シリーズ2のいいとこどり。「Core Ultra シリーズ3」は3種類のパッケージで展開

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2026年1月5日、CES2026の基調講演内で、IntelはCore Ultra シリーズ3 プロセッサー、コードネーム「Panther Lake」を発表しました。
と言っても技術概要については2025年10月頃から小出しにしており、当日は総まとめ的な内容と具体的なラインナップの公開でした。

全部微妙に違う。Intel「Core Ultra シリーズ2」にU/H/HXシリーズが追加
2025年1月6日、IntelはCES2025の前日基調講演にて、「Core Ultraシリーズ2」のU~HXシリーズ、コードネーム「Arrow Lake」を発表しました。デスクトップ向け(Alder Lake-S)も同時に発表されましたが
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新要素まとめ

・Arrow LakeとLunar Lakeに分かれていたシリーズ2から一本化
・パッケージは3種類(8+4、16+4、16+12)
・CPUタイル製造プロセスはIntel 18A
・CPUアーキテクチャはCougar CoveとDarkmont
・L2キャッシュはPコアが各3MB、Eコアが4コアごとに4MB、LP Eコアが4MB
・GPUはXe3に(ただしコードネームはBattlemageのまま)
・4Xeコア版はIntel 3、12Xeコア版はTSMC N3Eで製造
・I/O周りのPlatform Controller Tileは、TSMC N6のまま
・NPUは第5世代に
・メモリは最大でLPDDR5X-9600対応
・LPCAMMに対応
・PCIeはGen5が12レーン、Gen4が8レーン
・TDPは25W、最大80W
・TDP15WはUltraの付かないCore シリーズ3

ラインナップ

プロセッサーナンバー コア数(スレッド数) 最大(Pコア) Xeコア数 NPU TOPS GPU TOPS ベースTDP vPro
Core Ultra X9 388H 16C16T
(4P8E4LPE)
5.1 GHz 12 50 TOPS 122 TOPS 25W 対応
Core Ultra X7 368H 5.0 GHz
Core Ultra X7 358H 4.8 GHz 非対応
Core Ultra 5 338H 12C12T
(4P4E4LPE)
4.7 GHz 10 47 TOPS 98 TOPS 対応
プロセッサーナンバー コア数(スレッド数) 最大(Pコア) Xeコア数 NPU TOPS GPU TOPS ベースTDP vPro
Core Ultra 9 386H 16C16T
(4P8E4LPE)
4.9 GHz 4 50 TOPS 40 TOPS 25W 対応
Core Ultra 7 366H 4.8 GHz
Core Ultra 7 356H 4.7 GHz 非対応
Core Ultra 5 336H 12C12T
(4P4E4LPE)
4.6 GHz 47 TOPS 37 TOPS 対応
プロセッサーナンバー コア数(スレッド数) 最大(Pコア) Xeコア数 NPU TOPS GPU TOPS ベースTDP vPro
Core Ultra 7 365 8C8T
(4P4LPE)
4.8 GHz 4 49 TOPS 40 TOPS 25W 対応
Core Ultra 7 355 4.7 GHz 非対応
Core Ultra 5 335 4.6 GHz 47 TOPS 対応
Core Ultra 5 325 4.5 GHz 非対応
Core Ultra 5 332 6C6T
(2P4LPE)
4.4 GHz 2 46 TOPS 18 TOPS 対応
Core Ultra 5 322 4.4 GHz 非対応

ざっくり性能表

CPU PassMark (CPU)
Core Ultra 9 285K (125~250W) 67384
Ryzen 9 9950X (170W) 65839
Ryzen AI Max+ 395 63064
Core Ultra 9 275HX(24C/24T) 62366
Ryzen 9 7950X3D (120W) 62309
Core Ultra 7 265K (125~250W) 58720
Core i9-14900K (125~253W) 58454
Ryzen 9 7945HX3D(16C/32T) 57819
Core i7-14700K (125~253W) 52125
Ryzen 9 5950X (105W) 45329
Core i9-14900HX(24C/32T) 44418
Core i9-12900K (125~241W) 41153
Core Ultra 5 235HX(14C/14T) 40684
Ryzen 7 9800X3D (120W) 39975
Core Ultra X9 388H(16C/16T) 39930
Ryzen AI 9 HX 470(12C/24T) 39583
M4 Pro(14C/14T) 38075
Core i7-14700HX(20C/28T) 36913
Ryzen AI 9 HX 370(12C/24T) 35097
Ryzen 7 7800X3D (120W) 34287
Core Ultra 9 185H(16C/22T) 34106
Core Ultra 7 366H(16C/16T) 34028
Core i9-12900HX(16C/24T) 33106
Core Ultra 9 285H(16C/16T) 32892
Core Ultra X7 358H(16C/16T) 32584
Ryzen 7 8700G(8C/16T) 31660
Ryzen 9 7940HS(8C/16T) 31006
Core Ultra 9 386H(16C/16T) 30864
Core Ultra 7 255H(16C/16T) 30708
Core Ultra 5 338H(12C/12T) 30598
Ryzen 7 255(8C/16T) 29624
Core Ultra 5 225H(14C/14T) 28683
Ryzen 7 7840HS(8C/16T) 28482
M5 10core 27604
Core Ultra 5 125H(14C/18T) 26390
Core i9-13900H(14C/20T) 25894
Ryzen Z1 Extreme(8C/16T) 24693
Ryzen 7 7840U(8C/16T) 24651
Core Ultra 7 155H(16C/22T) 24643
Ryzen 9 5900HX(8C/16T) 24542
M4(10C/10T) 23699
Ryzen 7 6800H(8C/16T) 22871
Core 7 240H(10C/16T) 22750
Ryzen 7 5800H(8C/16T) 22061
Core Ultra 7 365(8C/8T) 21934
M1 Pro(10C/10T) 21917
Ryzen 7 6800U(8C/16T) 21420
Core Ultra 7 258V(8C/8T) 18962
Core i5-1335U(10C/12T) 18590
Ryzen 7 5825U(8C/16T) 18132
Core Ultra 7 265U(12C/14T) 17897
Ryzen 7 5700U(8C/16T) 17757
Core Ultra 5 228V(8C/8T) 17341
Ryzen 5 6600U(6C/12T) 17031
Core i3-1220P 16552
Ryzen 5 7430U(6C/12T) 16408
Core i5-12450H(8C/12T) 16049
Core 5 120U(10C/12T) 15905
Core Ultra 5 322(6C/6T) 15337
Ryzen 5 7530U(6C/12T) 15236
Core i5-1235U(10C/12T) 15045
Ryzen 5 5625U(6C/12T) 14631
M1(8C/8T) 14133
Core i7-1355U(10C/12T) 14056
Core i7-1165G7(4C/8T) 9830
Core i5-1135G7(4C/8T) 9396
Intel N100(4C/4T) 6122
GPU TimeSpy
RTX 3090 (24GB) 19899
RTX 3080 Ti (12GB) 19629
RTX 4080 laptop (12GB) 18867
RTX 4070 (12GB) 17822
RTX 3080 (10GB) 17663
RTX 5070 Ti laptop (12GB) 17477
RX 9060 XT (16GB) 16333
RTX 5060 Ti (16GB) 15968
RTX 3070 Ti (8GB) 14874
RTX 5070 laptop (8GB) 13832
RTX 5060 (8GB) 13713
RTX 3070 (8GB) 13641
RTX 4060 Ti (8/16GB) 13467
RTX 3080 Ti laptop 12891
RTX 4070 laptop (8GB) 12514
RTX 5060 laptop (8GB) 12060
RTX 3080 laptop 12002
Radeon 8060S (P) 11815
RTX 3060 Ti (8GB) 11707
Radeon 8060S (B) 11411
RTX 3070 Ti laptop 11340
RX 7600 XT (16GB) 11203
Radeon 8060S (S) 10770
RTX 4060 (8GB) 10620
RTX 3070 laptop (8GB) 10477
RTX 4060 laptop (8GB) 10419
RTX 5050 laptop (8GB) 9617
RTX 3060 (12GB) 8749
RTX 3060 laptop 8322
RTX 4050 laptop (6GB) 8211
Core Ultra X9 388H(B390) 7832
RTX 3050 6228
Core Ultra X7 368H(B390) 5921
RTX 3050 laptop (6GB) 5479
GTX 1660 desktop 5444
RTX 3050 laptop 4882
Core Ultra X7 358H(B390) 4862
GTX 1060 desktop 4203
Core Ultra 9 288V(Arc) 4039
Core Ultra 7 255H(Arc) 4036
Core Ultra 7 258V(Arc) 3892
GTX 1650 desktop 3565
Core Ultra 5 228V(Arc) 3522
Ryzen Z2 Extreme 3466
Core Ultra 5 225H(Arc) 3451
Core Ultra 9 185H(Arc) 3432
Core Ultra 9 386H 3429
Core Ultra 7 155H(Arc) 3413
Radeon 890M 3373
Ryzen AI 9 HX 370(890M) 3340
Core Ultra 5 125H(Arc) 3088
GTX 1650 Max-Q 2932
Ryzen Z1 Extreme 2836
Radeon 780M 2785
Radeon 760M 2415
Radeon 680M 2339
Core i7-13700H(Xe) 1757
Radeon 660M 1537
Ryzen 7 5800H(Vega 8) 1374
Core i7-1165G7(Xe 96EU) 1358
Ryzen 7 5825U(Vega 8) 1160
Core i5-1135G7(Xe 80EU) 1096
Ryzen 7 7530U(Vega 7) 1089
Ryzen 5 5625U(Vega 7) 1072
Core i3-1315U(UHD 13th) 1069
Ryzen 9 7945HX 655
Ryzen 3 7330U(Vega 6) 598
Radeon 610M 521
Intel N100(UHD 12th) 321

新要素

3種類のパッケージ

「Core Ultra シリーズ3」は2種類のCPUと2種類のGPUで、3種類のパッケージとなっています。

・8コアCPU+4コアGPU
・16コアCPU+4コアGPU
・16コアCPU+12コアGPU

この3種類のパッケージは、上の画像で示す通り、対応メモリ規格とPCIeのレーン数が異なります。
いずれもGen5レーンのうち4レーンはM.2 SSD用で、dGPUを接続できるのは、16コアCPU+4コアGPUのパッケージのみとなります。

3種類のパッケージ図。
引き続きタイル(チップレット)構造を採用しています。

SoCタイルとI/Oタイルが一体化してPlatform Controllerタイルとなっている点は、Lunar Lakeから引き継いでいます。
一方でMoP(Memory on Package)は止めて、普通の外部メモリスタイルとなっている点はArrow Lakeからの引継ぎです。

CPUコアは2種類

「Core Ultra シリーズ3」のCPUタイルは8コアと16コアの2種類。
8コアは4P+4LPE、16コアは4P+8E+4LPE構成です。
8コアの方はLunar Lakeと同じ構成、16コアの方はArrow Lakeから発展した構成ですね。

Pコアのマイクロアーキテクチャは「Cougar Cove」。
基本的な内容は「Core Ultra シリーズ2」のPコア「Lion Cove」と変わらず、IPC(1クロック当たりの実行命令数)の最大値も同じです。

大きく変わったのはメモリ管理回り(キャッシュメモリーの管理バッファーの増加、メモリアクセスの曖昧さ回避)や分岐予測ユニットの精度向上・遅延抑制など、を命令実行の前段階が中心で、技術解説では「依存予測の精度向上」と「予測失敗時の回復速度向上」の2点に注力したと説明されています。
処理待ち命令の待機列のさばき方と列の再形成が上手くなった、くらいで考えればよいかと。

この変更により、IPCの最大値はそのままに、平均値は向上しているそう。

EコアとLP Eコアのマイクロアーキテクチャは「Darkmont」。
こちらも基本的な内容は「Core Ultra シリーズ2」のEコア/LP Eコア「Skymont」と変わらず、物理設計をIntel 18Aに最適化したことが主な変更点となります。
そのほか、分岐予測の改善、動的プリフェッチ制御、Pコアと同じ「依存予測の精度向上」「予測失敗時の回復速度向上」といった改善・改良が行われています。

キャッシュメモリについてはちょっと変わっています。
上の画像はCPUタイルの内部構造ですが、真ん中の紫がPコア、上の青がEコア、下の水色がLP Eコアです。

L2キャッシュは、Pコアは各コアごとに3MB、Eコアは4コア共有の4MB、LP Eコアも4コア共有の4MB
L3キャッシュはPコアとEコア共有で最大18MBなのですが、LP Eコアとは直接接続しておらず、Coherency Agent経由での接続となります。

この構造はLunar Lake由来ですね。

また、左下には最大8MBの汎用キャッシュとなるMemory Side Cache(MSC)が組み込まれています。
これもLunar Lake由来で、PU・GPU・NPU・ビデオプロセッサ・ディスプレイエンジンなどと接続されていて、Home Agentがメモリ整合性を維持しています。

ちなみにMSCの下にあるのがNPU、LP Eコアの右がIPU7.5、LP Eコアの下がメディアエンジンです。

GPUコアも2種類

「Core Ultra シリーズ3」ではGPUに「Xe3アーキテクチャ」を採用。
GPUコア(GPUタイル)は4コアと12コアの2種類を用意しています。Xe2では8コアだったので、半分と1.5倍です。

このうち、12コア版はGeForce RTX 4060 Laptopに匹敵する性能とされています。
さすがにそれはごく一部のベンチマークだとしても、実際、上の性能表でもCore Ultra X9 388HはRTX 4050 laptopに迫る性能を示しており、内蔵GPUとしては高性能であることが分かります。

Xeシリーズのコードネームは初代XeがAlchemist、次のXe2がBattlemageで、次はCelestial…の予定ですが、「Core Ultra シリーズ3」のGPUアーキテクチャであるXe3は、Battlemageと明言されています。
そのため、12コア版グラフィックは、Bを冠するIntel Arc B390/B370という名称となっています(B370は2コアを無効にした10コアモデル)。

記事執筆時点ではCelestialにあたるGPUは未登場です(2025年12月にCelestialアーキテクチャが完成したと明らかにしており、次世代デスクトップCPUのNova Lake-Sに搭載されると見込まれています)。

アーキテクチャとしては、12コア版が6コア×2、4コア版が2コア×2構成
6コア・2コアのクラスタをレンダースライスと呼び、Xeでは4コアでした。
Xe2でレンダースライス内のコア数が可変になったものの、グラボ向けも含めて4コアのままだったので、当時は4コアが上限だったものと思われます。
Xe3ではそれが6コアまで上昇し、2コア版も用意したことで、可変機構がようやく機能した感じです。

また、Xeコア単位で抱えるL1キャッシュが、192KBから256KBに増量されています。

XVE(ベクトル演算機、NVDIAのCUDAコアに相当)はXe2と同じく、Xeコア一つ当たり8基。
しかし、1基当たり最大10スレッドまで実行できるように変更されています(Xe2は最大8スレッド)。

XMX(推論アクセラレータ)には大きな変更はないようですが、最大スレッド数の変更とキャッシュ増加、コア数1.5倍(XMXユニット数も1.5倍)の効果により、GPU部分のAI推論性能(INT8)は67TOPSから122TOPS(1.8倍)に伸びています。

演算面ではHF8(Hybrid Float8)形式を初サポート
FP8(8ビット浮動小数点)にはBF8(Brain-Float8)とHF8の二つの形式があり、BF8はXe2で対応。Xe3で両形式に対応したことになります。

レイトレーシングは「Dynamic Ray Management for async ray tracing」なる機能が追加されました。
処理フローにおける詰まりが発生した時、レイトレの新規処理の追加を止めることで、処理の渋滞を抑える仕組みとみられています。

ほか、シェーダーに割り当てられているキャッシュの管理回りの改善、ゲーム設定で名前だけは見る「異方性テクスチャーフィルタリング」のパフォーマンスの改善などが盛り込まれています。

こうしてみると、大きな構造変化はレンダースライスあたりのコア数くらいで、他は細かな機能追加や改善と言えます。
Xe2とは明らかに違うけれど、次世代を名乗るには足りないくらいのアップデート内容なので、Intelも困ったんじゃないかなぁ。その結果が、番号は進めてXe3だけど、中身はBattlemageというあべこべ状態に表れているわけですが。

ちなみにGPUタイルの製造は、4コアはArrow Lake(Core Ultra 200U)で使われた「Intel 3」プロセス、12コアはTSMC「N3E」プロセスで製造されます。
「N3E」はArrow Lake-H/Lunar Lakeで使われた「N3B」の、性能と歩留まりを改善したバージョンです。

TSMCの3nmプロセスは他に「N3E」の改良版「N3P」と、さらに改良した「N3X」があり、「N3P」はApple A19/A19 Pro、「N3X」はSnapdragon X2 Elite Extremeに使われていると言われています。
TSMCの最新は2nm相当プロセスの「N2」で、こちらは2026年内登場とされるAMD Zen6アーキテクチャ採用CPUで使われる予定です。
Intelの場合は基本は自社製造で、TSMCに任せるのも12コアGPUタイルだけなので、製造数的にTSMCにおける優先度が低くなった結果が「N3E」での製造なのでしょう。

重ねてちなみに、CelestialはIntelの自社ファウンドリ製造(Intel 3になるか、Intel 18Aになるかは不明)になると言われています。

NPUは第5世代

NPUはLunar Lake搭載品(第4世代)の48TOPSから、第5世代となり50TOPSに微上昇。
第4世代ではCopilot+ PCの要件を満たすことが優先で、ニューラルコンピュートエンジンが第3世代の2基から、3倍の6基に増やすという脳筋解決でした。

第5世代では6基から3基に減らし、1基当たりのMAC(FP/INTの演算器)数を2倍にすることで、トータルのMAC数はそのままという変更を行っています。
MAC以外のキャッシュメモリやSHAVE DSP(Streaming Hybrid Architecture Vector Engine、行列乗算などを担当するエンジン)は半分となるため、性能は落とさず面積あたりのTOPSを40%以上改善しています。

また、ISP(Image Signal Processor、IntelではIPUと呼ぶ)のバージョンが7から7.5にアップデート。
ISPは画像処理専用のユニットで、バージョンアップでノートPC搭載カメラの画質が向上しつつ、消費電力を削減しています。

さらにArrow LakeやLunar LakeではNPUはSoCタイル(TSMC N6(6nm))に置かれていましたが、Panther LakeではCPUタイル(Intel 18A)に移動。
これらの変更によって、省面積で性能維持(微増)、そして省電力化を実現しています。

(Ultraじゃない) Core シリーズ3

Ultraの付かないCore シリーズ3(コードネーム:Wildcat Lake)についても、ラインナップはまだ公開されていませんが、ある程度情報が開示されています。
といっても上の画像でだいたい網羅しているのですが。

・CPUはPanther Lakeアーキテクチャで2P+4LP Eの6コア6スレッド
・GPUはXe3が2コア
・レイトレーシングユニットは省略
・メモリはDDR5-6400/LPDDR5x-7467
・メモリは最大64GB、
・PCIeはGen4が6レーン。Gen5はなし。
・Thunderbolt4は2ポート
・TDPは15W(12~25W)

リーク情報レベルだと、Wildcat LakeはBGA1516、パッケージサイズは35×25mmとされています。
Intel N100/N150がBGA1262、35×24mmなので、Intel N100/N150の置き換えとなるのではと言われています。
とはいえ、Intel N100/N150はTDPが6W、Wildcat LakeはTDPが15W(Pコアがあるとどうしても消費電力が高くなる)なので、後継とはみなしづらいという意見もあります。

まぁそれでも、登場したらエントリークラスのミニPCに搭載されて、流行るんだろうなぁ…

まとめ

Core Ultra シリーズ3は12Xeコアのグラフィック性能に目が行きがちですが、その実アーキテクチャレベルでは劇的な変化というものは意外と少なく、細かな改善・改良の積み重ねと製造プロセスの更新で、堅実に性能を伸ばしたCPUとなっています。

全体構造はLunar LakeとArrow Lakeのいいとこどりをしつつ、2種類のCPUタイルと2種類のGPUタイルから3種類のパッケージを生み出したことで、一貫した設計で上から下までカバーしてきたのは、素直にうまいなぁと思いました。

CESのキーノートでは電力効率(ワットパフォーマンス)の良さをアピール。
Core Ultra X9 388H、2.8K OLEDパネル、99Whバッテリーで27時間駆動を実現できると強調しました。

また、IntelはPanther Lakeをハンドヘルドゲーミングにも広げることを計画、GPDやONEXPLAYERがすでに手を挙げています。
ハンドヘルドゲーミングはAMDがシェアの大半を奪い、Intel系はMSIだけとなっていたので、ようやくの逆襲です。

RTX 4050 laptop並みのグラフィック性能を持ったハンドヘルド機…ロマンがありますね。
あとは、高負荷プレイで2時間しか持たないのが、4~5時間になれば言うことはないのですが…実際どうなるか期待です。

ラインナップ詳細

プロセッサーナンバー コア数(スレッド数) Pコア Eコア LP Eコア PassMark(Multi) PassMark(Single) 標準(Pコア) 最大(Pコア) 標準(Eコア) 最大(Eコア) 標準(LP Eコア) 最大(LP Eコア) L2キャッシュ L3キャッシュ Xeコア数(EU数) GPU最大クロック GPU TOPS NPU TOPS 全体TOPS ベースTDP 最大TDP vPro
Core Ultra X9 388H 16 (16) 4コア 8コア 4コア 39930 4584 2.1 GHz 5.1 GHz 1.6 GHz 3.8 GHz 1.6 GHz 3.7 GHz 24MB 18MB 12 2.50 GHz 122 TOPS 50 TOPS 180 TOPS 25W 80W vPro
Core Ultra X7 368H 16 (16) 4コア 8コア 4コア 32371 4444 2.0 GHz 5.0 GHz 1.6 GHz 3.8 GHz 1.6 GHz 3.6 GHz 24MB 18MB 12 2.50 GHz 122 TOPS 50 TOPS 25W 80W vPro
Core Ultra X7 358H 16 (16) 4コア 8コア 4コア 32584 3921 1.9 GHz 4.8 GHz 1.5 GHz 3.5 GHz 1.5 GHz 3.3 GHz 24MB 18MB 12 2.50 GHz 122 TOPS 50 TOPS 25W 80W
Core Ultra 5 338H 12 (12) 4コア 4コア 4コア 30598 4262 1.9 GHz 4.7 GHz 1.5 GHz 3.4 GHz 1.5 GHz 3.3 GHz 20MB 18MB 10 2.40 GHz 98 TOPS 47 TOPS 25W 80W vPro
プロセッサーナンバー コア数(スレッド数) Pコア Eコア LP Eコア PassMark(Multi) PassMark(Single) 標準(Pコア) 最大(Pコア) 標準(Eコア) 最大(Eコア) 標準(LP Eコア) 最大(LP Eコア) L2キャッシュ L3キャッシュ Xeコア数(EU数) GPU最大クロック GPU TOPS NPU TOPS 全体TOPS ベースTDP 最大TDP vPro
Core Ultra 9 386H 16 (16) 4コア 8コア 4コア 30864 3996 2.1 GHz 4.9 GHz 1.6 GHz 3.7 GHz 1.6 GHz 3.5 GHz 24MB 18MB 4 2.50 GHz 40 TOPS 50 TOPS 25W 80W vPro
Core Ultra 7 366H 16 (16) 4コア 8コア 4コア 34028 4100 2.0 GHz 4.8 GHz 1.6 GHz 3.6 GHz 1.6 GHz 3.4 GHz 24MB 18MB 4 2.50 GHz 40 TOPS 50 TOPS 25W 80W vPro
Core Ultra 7 356H 16 (16) 4コア 8コア 4コア 31634 3747 1.9 GHz 4.7 GHz 1.5 GHz 3.5 GHz 1.5 GHz 3.5 GHz 24MB 18MB 4 2.45 GHz 40 TOPS 50 TOPS 25W 80W
Core Ultra 5 336H 12 (12) 4コア 4コア 4コア 20789 3465 1.9 GHz 4.6 GHz 1.5 GHz 3.4 GHz 1.5 GHz 3.2 GHz 20MB 18MB 4 2.30 GHz 37 TOPS 47 TOPS 25W 80W vPro
プロセッサーナンバー コア数(スレッド数) Pコア Eコア LP Eコア PassMark(Multi) PassMark(Single) 標準(Pコア) 最大(Pコア) 標準(Eコア) 最大(Eコア) 標準(LP Eコア) 最大(LP Eコア) L2キャッシュ L3キャッシュ Xeコア数(EU数) GPU最大クロック GPU TOPS NPU TOPS 全体TOPS ベースTDP 最大TDP vPro
Core Ultra 7 365 8 (8) 4コア 0コア 4コア 21934 4070 2.4 GHz 4.8 GHz 1.8 GHz 3.6 GHz 16MB 12MB 4 2.50 GHz 40 TOPS 49 TOPS 25W 55W vPro
Core Ultra 7 355 8 (8) 4コア 0コア 4コア 20007 4116 2.3 GHz 4.7 GHz 1.7 GHz 3.5 GHz 16MB 12MB 4 2.45 GHz 40 TOPS 49 TOPS 25W 55W
Core Ultra 5 335 8 (8) 4コア 0コア 4コア 20675 4031 2.2 GHz 4.6 GHz 1.6 GHz 3.4 GHz 16MB 12MB 4 2.45 GHz 40 TOPS 47 TOPS 25W 55W vPro
Core Ultra 5 325 8 (8) 4コア 0コア 4コア 2.1 GHz 4.5 GHz 1.6 GHz 3.4 GHz 16MB 12MB 4 2.45 GHz 40 TOPS 47 TOPS 25W 55W
Core Ultra 5 332 6 (6) 2コア 0コア 4コア 15337 3842 2.5 GHz 4.4 GHz 1.9 GHz 3.3 GHz 10MB 12MB 2 2.30 GHz 18 TOPS 46 TOPS 25W 55W vPro
Core Ultra 5 322 6 (6) 2コア 0コア 4コア 2.5 GHz 4.4 GHz 1.9 GHz 3.3 GHz 10MB 12MB 2 2.30 GHz 18 TOPS 46 TOPS 25W 55W

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