これは気になる… PINE64「PineNote」はRK3566搭載の10.3インチE-inkノートパッド

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2021年10月15日、オープンソースコミュニティのPINE64は月例報告の中でRockchip RK3566を搭載した10.3インチE-inkノートパッド「PineNote」の開発者向けバージョンの予約を開始したと発表いたしました。

PineNote:PINE64
October Update:PINE64 Blog

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スペック

■PineNote
CPURockchip RK3566
メモリ4GB LPDDR4
ストレージ128GB eMMC
画面10.3インチ E-Ink 1404×1872
インターフェースUSB Type-C(2.0)×1
wi-fi802.11ac+BT5.0
バッテリー4000mAh
サイズ191.1×232.5×7.4mm
重さ438g

特徴

「PineNote」の開発は8月の月例報告で発表され、9月には開発者向けロットが生産中の報告、そして10月に開発者向けバージョンの予約開始と、Pine64製品としてはかなり速いペースで注文ができる状態にこぎつけています。

SoC(CPU)

「PineNote」のSoCにはRockchip社のRK3566が採用されています。同コミュニティ発の「QUARTZ64 Model-A」にも使われているSoCです。

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構成としては4コアのCortex-A55(1.8GHz駆動)に、GPUはMali-G52 2EE、さらに0.8TOPSのNPUも搭載しています。

兄貴分にCPU・GPU部分は同じでインターフェース周りを増強したRK3568というものがありますが、「PineNote」はインターフェースを絞っているので、RK3566で十分です。

メモリとストレージ

メモリは4GB LPDDR4、ストレージは128GB eMMCと、ストレージがやや多めになっています。

その代わり、開発者向けバージョンではコストの都合でmicroSDが使えません
Q&Aでは、バージョン1.1以降では使えるようにするかもしれないとコメントされています。

その他

無線LANは802.11ac(Wi-fi 5)に対応したAzurewave CM256SMを搭載しています。

バッテリーは4000mAh。E-Inkデバイスなので具体的な稼働時間は記載されていません。

OSはLinuxおよびAndroidですが、どうもカーネル5.x系はE-Inkディスプレイ用ドライバがうまく機能しないようで、Linux SDKもカーネル4.19ベースとなっています。
一方でAndroid SDKはAndroid 11ベースとなっています。

筐体

ディスプレイは10.3インチで解像度は1404×1872(227DPI)のE-Inkディスプレイ。グレイスケール16段階表示が可能でマルチタッチとWACOM EMRペンに対応しています。

インターフェースはType-Cで、ホストモードであればUSB3.0として機能するものの、そうでない場合はUSB2.0となります。
コストの関係でAlt Mode(DP出力)は削られています。

フロントライトはホワイト&アンバーライトで構成され、色調を36段階で変更することができます。上の画像はアンバー(琥珀色)寄りの色調ですね。
これは先日発表された「Kindle Paperwhite(2021)」と同じ機能で、室内から直射日光下まで、光源が違う環境下でも見やすさを担保します。

試作機の内部です。
ライン生産の画像を見る限り、ここから大きな変更は加えられていないものと思われます。

下部左右には1.3Wのステレオスピーカーが搭載されています。

底面は周囲がくさび上に薄くなっています。
なので、内部画像でも周囲は空きスペースとなっています。

EMRペン。
市販のEMRペンでも構わないのこと。

まとめ

「PineNote」の価格は8月の月例報告で399ドル予定と書かれていますが、その後の言及はなく、実際にこの価格なのかは不明です。

「PineNote」はすでにCE/FCC認証を取得しライン生産も開始、11月下旬出荷開始を予定しています。
とは言っても初期ロットはあくまで(ソフトウェア)開発用なので、実用品として欲しい場合はもうしばらく待たないといけません。というか、実用品にするためのソフトウェアを開発してもらうための開発機ですし。
そのため、開発者向けバージョンはEMRペン、磁気カバー、USB​​-C to UARTブレークアウトボードが同梱されます。

また、開発者向け製品の予約は、専用ページでE-Ink製品開発の経験やGithubアカウント、オープンソースプロジェクト参加経験の有無などを入力する必要があります。

一般ユーザーが手にできるのは少なくとも今年中は無理そうな雰囲気ですが、販売開始が楽しみな製品ですね。

2022年1月17日追記:当初のアナウンス通り、Developer Editionを399ドルで販売開始しました。

関連リンク

PineNote:PINE64
PineNote:PINE64 wiki
October Update:PINE64 Blog

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