2019年5月20日、ZOTACはCore i5/i7 CPUとQuadroを搭載したミニPC「ZBOX QK」シリーズを発表いたしたました。
これは「ZBOX Q」シリーズと呼ばれるシリーズの一部で、他には前回紹介した「ZBOX QX」シリーズがあります。

CPUとグラフィックボードの違いで3モデルあり、うち1モデルは筐体も異なっています。
スペック
| メーカー | ZOTAC | ||
| 型番 | ZBOX QK7P5000 | ZBOX QK7P3000 | ZBOX QK5P1000 |
| 価格 | |||
| 発売日 | |||
| 幅 | 210mm | 184.6mm | |
| 奥行き | 203mm | 184.6mm | |
| 高さ | 62.2mm | 71.5mm | |
| 容量 | 2.65L | 2.44L | |
| CPU | Intel Core i7-7700T | Intel Core i5-7200U | |
| CPU世代 | KabyLake | ||
| ベース周波数 | 2.9 GHz | 2.5 GHz | |
| バースト周波数 | 3.8 GHz | 3.1 GHz | |
| グラフィックチップ | NVIDIA Quadro P5000 16GB GDDR5 |
NVIDIA Quadro P3000 6GB GDDR5 |
NVIDIA Quadro P1000 4GB GDDR5 |
| コア/スレッド数 | 4C/8T | 2C/4T | |
| TDP | 35W | 15W | |
| チップセット | |||
| メモリインターフェイス | SO-DIMM DDR4-2400 | SO-DIMM DDR4-2133 | |
| メモリスロット | 2 | ||
| メモリ最大 | 32GB | ||
| ECC対応 | × | ||
| ストレージ | × | ||
| SATAポート数 | 1 | ||
| M.2 | 2280 x 1(NVMe/SATA) | 2242 x 1(SATA) | |
| mSATA | × | ||
| USB2.0(内部) | × | ||
| USB2.0(外部) | Rear x 2 | × | |
| USB3.0(内部) | × | ||
| USB3.0(外部) | Front x 1(Gen1) Rear x 2(3.0) |
Front x 1(3.0) Rear x 2(3.0) |
|
| USB type-C | Front x 1(Gen1) | × | |
| SDカード | Front x 1(SDXC) | ||
| LAN | 1GbE x 2 | ||
| Wi-fi | 802.11ac(1×1) | 802.11ac(2×2) | |
| Bluetooth | 4.2 | ||
| D-Sub | × | ||
| DVI | × | ||
| HDMI | Rear x 2(2.0) | Rear x 4(2.0) | |
| 4K対応 | 4K/60Hz | ||
| DisplayPort | Rear x 2(1.4) | × | |
| シリアルポート | × | ||
| S/PDIF | × | ||
| オーディオジャック | Front x 2(in/out) | ||
| サウンドチップ | × | ||
| 光学ドライブ | × | ||
| PCI-Eスロット | × | ||
| eSATA | × | ||
| 赤外線 | × | ||
| Optaneメモリ対応 | × | ||
| 最大消費電力 | |||
| 電源 | 180W / 19.5V | 120W / 19.5V | |
| ノイズレベル | |||
| VESA | × | 75×75,100×100 | |
特徴(QK5P1000)

「QK5P1000」は「ZBOX Q」シリーズの末弟ともいえるモデルで、唯一モバイル向けCPUを搭載するモデルとなります。
搭載するCPUはKabyLake世代(第7世代)のCore i5-7200Uで、2017年のノートPCの主流として搭載されていたCPUとなります。
なぜ第8世代のCore i5-8250Uにしなかったんだろう…?
CPUがちょっと古いのは謎ですが、グラフィックカードについてもまた2017年登場の「Quadro P1000」です(といってもP3000/P5000も2017年なのですが)。
| P5000 | P3000 | P1000 | |
| GPU | GP104 | GP104 | GP107 |
| アーキテクチャ | Pascal | Pascal | Pascal |
| メモリー | 16GB GDDR5 | 6GB GDDR5 | 4GB GDDR5 |
| メモリー動作周波数 | 1502 MHz | 1753 MHz | 1502 MHz |
| メモリーインターフェース | 256 bit | 192 bit | 128 bit |
| メモリー帯域幅 | 192.3 GB/s | 168.3 GB/s | 96.13 GB/s |
| CUDAコア数 | 2048 | 1280 | 512 |
| 動作周波数 | 1278 MHz | 1088 MHz | 1303 MHz |
| 最大周波数 | 1582 MHz | 1215 MHz | 1493 MHz |
| 単精度小数点演算 | 6.48 TFLOPS | 3.11 TFLOPS | 1.529 TFLOPS |
| 倍精度小数点演算 | 202.5 GFLOPS | 97.2 GFLOPS | 47.78 GFLOPS |
| ピクセルレート | 101.2 GPixel/s | 58.32 GPixel/s | 23.89 GPixel/s |
| テクスチャレート | 202.5 GTexel/s | 97.2 Gtexel/s | 47.78 Gtexel/s |
| 消費電力 | 100W | 75W | 40W |
「Quadro P1000」は性能的には「Quadro P3000」のほぼ半分で、「Quadro P5000」のだいたい1/4です。
絶対性能で言えば大したことのない部類になってしまうのですが、CPU内蔵グラフィックと比べると天と地です。
筐体については、184.6mm x 184.6mm x 71.5mmで2.44LとIntel NUC(2.5インチスペースなし、115mm x 111mm x 35mmで0.44L)と比べて縦横は1.6倍強、高さは2倍強となっています。
CPUは1世代前のIntel NUCと同じ世代(NUC7i5BNHはCore i5-7260Uを搭載)となるので、純粋にグラフィック能力(と、それを支える冷却)分大きくなったと考えると、まぁ納得できる範囲かなぁと。

フロント部はすっきりとしてシンプルです。
USB3.0 Type-AとSDXC対応の3-in-1カードリーダー、マイク/ヘッドフォンが並んでいます。
左側の楕円部は意味があるのかなぁとも思いましたが、なんと電源ボタンでした。真ん中の丸じゃないのか…

背面はHDMIの並びがちょっと変則的です。
アンテナ端子は2つで、LANポートも2つです(どちらも1GbE)。

内部構造です。
「Quadro P1000」は消費電力が40Wとあまり高くないことから、CPUと合わせてひとつのファンで冷却をまかなっているようです。
一辺の長さが184.6mmということから考えると、結構大型のシロッコファンですね。
このファンの排気口は背面でなくサイドを向いているので、設置時には注意が必要そうです。
というか、排気がこの向きだとデスクの上に置きづらそうな気が…

ファンの横に2.5インチストレージ、その下にはメモリが配置されています。
右下のサブボードの下には2242サイズのM.2 SSDスロットがあります。

パッケージには120W電源のほか、VESAマウンタが含まれています。
見た感じでは結構うまく収まっている「QK5P1000」ですが、やっぱり気になる点もいくつかあります。
ひとつめはM.2 SSDが2242サイズかつSATAのみの対応となっている点です。画像を見るに無理を承知ということは分かっていますが、この条件を満たすSSDは種類が少ないので、ユーザーの自由度を高める点でもなんとかして2280サイズに対応して欲しかったですね。
もう一点はすでに書いていますが、CPUが第7世代のKabyLakeである点です。
これが第8世代のCore i5-8250Uであれば4コア8スレッドとなり、性能がかなり上がっていたのですが…
発熱は増えますがもともと冷却能力は高めに設定されているように見えるので、大幅に設計を変えることなく載せることができそうなものですが、どうなんでしょう?
モデルのバリエーションとして展開されるといいですね。
特徴(QK7P3000/QK7P5000)

「QK7P3000」「QK7P5000」はともにCore i7-7700Tを搭載しており、違いはグラフィックカードとなります。
こちらも「QK5P1000」と同様、CPUが第7世代のKabyLakeとなっています。
第8世代のCore i7-8700Tであれば6コア12スレッドと処理能力が向上したのですが…
グラフィックカードは「Quadro P3000」もしくは「Quadro P5000」となります。性能としては十分ですね。

「QK5P1000」とサイズを比較すると、高さが9mm低くなった代わりに、縦横は一回り大きくなっています。
吸気は天板と底面の4辺のスリットから行うので、上に物を置いたりしても吸気の妨げにならなくなっています。

フロントはSDXC対応3-in-1カードリーダー、USB Type-A/Type-C、マイク/ヘッドホンが並んでいます。
「QK5P1000」にはなかったType-Cがある点が主な違いですね。

背面にはUSBが4つ(内2つはUSB2.0)、HDMIとDisplayPortが2つづつ、そしてLANポートが2つ(どちらも1GbE)となっています。
Wi-fiのアンテナが一本なのがちょっと残念なところです。
なお、この筐体はCore i5-7500T+GeForce GTX 1050な「ZBOX EN51050」と共通となっているようです。

内部構造です。
ファンは合計3つあるようで、おそらくCPU部にひとつで背面に排気、GPU部に2つでサイドに排気となっているようです。

マザーボードの裏側に2.5インチストレージとM.2 SSD、Wi-fiカードが配置されています。
バックプレートにまでシロッコファンが付いている点が変わっていますね。

パッケージには180W電源が含まれますが、VESAマウンタはありません。
比較的薄型の筐体なので、エアフローは結構大変そうですね。
まとめ
「ZBOX Q」シリーズはCPUとGPUがそれぞれ3種類で「QX」「QK」合わせて5モデルでの展開となっています。
その組み合わせもうまいなぁと思わせるものではありましたが、やっぱり第8世代でないのが残念な点です。
記事執筆時点では米Amazonで「QK5P1000」が577ドル(約63,000円)、「QK7P3000」が1166ドル(約127,500円)、「QK7P5000」が2956ドル(約323,000円)となっています。
大半がグラフィックカードの値段ですが、「QK5P1000」に搭載されるQuadro P1000などは300ドル近い(グラフィックボードの場合)ので、本体価格としては結構お得かも知れません。
国内では株式会社アスクが「QK5P1000」に8GBメモリと240GB SSDをセットにした完成品を販売していますが、法人向けのため価格は非公表となっています。
サイズ的にはNUCより大型ですが、グラフィック性能を必要とする層や、マルチディスプレイユーザーにはいいかもしれませんね。
関連リンク
ZBOX-QK5P1000 – ZOTAC
ZBOX-QK7P3000 – ZOTAC
ZBOX-QK7P5000 – ZOTAC


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