2025年8月19日、ポータブルゲーミングデバイスメーカーのAYNは、Snapdragon 8Gen2を搭載したダブルスクリーンAndroidのハンドヘルドゲーム機「AYN Thor」を発表、8月26日に予約受け付けを開始しました。
スペック

| ■ AYN Thor」 | |
| SoC | Snapdragon 8 Gen 2 Snapdragon 865 (Lite) |
|---|---|
| メモリ | 8~16GB LPDDR5x-4200 8GB LPDDR4x-2133 (Lite) |
| ストレージ | 128GB~1TB UFS4.0 128GB UFS3.1 (Lite) |
| 画面 | 6インチ 有機EL FHD/120Hz 3.92インチ 有機EL 1240×1080/60Hz |
| インターフェース | USB Type-C(Gen1)×1 microSD |
| wi-fi | Wi-fi 7+BT5.3 Wi-fi 6+BT5.1 (Lite) |
| OS | Android 13 |
| カメラ | なし |
| バッテリー | 6,000mAh |
| サイズ | 150×94×25.6mm |
| 重さ | 380g |
特徴
「AYN Thor」は、ニンテンドーDS(2004年)やニンテンドー3DS(2011年)のような2画面を持ったゲーミングデバイスです。
6インチ+4インチ(3.92インチ)の組み合わせで、先日紹介したAYANEO「Pocket DS」(7インチ+5インチ)より一回り小さく、DS(3インチ+3インチ)や3DS(3.53インチ+3.02インチ)よりは大きくなっています。
Lite、Base、Pro、Maxの4モデルがあり、LiteだけSoCが古く、その関係でメモリやストレージの規格も古いものとなっています。
CPU
「Pocket DS」のSoCはSnapdragon 8 Gen 2。最下位モデルのLiteだけSnapdragon 865です。
Snapdragon 8 Gen 2のコア構成はCortex-X1×1コア、A710×2コア、A715×2コア、A510×3コアで、A710/A715をミドルとしてまとめて、1+4+3構成とされています。
Snapdragon 865はA77×4コア+A55×4コアで、A77のうち1コアだけ動作周波数が高く、L2キャッシュが2倍となった、一応形式の上では1+3+4構成となっています。
スコアは実機とAnTuTuランキングを使用しています。
性能はSnapdragon 8 Gen 2が総合153万点、グラフィックが57万点前後と、2025年基準でもハイエンド(150万点以上)に分類。
Snapdragon 865は総合76万点、グラフィックが19万点前後と、2025年基準だとミドルクラス(50~100万点)の真ん中くらいになります。
Snapdragon 8 Gen 2であればほとんどのAndroidゲームは不足なく動きますし、エミュレーターとしては要求性能がそれほど高くないDS/3DSは言うに及ばず、PS2以前ならだいたい遊べるくらいの性能です。
Snapdragon 865でも重量級Androidゲームは画質設定次第、エミュレーターとしてはPS2でもタイトルによっては問題なく動くようです。
それにしても…Snapdragon 865って2019年発表のSoCなんですね。もう6年前になるのか…
メモリとストレージ
メモリは8/12/16GB、LPDDDR5x-4200。Liteだけ8GB LPDDR4x-2133です。
ストレージは128GB~1TB。Lite(128GB)だけUFS3.1で、Base以上(128GB~1TB)はUFS4.0です。
この辺りは前述したように、Snapdragon 865の仕様(対応規格)が影響しています。
その他
無線LANはWi-Fi 7(802.11be)。Bluetoothは5.3。LiteだけWi-fi 6+BT5.1です。
バッテリーは6,000mAh、充電速度は27Wとちょい高速。
OSはAndroid 13。Android 16の時代にいまさら13…とも思いますが、AYNのヒット作「Odin2」が同じAndroid 13なので、カスタマイズの勘所を一番よく把握できているのがAndroid 13ということでしょう。
外観

本体。
画面下部の中心がちょっと盛り上がっていて、メイン画面とコントローラ側の間に隙間ができるようになっています。
メインディスプレイは6インチFHD(1920×1080)。ゲーミング向けなので、WUXGAではなく対応ハードの多いFHDにするのは理にかなっています。
有機ELパネルを採用し、リフレッシュレートは最大120Hz、最大輝度は650nits。色域も152% sRGB。
「Pocket DS」(165Hz/800nits)に比べればおとなしいものの、十分に上等なパネルと言えます。
サブディスプレイは3.92インチ1240×1080。アスペクト比は31:27とちょっと中途半端です。
リフレッシュレートは60Hzですが、何気にサブディスプレイも有機ELなんですよね。

こんな感じに、下画面にハードウェア情報を表示したり…

YouTubeを見ながら下画面でプレイしたり、なんてことを考えているようです。
…攻略動画ならともかく、ライブ映像見ながらプレイは現実的なんだろうか…?
なお、サイズは150×94×25.6mmなので、幅広の6.3インチスマホ(iPhone 16が6.3インチで147.6×71.6mm)を3枚重ねたくらい、重さ(380g)はiPhone 16(170g)の2枚強程度。
もうちょっと言うと、「ニンテンドー3DS LL」が156×93mm×22mm、336gなので、サイズ感はほぼ同じでちょっと重い程度になります。

インターフェースはType-Cがひとつのみ。背面ではなく前面に配置されています。背面と側面はすっきりしています。
側面はともかく、Type-CやmicroSDは背面でもよかった気がしますが、インターフェース類を一か所にまとめることでコストを抑えるとか、バッテリーを最大化するとか、何かしらメリットがあるのでしょう。
まぁ、プレイ時の握り方を考えると、この位置にType-Cがあっても気にはならないと思います。

内部イメージ。
右端で底面の様子が分かりますが、アクティブファンが組み込まれていて、底面吸気、底面排気となっています。
…底面吸気、底面排気?L/Rボタンにかかる人差し指に排気がかからない配慮?謎のこだわりです…

バッテリーとアクティブファン(とストラップホール)。
背面部分はバッテリーとアクティブファンで埋まっているので、インターフェースが前面なのは、バッテリー容量の最大化のためで合っていそうです。

カラーはブラック・ホワイト・レインボー・クリアパープルの4色。
LiteとBaseはブラックのみ、ProとMaxは全色選べるようです。
まとめ
「AYN Thor」の価格は以下の通り。日本円価格は記事執筆時レートをもとに計算しています。
・Lite:SD865 8+128GB :249ドル (約3.7万円)
・Base:8Gen2 8+128GB :299ドル (約4.4万円)
・Pro:8Gen2 12+256GB :349ドル (約5.1万円)
・Max:8Gen2 16+1TB:429ドル (約6.3万円)
この価格設定だと、LiteよりBaseの方が人気出そう。
「Pocket DS」が399ドルスタートだったことと考えると、同等クラスのSoC(8Gen2)で299ドルスタートはかなり安いですね。
「3DS LL」と同じくらいの感覚で持ち歩けるというのはユーザーから想像しやすいですし、ハンドヘルド機として重すぎず、長時間プレイでも腕にかかる負荷が少なさそうな点は好印象です。
見た限りL3/R3に相当するボタンがなさそうなのが気になるところですが、全体としての完成度もよさそうですし、これは結構人気が出るかも。
2025年9月15日追記:一般的にL3/R3はスティック押し込みで対応なので、おそらく「AYN Thor」もスティック押し込みになると思われます。
関連リンク
AYN Thor 公式ストア:AYN



コメント
L3/R3ボタンがなさそうとはどういうことでしょうか?
スイティック押し込みではないのですか?
コメントありがとうございます。
言われてみればそうですね。自分もスティック押し込みタイプのコントローラーを使っているのに、なぜか失念していました。
追記修正しました。