最近常に眠気に襲われています、がじぇっとりっぷ(@gadgetrip)です。
NASメーカーのひとつであるQNAPの製品は無骨でスタイリッシュな外観のものが多いのですが、その中でも「TS-253B」「TS-453B」は角が丸くなり、右3分の1くらいにブルーのラインが入ったポップなイメージの製品でした。
ミドルレンジながらPCIe x2スロットを備え、10GbEポートを追加できる仕様で、実質的にはミドルハイくらいの位置づけでした。
それは値段にも現れていて、「TS-253B」「TS-453B」はともに10万円超えとポップな外観の割になかなか手を出しづらいものでした。
そんな「TS-253B」「TS-453B」に、この度廉価版の「TS-253Be」「TS-453Be」が2018年2月14日に発表されました。
※2018年4月19日追記
2018年4月23日より国内販売が開始されます。価格は「TS-453Be」が6万7408円、「TS-253Be」が5万5371円(税別)です。
予想に反して「TS-253B」「TS-453B」のほぼ半値となりましたが、米国価格(650ドル前後と470ドル前後)を鑑みれば、ようやく適正価格になったとも言えます。
スペック
TS-253Be
型番 | TS-253Be | TS-253B |
メーカー | QNAP | |
価格 | ¥55,371 | ¥101,761 |
発売日 | 2018/02 | 2017/05 |
幅 | 105 | |
高さ | 226 | |
奥行き | 168 | |
CPU | Intel Celeron J3455 1.5GHz Quad-Core | |
内部メモリ | 512MB | |
メモリ | 2GB/4GB SO-DIMM DDR3L | 4GB/8GB SO-DIMM DDR3L-1600 |
最大メモリ | 8GB | |
ホットスワップ | ○ | |
SSD対応 | ○ | |
NIC (1GbE) | 2 | |
NIC (10GbE) | オプション | |
LA/PT | ○ | |
USB2.0 | – | |
USB3.0 | 5 | |
USB type-c | – | 1 |
eSATA | – | |
PCIe | 1(2.0 x2) | |
SDカード | – | 1 |
HDMI | 2 | |
4K対応 | ○ | |
DisplayPort | – | |
S/PDIF | – | |
ライン出力 | 1 | |
スピーカー | 1 | |
赤外線 レシーバー | ○ | |
ハードウェア 暗号化 | ○ | |
ハードウェア アクセラレーション | ○ | |
IPカメラ (無償) | 4 | |
IPカメラ (最大) | 40 | |
仮想化 (VMWare) | ○ | |
仮想化 (Windows) | ○ | |
仮想化 (Citrix) | ○ | |
仮想化 (OpenStack) | ○ | |
仮想マシン (VirtualBox) | ○ | |
仮想マシン (Docker) | ○ | |
対応RAID | 0/1 | |
ファイルシステム | EXT4 | |
システム ファン | 70mm x 1 | |
ノイズレベル | 16.7dB | |
Wi-fi | USBアダプタ(ac対応) | |
消費電力 | 20.42W | |
重さ | 1.66kg | |
DTCP+ | ||
DTCP-IP | × | |
DLNA | ○ | |
iSCSIターゲット | ○ | |
iSCSI LUN | ○ | |
ユーザー数 | 4096 | |
グループ数 | 512 | |
並列接続数 | 800 | |
共有フォルダ | 512 | |
スナップショット | 1024 | |
read性能 | 671 | |
write性能 | 615 | |
read性能 (暗号化) | 225 | |
write性能 (暗号化) | 225 | |
備考 | リモコン付属 |
TS-453Be
型番 | TS-453Be | TS-453B |
メーカー | QNAP | |
価格 | ¥67,408 | ¥135,459 |
発売日 | 2018/02 | 2017/05 |
幅 | 170 | |
高さ | 168 | |
奥行き | 226 | |
CPU | Intel Celeron J3455 1.5GHz Quad-Core | |
内部メモリ | 512MB | |
メモリ | 2GB/4GB SO-DIMM DDR3L | 4GB/8GB SO-DIMM DDR3L |
最大メモリ | 8GB | |
ホットスワップ | ○ | |
SSD対応 | ○ | |
NIC (1GbE) | 2 | |
NIC (10GbE) | オプション | |
LA/PT | ○ | |
USB2.0 | – | |
USB3.0 | 5 | |
USB type-c | – | 1 |
eSATA | – | |
PCIe | 1(2.0 x2) | |
SDカード | – | 1 |
HDMI | 2 | |
4K対応 | ○ | |
DisplayPort | – | |
S/PDIF | – | |
ライン出力 | 1 | |
スピーカー | 1 | |
赤外線 レシーバー | ○ | |
ハードウェア 暗号化 | ○ | |
ハードウェア アクセラレーション | ○ | |
IPカメラ (無償) | 2 | |
IPカメラ (最大) | 40 | |
仮想化 (VMWare) | ○ | |
仮想化 (Windows) | ○ | |
仮想化 (Citrix) | ○ | |
仮想化 (OpenStack) | ○ | |
仮想マシン (VirtualBox) | ○ | |
仮想マシン (Docker) | ○ | |
対応RAID | 0/1/5/6/10 | |
ファイルシステム | EXT4 | |
システム ファン | 120mm x 1 | |
ノイズレベル | 18.8dB | |
Wi-fi | USBアダプタ(ac対応) | |
消費電力 | 30.04W | |
重さ | 2.33kg | |
DTCP+ | ||
DTCP-IP | × | |
DLNA | – | |
iSCSIターゲット | ○ | |
iSCSI LUN | ○ | |
ユーザー数 | 4096 | |
グループ数 | 512 | |
並列接続数 | 800 | |
共有フォルダ | 512 | |
スナップショット | 1024 | |
read性能 | 659 | |
write性能 | 648 | |
read性能 (暗号化) | 225 | |
write性能 (暗号化) | 225 | |
備考 | リモコン付属 |
外観
左が「TS-253Be」、右が「TS-253B」です。「TS-253Be」にはリモコンがありません。
同じ金型を使っているのか、SDカードスロットとUSB Type-C端子があったところには蓋がされています。
上部のOLEDディスプレイとタッチボタンもなくなっているのが解ると思います。
ディスクを取り出したところです。
背面です。スペック表に書いていない”ライン入力”が2個あります(スペック表の項目は全機種共通にしているので、”ライン入力”が入っていませんでした)。
また、上部にPCIeスロットがあるのが分かります。フルハイトは入らず、ローハイトのみですね。
HDMIが2つあるのが不思議な感じです。
左が「TS-453Be」、右が「TS-453B」です。
特徴
「TS-253Be」「TS-453Be」は「TS-253B」「TS-453B」のいいところを残しながら、コストのかかる部分を削ったものとなっています。
「TS-253B」「TS-453B」から変更されたのは以下の点です。
・付属リモコンがなくなった
・SDカードスロットの削除
・USB3.0 Type-Cポートの削除
・USB QuickAccessポート(※)の削除
・前面OLEDディスプレイ及びタッチボタンの削除
・LEDインディケーターの簡略化
・メモリが半減(4GB/8GB->2GB/4GB)
※ネットワーク接続不要でNAS上のファイルにダイレクトアクセスを可能にする機能
とはいえ、CPUやPCIeスロット、デュアルLANポートなど、重要となるところはそのままです。
CPUはIntel® Celeron® J3455(PassMark値でシングル:781、マルチ:2138)なので、結構パワフルです。
メモリは半減していますが、ボード直付でなく通常のSO-DIMMなので、購入後に増設が可能です。
QNAPアプリの”Virtualization Station”をインストールすれば、仮想マシンを動作させることも可能です(メモリの最低要件は2GBですが、4GB以上が推奨となっています)。
PCIeスロットについてはIntelの10GbE NIC(ネットワークカード)が使える他、QNAP独自のQM2カードが用意されています。
QM2カードは今のところ4種類ありますが、構成がなかなかのものでした。
QM2-2S:デュアルM.2 22110/2280 SATA SSD拡張カード
QM2-2P:デュアルM.2 22110/2280 PCIe NVMe SSD拡張カード
QM2-2S10G1T:デュアルM.2 2280 SATA SSDおよびシングルポート 10GbE 拡張カード
QM2-2P10G1T:デュアル M.2 280 PCIe NVMe SSDとシングルポート10GbE搭載の拡張カード
M.2 SSDと10GbEポートが一緒になったPCIeカードって何気に他にない気がします。というか、探した限りでは見つかりませんでした。
まとめ
「TS-253Be」「TS-453Be」はCES 2018で展示されていたものの、その当時はOLEDディスプレイは残っていました。
それから約一ヶ月、更にコスト削減を重ねて正式に発表されたものの、発表されたばかりなので価格が出ていません。
結構削っている(特にメモリ)ので1万円以上は下がって、「TS-253Be」は10万円を切るんじゃないかなぁと思います。切らなかったら「TS-253B」を買えばいいかと。
あと、「TS-253B」「TS-453B」及びPCIeカードはアメリカAmazonに比べて2倍近い(あるいは2倍以上)の価格となっています。
例えば「TS-253B」は日本では11万8千円ですが、アメリカでは521.54ドル(55,600円)で、エントリー向けのTS-431X(54000円弱)と同等の価格帯です。
エントリー向けの「TS-228A」などは輸送費・関税辺りを考慮に入れるとほぼ同等の価格なので、販売数が少ないんでしょうか。
個人輸入のノウハウを持っているのであれば、アメリカAmazonで購入を考えるのも良いかと思います。
関連リンク
TS-253Be – 製品ページ※英語サイト
TS-453Be – 製品ページ※英語サイト
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