2021年2月8日、SBCメーカーのCOMMELL(本社:台湾)は、Intel第11世代Core CPU(コードネーム:Tiger Lake)を搭載した、Pico-ITX(100×72mm)サイズのオンボードマザーボード「LP-179」を発表しました。
…TigerLake搭載ボードでもSBC(シングルボードコンピューター)を名乗っているものもあったりしますが、なんかこう、規格サイズだとSBCって感じじゃないんですよね。なので、がじぇっとりっぷではカテゴリ上はSBCに分類していますが、記事上ではオンボードマザーボードという表現を使っています。
スペック
モデル名 | LP-179 |
---|---|
メーカー | COMMELL |
発売日 | 2021/02 |
価格 | |
価格(日本円) | |
CPU | Core i7-1185G7E Celeron 6305E |
GPU | Intel Xe 11th UHD |
NPU | – |
メモリー | DDR4-3200(1slot) |
サポートOS | |
有線LAN | 2.5GbE x 1 1GbE x 1 |
Wi-fi | M.2 Key-E |
Bluetooth | – |
チップ | NCT6126D Realtek ALC262 Intel I225LM Intel I219LM |
ストレージ | SATA x 1 M.2 Key-M x 1 |
USB | 3.1(Gen2) x 2 2.0 x 2(pin) |
GPIO | – |
映像 | HDMI x 1 DP x 1 LVDS x 1 |
カメラ | – |
オーディオジャック | ○(pin) |
その他インターフェース | RS232 x 2 SMBUS x 1 |
消費電力 | |
電源 | DC 12V |
幅 | 100mm |
奥行き | 72mm |
高さ | |
その他 |
特徴
「LP-179」はPico-ITX(100×72mm)サイズにTigerLakeを載せたうえで、大体の必要な機能を押さえているのが特徴です。
CPUには組み込み向けTigerLakeのCore i7-1185G7EまたはCeleron 6305Eを搭載可能。簡単なスペックは以下のようになっています。
Core i7-1185G7E:4コア8スレッド、1.8GHz/4.4GHz(ターボ)、12MBキャッシュ、Intel Xe(96EU)
Celeron 6305E:2コア2スレッド、1.8GHz(ターボなし)、4MBキャッシュ、Intel UHD(48EU)
ラインナップにはありませんが、Core i7-1185GRE / i5-1145GRE / i5-1145G7E / i3-1115GRE / i3-1115G4Eも搭載可能なようで、要相談となっています。
メモリはSO-DIMM DDR4-3200が1スロットで最大32GB、このボードサイズによくスロットを載せてきたなと思います。
ストレージはM.2+SATAのデュアルストレージが可能。
M.2は2280サイズのみの対応ですが、PCIe4.0をサポートしているとのこと。
Wi-fiはオンボードではなく、M.2 2230スロットでの提供となります。
スペース的な問題だったのかもしれませんが、この手のボードになると技適が立ちはだかる日本にはこっちの方がありがたいですね。
▲インターフェースです。
幅100mmにUSB3.2(Gen2)×2、DisplayPort、HDMI、2.5GbE+1GbEがひしめいています。
映像出力についてはHDMI(4K/30Hz)、DisplayPort(4K/60Hz)、LVDS(WUXGA/60Hz)の3画面出力に対応しているようです。
ちなみにこの図ではJFRNT(フロントパネル用のLEDや内部スピーカ用の出力)とCN_USB(USB2.0のピン)が逆になっています。
▲ブロックダイアグラム図です。
ほぼCPUに直結しています。
▲パッケージです。
本体以外にも各種ケーブルが付属しています。
電源はターミナルブロック(入力は12Vです)から2ピンへの変換アダプタが付いていますが、これはこれで対応電源アダプタを探すのが大変な気が…
まとめ
「LP-179」は産業・組み込み向けということで、価格の提示はされていません。
国内ではRSコンポーネンツ、チップワンストップ、丸文あたりが付き合いがあるようですが、だいたいが要問合せで、現時点でCOMMELL製品の取り扱いが残っているのはRSコンポーネンツだけでした。
SBCサイズにTigerLakeを搭載するという意欲的な製品ですが、冷却面も用意する必要があるので個人ではなかなか手が出せないでしょう。
見ているだけならワクワクするんですけどね…
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