen2)×1 3.2 Gen2×1 |
Type-C(Gen2)×1 3.2 Gen2×1 |
| HDMI | あり | あり | あり | あり | あり |
| LAN | 5GbE×2 | 2.5GbE×1 | 10GbE×1 | 2.5GbE×2 | 2.5GbE×2 |
| 電源アダプタ | 90W | 90W | 120W | 90W | |
| 騒音 | 20.9dB | 21.0dB | 21.0dB | 21.0dB | |
| サイズ | 219×181×150mm | 222×179×154mm | 222×179×154mm | 222×179×154mm | 222×179×154mm |
| 価格 | 569.99ドル 95,990円 |
369.99ドル 63,990円 |
899.99ドル 149,990円 |
699.99ドル 84,000円 |
499.99ドル 69,990円 |
ドル換算で見ると、ちょうど空いていた500ドル台を埋めていることが分かります。
「F4-424」と比べてM.2 SSDが2スロットから3スロットに増え、5GbE対応、USBのポート倍増あたりがポイントです。
メモリとストレージ
メモリは16GB DDR5-4800、1スロットで換装可能。
ストレージは3.5/2.5インチが2ベイまたは4ベイ。前述した通りM.2 SSDは3スロット。いずれも内部的にはGen3 x1接続なので、800~900MB/sくらいが上限となります。
その他
無線LANは非対応。
有線LANは5GbEが2ポート。リンクアグリケーションに対応し、10GbE相当、最大1010MB/sの転送速度となります。
OSはLinuxベースのTOS6。
ディスクスペースの自動的な組み合わせや自動容量拡張に対応した独自のTRAIDに対応しています。
モバイルアプリのTNAS mobileが刷新され、使いやすくなっています。
TNAS.onlineによるグローバルリモートアクセス、高速データ同期やスナップショット取得・復元、遠隔地災害復旧バックアップなどを含んだ統合バックアップソリューションのBBS(ビジネスバックアップスイート)など、中小企業向けのアクセス性とデータ保持の機能が充実してきました。
外観

本体。
最近の黒色筐体と、かつてのアルミ筐体を合体させたような、新筐体となっています。
上の表でも掲載していますが、ずっと統一されていたサイズも変更されました。

インターフェース。
「F4-425/F2-425」で初搭載されたフロントUSBは引き続き搭載されています。
ポートにはしっかりと速度が書かれているのがいいですね。

内部。
メモリの左右に加えて、メモリの反対側にもM.2 SSDスロットが追加されました。
まとめ
「F4-425 Plus」の価格は95,990円、「F2-425 Plus」は67,990円。
発売から1週間限定で(10月27日まで)15%オフの81,591円、57,791円となっています。
筐体や基板が刷新されているから仕方ないとはいえ、同ランクNASの中では格安なTERRAMASTERとしては比較的割高です。ドルベースだとうまく価格帯が分かれているのですが…
5GbEに対応した環境もまだそう多くはないと思いますし、現状では”ちょっと未来の先取り”といったところでしょうか。
ところで上の表で価格を見るとF4-424シリーズが200ドル刻みで、F4-425シリーズも200ドル刻み。こうなると769.99ドルの製品も出てきそうだなーと思うのですが…ラックマウントの「U4-500」で採用しているCore i3-1215Uあたりで出たりするんだろうか。




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