2021年11月2日、LenovoはZen2版およびZen3版のRyzen 5000シリーズを搭載した14/15.6インチノートPC「ThinkBook 14/15 Gen3 (AMD)」 を発表しました。
がじぇっとりっぷでは国内販売モデルは基本的に発表時ではなく販売開始後に記事にしているのですが、これはすっかり忘れていました。
スペック

■ ThinkBook 14/15 Gen3(AMD) | |
CPU | Ryzen 7 5700U Ryzen 5 5600U Ryzen 5 5500U Ryzen 3 5300U |
---|---|
メモリ | 8~16GB DDR4-3200 (8GB オンボード) |
ストレージ | 128~512GB NVMe SSD |
画面 | 14.0/15.6インチ IPS FHD |
インターフェース | Type-C(Gen2)×2 USB 3.2 Gen1×2 HDMI 1GbE 有線LAN SDXC オーディオジャック |
wi-fi | 802.11ax+BT5.2 |
サイズ | 323×218×17.9mm(14″) 357×235×18.9mm(15″) |
重さ | 1.4kg(14″) 1.7kg(15″) |


特徴
「ThinkBook 14/15 Gen 3 (AMD)」は名前の通り、「ThinkBook 14/15」のAMDモデルの3世代目です。
パッと見た感じでは筐体は”Gen2″と変わらず、CPUとWi-fi、ディスプレイパネルが変更されたのが主な違いとなります。
Gen3 | Gen2 | |
---|---|---|
CPU | Ryzen 7 5700U Ryzen 5 5600U Ryzen 5 5500U Ryzen 3 5300U | Ryzen 7 4700U Ryzen 5 4500U Ryzen 3 4300U |
Wi-fi | 802.11ax(Wi-fi 6) | 802.11ac(Wi-fi 5) |
ディスプレイ | IPS FHD 低ブルーライト認証 | IPS FHD |
稼働時間 | 9.3~10.7時間 | 8.6~9.7時間 |
CPU
CPUはZen2版Ryzen 5000シリーズおよびZen3版Ryzen 5000シリーズを搭載します。
基本はZen2版で、Zen3版はRyzen 5 5600Uモデルが存在します。
見ての通り、CPU処理性能という点では圧倒的です。
比較的にスコアの低いRyzen 5 5500UですらIntelの第11世代Hシリーズ(TigerLake-H)のCore i7-11370Hを上回っています。
反面、グラフィック面では変わらずVegaアーキテクチャのため、Intel Xeで飛躍的に性能を伸ばしたIntelの後塵を拝しています。
2022年1月初めにはグラフィックがRDNA2アーキテクチャとなったRyzen 6000シリーズが発表されたのでそれを待つというのも一つの手なのですが、Ryzen 5000シリーズの時と同様に当面はゲーミングノートから発売するようなので、しばらくは手にする機会はなさそうです。
メモリとストレージ
メモリは8GBオンボード+1スロット構成。
“Gen2″の時はオンボード4GBだったRyzen 3モデルもオンボード8GBになっています。
メモリ16GBな上位モデルも8GB+8GBで、オンボード16GBというモデルはありません。
ストレージは256GBまたは512GBのM.2 SSD。
カスタマイズではセカンドストレージに2.5インチHDDが選択できるようですが、内部画像ではデュアルM.2なんですよね…バッテリーの位置をずらすんだろうか?
その他
Wi-fiは802.11ax(Wi-fi 6)に対応しています。
“Gen2″では当初は802.11ax(Wi-fi 6)でしたが、半導体不足が顕在化したころにWi-fi 6チップの枯渇が発生したことを受け、発売後半年経った2021年5月に802.11ac(Wi-fi 5)にダウングレードしました。
現在は供給が回復しているようで、新規モデルはだいたいWi-fi 6になっていますね。
バッテリーはちょっと小ぶりな45WHr。
駆動時間は10~10.7時間程度。まぁ、容量に見合った駆動時間ですね。
外観
正面です。
左右は5mmで上下も細めな4辺狭額縁デザインで、14インチモデルでは画面占有率が85%とされています(15.6インチモデルは記載なし)。
ディスプレイは14/15ともにFHD解像度のIPSパネル、色域はNTSC 45%、輝度は300nit、リフレッシュレートは60Hzです。
エントリークラスのパネルですが、目が疲れにくいTUV(テュフ)による低ブルーライト認証も取得しています。
デザイン系など色を扱う仕事には不向きですが、事務作業等であれば十分ですね。
1. USB Type-C 3.2 Gen2
2. USB Type-C 3.2 Gen2
3. HDMI
4. Powered USB 3.2 Gen1
5. オーディオジャック
6. SDカードリーダー
7. USB 3.2 Gen1
8. イーサネットコネクター(RJ-45)
9. セキュリティキーホール
インターフェースは”Gen2″と全く同じです。
というか、サイズも一緒なので筐体は変わっていないようです。
インターフェースの内容は14/15で共通で、USBは4ポート、2ポートあるTypeーCはどちらもUSB PD給電および映像出力に対応しています。
キーボードは「IdeaPad」系の電源ボタン分離タイプです。
電源ボタンには指紋リーダーが統合されているほか、標準でキーボードバックライトも搭載しています。
天板はツートンカラー。
がじぇっとりっぷは結構好きです。
底面は14インチ(左)と15.6インチ(右)でスピーカー位置が異なっています。
まとめ
「ThinkBook 14/15 Gen 3 (AMD)」には価格.comモデルがあり、14/15モデルともに最低価格が59,950円と6万円を割っています。
カスタマイズでメモリ4GB(-6,600円)に減らすことで安値を狙えますが、オンボードメモリは交換ができないのであまりお勧めはしません。
CPU | メモリ | ストレージ | 14インチ | 15.6インチ | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
Ryzen 3 5300U | 8GB | 256GB | 69,960円 | – | |
Ryzen 5 5500U | 59,950円 | 59,950円 | 価格.comモデル | ||
Ryzen 5 5600U | 64,900円 | 64,900円 | 価格.comモデル | ||
Ryzen 7 5700U | 16GB | 512GB | 89,980円 | 89,980円 | 価格.comモデル |
+5,000円でRyzen 5 5600Uモデルが選べる点も素晴らしいです。上の性能比較表でもわかるようにRyzen 5 5600UはRyzen 7 5700Uと同等のスコアをたたき出す(シングルスレッドスコアに関しては2割増)ので、コスパが高いです。
Lenovoの格安ノートは「ThinkPad E」シリーズが定番でしたが、「ThinkPad E14/15 Gen3」は以前ほどの割安感がなく、格安ノート祭りも起きませんでした。
「ThinkBook 14/15 Gen 3 (AMD)」はキーボードこそ「Ideapad」系ですが、インターフェースは地味に「ThinkPad E」シリーズよりしっかりしています。
ThinkBookはコンシューマ向けのIdeapadとビジネス向けのThinkPadの中間という位置づけですが、大きく取り上げるメディアもなく、いまいちパッとしません。
Lenovoとしてはこの機種で格安ノート祭りを起こすことで、ThinkBookの知名度向上を図っている…というのはさすがに深読みのし過ぎでしょうが、もうちょっと評価されてもいいとは思います。
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