2026年7月23日、MinisforumはCore Ultra 300Hシリーズを搭載したミニワークステーション「MS-03」を発売しました。
スペック

| ■ MS-03 | |
| CPU | Core Ultra 9 386H Core Ultra 5 336H |
|---|---|
| メモリ | 0~32GB DDR5-7200 |
| ストレージ | 0/1TB Gen4 SSD |
| インターフェース | USB Type-C(USB4)×2 USB3.2 Gen2×3 USB2.0×2 HDMI2.1 10GbE 有線LAN 2.5GbE 有線LAN 10GbE SFP+×2 オーディオジャック |
| Wi-fi | Wi-fi 7+BT6.0 |
| サイズ | 196×189×48mm |

特徴
「MS-03」は、ナンバリング的には3番目ですが、MinisforumのMSシリーズとしては7機種目にあたります。
MS-01 (2023年12月):初代。Core i9-13900H/12900H(のちにi5-12600H追加)
MS-A1 (2024年10月):Ryzen 7 8700G。PCIeスロットなし、10GbEなし、デュアルSSD
MS-A2 (2025年4月):Ryzen 9 9955HX/7945HX。ほぼ初代のAMD版だがUSB4なし
MS-R1 (2025年11月):CIX CP8180。ARM版。デュアル10GbEだがSFP+なし。デュアルSSD
MS-S1 Max (2025年9月):Ryzen AI Max+ 395。222×206×77mmと一回り大きい
MS-02 Ultra (2025年11月):Core Ultra 9 285HX/275HX/Ultra5 235HX。221.5×225×97mmと2台分以上のサイズ
MS-03 (2026年7月):本機。Core Ultra 9 386H/Ultra 5 336H。初代をアップデートした内容
こうしてみると、実は初代からまだ3年経っていないんですね。
そして01/A1/A2/R1は、サイズこそ同じなもののUSB4や10GbEがなかったり、デュアルSSDに減ったりしていたので、「MS-03」が初となる、初代(MS-01)の正統なアップデート製品となります。
まぁ、製品のライフサイクルを考えれば、2年半で置き換え製品が出るのは妥当な期間かなと。
CPU・GPU
「MS-03」のCPUは、Core Ultra シリーズ3(コードネーム:Panther Lake)からCore Ultra 9 386HまたはCore Ultra 5 336Hを搭載。
仕様表を見る限りではCore Ultra 7 356Hもあるようですが、記事執筆時点では販売ラインナップに入っていません。

「MS-03」は拡張性の高さがウリとなるので、グラフィックにPCIeレーンを割くCore Ultra X9ではなく、通常のCore Ultra 9/5が使われています。
Intelの説明だとトータルで20レーン(Gen5 x12、Gen4 x8)ものPCIeを持っています。
※PassMarkと3DMarkの集計値、および当ブログでのレビュー結果に基づいています
CPU性能は、Core Ultra 9 386HがCore i9-13900H比で30%アップくらい。また地味にCore Ultra 5 336HがCore i9-13900Hを上回っています。
グラフィック性能は2倍強。
またPanther Lakeとなったことで「MS-03」はCoPilot+に準拠しています。
ローカルLLMでは35Bクラスのモデルで22.05tok/sとされています。どのくらいの速度かというと、応答の書き始めまでちょっと待たされた上、書く速度も読むペースよりちょっと早いかな?くらいです。
なお、Core Ultra 9 386HのTDPは最大80Wですが、「MS-03」はバランスモードでTDP 70W(336Hは65W)、静穏モードでTDP 45Wなので、上のグラフよりは少しスコアが低くなります。
メモリとストレージ
「MS-03」はメモリ・ストレージ・OSなしのベアボーンと、32GB+1TB+Windows 11 Proの完成品がラインナップされています。
メモリは2スロット、最大でDDR5-7200に対応。なお、完成品のメモリはDDR5-5600です。
「MS-01」では最大64GB(というよりDDR4は一般販売が一枚あたり32GBまでしかなかった)でしたが、「MS-03」は最大128GB(64GB×2)になりました。
ストレージは、特に書いていないのですが、完成品はGen4 SSDと思われます。
内部的には豪華で、Gen5 x4+Gen5 x4+Gen4 x1と、3スロット中2スロットがGen5 SSDに対応。
「MS-01」がGen4 x4+Gen3 x4+Gen3 x2だったので、かなりの速度アップです。
また、「MS-01」と同じく、ファーストスロットがU.2 SSDに対応しています。
その他
無線LANはWi-Fi 7(802.11be)に対応。チップ(Wi-fiカード)は不明、Bluetoothはv6.0に対応します。
有線LANは10GbE+2.5GbE。ここはデュアル2.5GbEだった「MS-01」からアップグレードされています。
一般的なRJ45とは別に、デュアル10GbE SFP+を内蔵する点も「MS-01」と同じ。
ちなみにSFP+のチップはIntel X710で変わらず、RJ45はI226-LM+I226-VからRTL8127+I225-LMに変更されています。

内部にはPCIeスロットあり。
ここだけは唯一、「MS-01」のGen4 x8からGen4 x4にダウングレードしています。
電源は19Vとのみあり、電源アダプターの出力は不明。おそらくは「MS-01」と同じ180W(19V/9.47A)になるんじゃないかなぁ。
外観


インターフェース。
デュアル2.5GbEが10GbE+2.5GbEとなった以外は、大きな変化はありません。

冷却は、表と裏にファンがひとつづつ。裏はSSD用のファンです。
「MS-01」から大きな変更はなさそうですし、騒音レベルも同等と思われます。まぁそもそも長期間の安定動作が優先される製品なので、デスク上において静かに使うという用途には向いていません。
まとめ
「MS-03」の価格は以下の通り。
Ultra 9 386H(ベアボーン):178,399円
Ultra 9 386H(完成品):271,999円
Ultra 5 336H(ベアボーン):130,399円
Ultra 5 336H(完成品):231,999円
完成品となるとなかなかお高いですが、ベアボーンはこんなものかなと。
参考までに、記事執筆現在も販売が続いている「MS-01」のCore i9-13900Hモデル(ベアボーン)が111,199円、「MS-A2」のRyzen 9 9955HXモデル(ベアボーン)が132,799円です。
RJ45にも10GbEが来たことで、高速ネットワークの構築のハードルが下がりましたし、CPUとストレージ、それにメモリも高速化されたことで、これまで以上にサーバーサイドに計算を任せるとか、多人数の同時アクセスを大きな遅延なしに捌くという使い方がしやすくなっています。
ローカルLLMについては…一応できはしますが、多分35Bクラスが限界です。業務に耐えられるレベルかというと微妙なところで、性能や精度がコストに見合うかといわれるとそこも微妙なので、普通に外部サービスを使った方がいいでしょう。
機密情報を扱うから外部サービスはちょっと…というなら、普通にグラボ(GeForce RTX 5080/5090とか、RTX PRO 5000/6000くらい)を導入しないと快適な速度は出ないと思います。
AIアピール全盛の時期なので仕方ありませんが、ミニワークステーションとして高い完成度を持つだけに、そっち方面のアピールをもっとしてほしかったなぁ…
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