これ利益出るんだろうか… StarFive「VisionFive 2 Lite」はRISC-VのJH7110S搭載で19.9ドルからのSBC

シングルボード
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2025年8月7日、StarFiveは、クラウドファンディングサイトのKickstarterにて、自社のRISC-VプロセッサJH7110Sを搭載したSBC「VisionFive 2 Lite」のファンディングを開始しました。

VisionFive 2 Lite:Unlock RISC-V SBC at $19.9:Kickstarter

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スペック

■ VisionFive 2 Lite
CPU StarFive JH7110S
メモリ 2~8GB LPDDR4
ストレージ M.2 Key-M
microSD
インターフェース USB 3.0×1
USB 2.0×3
HDMI 2.0
1GbE 有線LAN×1
オーディオジャック
PCIe 2.0 x1
無線 LAN Wi-fi 6/BT5.4
サイズ 85×56mm
電源 Type-C:5V/3A

特徴

StarFiveは以前にSのつかないJH7110を搭載した「VisionFive 2」を発売しています。

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2022年8月23日、StarFive TechはクラウドファンディングサイトのKickstarter上で、RISC-VプロセッサのStarFive JH7110を搭載したSBC「VisionFive 2」のファンディングを開始しました。V

CPU

「VisionFive 2 Lite」のSoCは、冒頭の通りStarFive JH7110S。「VisionFive 2 Lite」を製造するStarFive社による自社製造のプロセッサです。
どちらかと言えば、CPUの製造メーカーが自社でボードまで作っているといった方が正しいかもしれませんが。

JH7110Sについては4コアのRISC-Vプロセッサということ以上の情報はなく、StarFiveのサイトにも情報が全く見当たりませんが、おそらくはJH7110から一部のインターフェースを省くor下位規格に置き換えたものになると思われます。

AIについてはDeepSeek R1 1.5Bが動くとされています。

RISC-Vとは2010年に登場した、オープンソースライセンスで提供されている命令セットアーキテクチャ(ISA)です。
位置づけとしてはIA-64アーキテクチャとかx86アーキテクチャ、ARMアーキテクチャと並ぶくくりになります。
ちょっと違うのは、x86やARMはハードウェア実装であるのに対し、RISC-Vはハードウェア実装とソフトウェア実装の両パターンが存在する点でしょうか。

現在のマーケットではARMアーキテクチャが隆盛を誇っていますが、ライセンス回りが割と面倒(独自カスタムが実質的に厳しい)なことやライセンス料の問題から、資金力に乏しい新興メーカーがRISC-Vに切り替える事例が増えてきています。
もう一つは、オープンソースライセンスゆえに制裁を受けにくいことから、中国企業が積極的に取り込んでいます。

ブロックダイアグラム図。

性能については不明。上は参考として、SのつかないJH7110の性能表を掲載しています。
SのつかないJH7110と同等と考えた場合、「Jetson Nano」と同等程度で、「Raspberry Pi 4」には及ばない程度になると思われます。

メモリとストレージ

「VisionFive 2 Lite」のメモリは2GB~8GBのLPDDDR4

ストレージは内蔵せず、microSD、M.2 NVMe SSDに対応します。仕様的にはeMMCにも対応するようですが、eMMC搭載モデルについては営業に問い合わせてくれとのこと。
M.2スロットは2242サイズで、ブロックダイアグラム図から見る限り、PCIe2.0 x1接続(=片方向0.5GB/s)になるようです。

その他

無線LANはWi-fi 6(802.11ax)。Bluetoothはv5.4。チップについては不明。
有線LANは1GbEが1ポート

電源はType-Cですが5Vオンリーで3A(=15W)以上。
GPIOからの入力やPoE(Power over Ethernet)でも動作します。

OSはOpenWrt、CasaOSに対応。
おそらくは「VisionFive 2」用のUbuntuやFedoraも使えます。

外観

「VisionFive 2 Lite」はまだ試作第一弾(first batch)が出来上がったくらいの段階のようで、実機写真はほとんどありません。

インターフェース。
ボードサイズは85×56mmで、「VisionFive 2」の100×72mmからコンパクト化しました。

また、イメージ図から分かる通り、「Raspberry Pi 3」スタイルです。

「Raspberry Pi 3」の発売が2016年2月。ソフトウェアサポートは2024年6月で終了し、ハードウェアも「Raspberry Pi 3 Model B/B+は少なくとも2026年までは生産」とありますが、おそらくは2026年で生産終了です。
つまり、現在「Raspberry Pi 3」で動いているシステムは、代替品が求められている状況であり、「VisionFive 2 Lite」はそこを狙ったものとみることができます。

まとめ

「VisionFive 2 Lite」の価格は以下の通り(カッコ内はMSRP)。これに日本までの送料71香港ドル(約1,300円)が加わります。配送予定は2025年10月です。

2GB/Wi-fiなし:156香港ドル/19.9ドル(27.99ドル)
2GB/Wi-fiあり:181香港ドル/23ドル(31.99ドル)
4GB/Wi-fiあり:235香港ドル/30ドル(42.99ドル)
8GB/Wi-fiあり:290香港ドル/37ドル(53.99ドル)

「VisionFive 2」の2GBモデルが46ドルだったことを考えると、半額以下です。
メモリ8GBモデルは半額とはいきませんが(「VF2/8GB」は64ドル)、送料込みで361香港ドル(約6,800円)は、ほんとにメモリ8GBのSBCだよね?って心配になるくらいに安いです。

ファンディングページの映像を見る限り、組み込み向けを強く意識しているようですし、商談につなげるためのプロモーション価格というかバラマキ価格と考えれば、なくはないのかなぁと。

前述した通り、「VisionFive 2 Lite」は「Raspberry Pi 3」の代替品の座を狙っているものと思われますし、「Raspberry Pi」シリーズの弱点であった「酷使されたmicroSDがすぐ死ぬ」問題も、M.2 SSD対応とすることで回避しています。

「Orange Pi 4A」やRadxa「ROCK 4D」など、ARMベースの「Raspberry Pi 3」互換SBCが各社から発売されているので競争は厳しいですが、価格面では強いですし、自社設計SoCということでハードウェアの深いレベルでのサポートも期待できます。
こういったメリットがARM→RISC-V変更のデメリットを上回るかが、評価の分かれ目となりそうです。

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