MoDTのコンパクトデスクトップ。Minisforum「895D7/139D7」は国内未発売GPU搭載モデルあり

PC

2026年8月20日、ミニPCメーカーのMinisforumはRyzen 9 8945HXを搭載したミニPC「895D7」およびCore i9-13900HXをを搭載したミニPC「139D7」を発売しました。

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スペック

■ MINISFORUM 895D7
CPU Ryzen 9 8945HX
メモリ 0/32GB DDR5-5200
ストレージ 0/1TB Gen4 SSD
インターフェース USB Type-C(Gen2)×1
USB Type-C(Gen1)×1
USB 3.2 Gen1×3
USB 2.0×2
HDMI 2.1
DisplayPort 1.4
2.5GbE 有線LAN
オーディオジャック×5
Wi-fi Wi-fi 7+BT5.4
電源 内蔵400W
サイズ 292×93×312mm
重さ 3.79kg
■ MINISFORUM 139D7
CPU Core i9-13900HX
メモリ 0/32GB DDR5-5200
ストレージ 0/1TB Gen4 SSD
インターフェース USB Type-C(Gen2)×1
USB Type-C(Gen1)×1
USB 3.2 Gen1×3
USB 2.0×2
HDMI 2.1
DisplayPort 1.4
2.5GbE 有線LAN
オーディオジャック×5
Wi-fi Wi-fi 7+BT5.4
電源 内蔵400W
サイズ 292×312×93mm
重さ 3.44kg

特徴

「895D7」と「139D7」はMoDT(Mobile on Desktop)と呼ばれる、モバイル向けCPUをデスクトップ向けに転用した製品となります。

MINISFORUMは2024年にRyzen 9 7940HX/7945HXを搭載した「790S7/795S7」、Core i9-12900HKを搭載した「129i7」というミニデスクトップを発売しています。
それぞれMini-ITXボードとして販売されていた「BD790i/BD795i」「AR1290」をベースに、電源とケースを追加した形でした。

「895D7」と「139D7」も基本的には同じで、「BD895i SE」とおそらくは「AR900i」をベースにしていると思われます。
「AR900i」は背面も使ったクアッドSSDだったので、背面のM.2 SSDスロットが未実装になっているのかな。

ケースについても変更され、298×225×95mmから292×312×93mmに、奥行きが長くなっています。

CPU・GPU

「895D7」のCPUは、Ryzen 9 8945HXを搭載。

Ryzen 9 8945HXは2025年4月に発表されたCPUで、コードネームはDragon Range。
Zen4アーキテクチャの16コア32スレッドで、前世代であるRyzen 9 7945HX(2023年7月発表)と動作周波数も同じであることから、改良版ではなくリネーム品であるとみなされています。

「139D7」のCPUは、Core i9-13900HXを搭載。Raptor Lake世代で、2023年1月に発表された24コア32スレッド(8P16E)のCPUです。

CPU PassMark (CPU)
Ryzen AI Max+ 395 63064
Core Ultra 9 275HX(24C/24T) 62366
Ryzen 9 7950X3D (120W) 62309
Ryzen AI Max+ 395 61916
Core Ultra 7 265K (125~250W) 58720
Core i9-13900K (125~253W) 58301
Ryzen 9 7945HX(16C/32T) 58251
Ryzen 9 5950X (105W) 45329
Core i9-13900HX(14C/20T) 42159
Core Ultra 5 235HX(14C/14T) 40900
Ryzen 7 9800X3D (120W) 39975
Ryzen AI 9 HX 470(12C/24T) 39583
Core i7-14700HX(20C/28T) 36913
Ryzen AI 9 HX 370(12C/24T) 35097
Ryzen 7 7800X3D (120W) 34287
Core Ultra 9 185H(16C/22T) 34106
Core Ultra 7 366H(16C/16T) 34028
Core Ultra X7 358H(16C/16T) 33657
Ryzen AI 9 465(10C/20T) 33370
Core Ultra 9 285H(16C/16T) 32892
Ryzen 7 8700G(8C/16T) 31660
Core Ultra 7 255H(16C/16T) 30708
Ryzen 7 7840HS(8C/16T) 28482
Core i7-13700H(14C/20T) 28458
M5 10core 27604
Core Ultra 5 125H(14C/18T) 26390
Ryzen Z2 Extreme(8C/16T) 26237
Ryzen AI 7 450(8C/16T) 26108
Core i9-13900H(14C/20T) 25894
Ryzen 9 6900HX(8C/16T) 25796
Core i7-12700H(14C/20T) 25260
Ryzen 7 7840U(8C/16T) 24651
Core Ultra 7 155H(16C/22T) 24643
Ryzen 9 5900HX(8C/16T) 24542
Core i9-12900H(14C/20T) 24226
M4(10C/10T) 23699
Core i7-13620H(10C16T) 23260
Ryzen 7 8840U(8C/16T) 23436
Ryzen 7 6800H(8C/16T) 22871
Core 7 240H(10C/16T) 22750
Core i9-11980HK(8C/16T) 22218
Ryzen 7 5800H(8C/16T) 22061
Ryzen 7 6800U(8C/16T) 21420
Core Ultra 7 355 20543
Core Ultra 7 258V(8C/8T) 18962
Core Ultra 5 225U(12C/14T) 18337
Ryzen 7 5825U(8C/16T) 18132
Core 7 360(6C/6T) 15572
Core 3 305(6C/6T) 15439
Ryzen 5 7530U(6C/12T) 15236
Core 7 350(6C/6T) 15052
Core 7 150U(10C/12T) 15015
Ryzen 5 5625U(6C/12T) 14631
M1(8C/8T) 14133
Core i7-1355U(10C/12T) 14056
Core i7-1255U(10C/12T) 13072
Core 3 304(6C/6T) 11654
Core i7-11370H(4C/8T) 11547
Core i7-1165G7(4C/8T) 9830
Core i3-N305(8C/8T) 9408
Intel N100(4C/4T) 6122
Ryzen 5 3500U(4C/8T) 5940
CPU TimeSpy
RTX 5060 (8GB) 13713
RTX 3070 (8GB) 13641
RTX 4060 Ti (8/16GB) 13467
RTX 5060 laptop(8GB) 12015
RTX 3080 laptop 12002
Radeon 8060S 11815
RTX 3060 Ti (8GB) 11707
RTX 3070 Ti laptop 11340
RX 7600 XT (16GB) 11203
RTX 4060 (8GB) 10620
RTX 5050 laptop (8GB) 9441
RTX 3060 (12GB) 8749
RTX 4050 laptop (6GB) 8211
Core Ultra X9 388H(B390) 6971
Intel Arc G3 Extreme(B390) 6717
Core Ultra X7 358H(B390) 6420
RTX 3050 6228
GTX 1660 desktop 5444
GTX 1060 desktop 4203
Core Ultra 9 288V(Arc) 4039
Core Ultra 7 258V(Arc) 3892
Core Ultra 9 285H(Arc) 3891
Ryzen AI 9 HX 470(890M) 3811
GTX 1650 desktop 3565
Core Ultra 5 228V(Arc) 3522
Core Ultra 5 225H(Arc) 3451
Core Ultra 9 185H(Arc) 3432
Core Ultra 9 386H 3429
Core Ultra 7 155H(Arc) 3413
Radeon 890M 3373
Core Ultra 7 355(4Xe3) 3198
Core Ultra 5 125H(Arc) 3088
Core Ultra 5 325 2958
GTX 1650 Max-Q 2932
Core Ultra 7 356H 2898
Ryzen Z1 Extreme 2836
Radeon 780M 2785
Radeon 680M 2339
Core Ultra 9 275HX 2082
Core i7-13700H(Xe) 1757
Core 5 320(2×Xe3) 1435
Ryzen 7 5800H(Vega 8) 1374
Core i7-1165G7(Xe 96EU) 1358
Core i7-13620H(UHD 64EU) 1280
Ryzen 7 7730U(Vega 8) 1168
Core i5-1135G7(Xe 80EU) 1096
Core i3-1315U(UHD 13th) 1069
Core i5-13420H(UHD 48EU) 952
Core i9-13900HX(UHD 32EU) 817
Ryzen 9 8945HX(610M) 673
Intel N100(UHD 12th) 321
Ryzen 5 3500U 273

PassMark3DMarkの集計値、および当ブログでのレビュー結果に基づいています

CPU性能は、どちらも実質2023年のCPUですが、モバイル向けCPUとしてはいまだに最高峰クラス。
「MS-02 Ultra」のCore Ultra 9 275HX/285HXにはさすがに及びませんが、下位のCore Ultra 5 235HXよりはちょっと高めです。

一方でグラフィック性能はどちらも最低限レベル。
本来はGPUを併用するか、グラフィック性能を必要としない処理向けのCPUであることが分かります。

メモリとストレージ

メモリは「895D7」と「139D7」のどちらもSO-DIMM×2スロットですが、「895D7」はDDR5-5200、「139D7」はDDR5-5600となっています。
ストレージはどちらもGen4 SSD×2スロットです。

それぞれベアボーン(メモリ/SSD/OSなし)と完成品が用意されていて、完成品は32GB+1TBの構成となっています。

その他

「895D7」と「139D7」は、GPU搭載モデルが用意されています(「139D7」のGPU搭載モデルは公式にはなく、Amazonで販売)。
搭載するGPUはRadeon RX 9060 XT LP(16GB)

ロープロファイルに対応したRX 9060 XTは、がじぇっとりっぷが知る限りVASTARMORという上海のメーカーしか出しておらず、 記事執筆時点での国内流通はありません。

無線LANはWi-Fi 7(802.11be)、Bluetoothがv5.4。チップ(Wi-fiカード)は不明。これまでの採用歴を見るに、Intel BE200かAMD RZ717(中身はMT7925)のどちらかと思われます。
有線LANは2.5GbE。チップはRealtek RTL8125を採用。

電源は400W TFX電源を筐体内に内蔵
何気に「MS-S1 Max」の320W、「MS-02 Ultra」の350Wより余裕があったりします。

外観

本体外観。どことなくDELLっぽさを感じます。

ちなみに前世代の「790S7/795S7/129i7」の外観はこんな感じで、どことなくLenovoっぽい雰囲気でした。

インターフェース。
USB4/Thunderbolt4などはなく、USB3.2 Gen2ですら1ポートしかありません。

内部イメージ。
そもそも170×170mmのMini-ITXマザボがベースなので、前側に大きなスペースが空いています。

これ、もしかしてYTX(MAXSUNが提唱した175×245mmボード)規格対応ケースでは…?
YTX規格に対応したケースは「Lzmod mini H1-YTX」がAliExpressで販売されていますが…基本は超マイナー(というか一社独自で終わりそうな)規格です。

All Motherboards

まとめ

「895D7」の価格はベアボーンが87,999円完成品(32GB+1TB)が191,999円
Radeon RX 9060 XT搭載モデルはベアボーンが191,999円、完成品が239,999円。

…Amazonで見るとRadeon RX 9060 XT/完成品は286,399円なので、価格設定ミスなのかも。
完成品同士の比較ではRX 9060 XTが48,000円ということになるので、現在のRX 9060 XT(16GB)の相場(だいたい70,000円~)と比べても明らかにおかしな値付けです。

「139D7」も価格は同じで、ベアボーンが87,999円、完成品(32GB+1TB)が191,999円。

「895D7」の中身と思われる「BD895i SE」が69,599円なので、ケースと電源が18,400円の計算になります。
前世代にはCWTの「GPF400P」という80PLUS Bronze電源が内蔵されていて、同等スペックの製品は8,000円くらい。とすると、ケースが10,000円くらいですね。
安っぽいケースですが、特殊サイズであることを鑑みれば、このくらいはしてもおかしくはないでしょう。

総じて、価格面では適切であり、国内未発売のロープロファイル版Radeon RX 9060 XTを搭載したモデルがあり、しかもちょっと割安。
高性能かつグラフィックも強めな小さいPCを探している人には、割とありかもしれません。

まぁ、もう少し予算を積んで「MS-02 Ultra」のCore Ultra 5 235HXモデルにRTX 5060 LPを足すというのもありですね。
221.5×225×97mmと一回り小さくなるうえ、インターフェースも充実します。

関連リンク

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