2022年8月4日、ASUSはRyzen 6000シリーズを搭載した13.3インチ有機ELノート「Zenbook S 13 OLED UM5302」を発表、発売しました。
スペック
■ Zenbook S 13 OLED | |
CPU | Ryzen 7 6800U Ryzen 5 6600U |
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メモリ | 8~16GB LPDDR5-6400 |
ストレージ | 512GB~1TB Gen4 SSD |
画面 | 13.3インチ 有機EL 2.8K タッチ対応 |
インターフェース | USB Type-C(Gen2)×3 オーディオジャック |
wi-fi | 802.11ax+BT5.1 |
サイズ | 296.7×210.55×15.3mm |
重さ | 1.1kg |
特徴
「Zenbook S 13 OLED」は「Zenbook S」シリーズ初の有機EL搭載ノートです。
薄型軽量ながらMIL-STD-810H準拠の耐久性を誇り、100% DCI-P3の色域、大容量バッテリー、スタイラスペン対応など、外出先でもライトなクリエイティブ作業がこなせる内容となっています。
CPU
「Zenbook S 13 OLED」のCPUは、Ryzen 6000シリーズよりRyzen 7 6800UまたはRyzen 5 6600Uです。
Ryzen 6000シリーズはZen3+アーキテクチャとなり、グラフィックはRyzen初のバージョンアップでRDNA2アーキテクチャとなりました(Ryzen 5000までは一貫してVegaだった)。
CPU性能は順調に伸びていて、Zen3版Ryzen 5000からは1割強、Zen2版Ryzen 5000比だと3割程度スコアアップしています。
ネットサーフィン程度だと違いは感じないでしょうが、CPU依存の画像編集などを行えば変換にかかる時間がかなり短くなるでしょう。
グラフィックは、CPU内蔵グラフィックとしては最強クラス、かつてのエントリーdGPUだったGeForce GTX 1050に肩を並べるくらいになっています。
これだけの性能があればミドルクラスのゲーム(FF XIVなど)であれば、設定を少し落としてFHD解像度でプレイできますね。
仕事用としてみた場合は、本格的な動画編集や3Dはやや厳しいものの、微修正程度なら何とかなりそうです。
わずか1.1kgの薄型軽量ノートでゲーミングって、ゲーミングUMPCの登場並みにインパクトがありますね。
なお、Ryzen 5 6600Uのスコアはまだ見当たりませんでした。
Ryzen 5 6600UのグラフィックはGPUコア数がRyzen 7 6800Uの半分となるので、相応に低いスコアとなることが予想されます(それでもおそらくはRyzen 7 5700U並みと思われます)。
グラフィックにも期待するのであればRyzen 7 6800Uを選ぶべきでしょう。
メモリとストレージ
CPUとメモリとストレージの組み合わせは固定です。
・Ryzen 5 6600U/8GB/512GB
・Ryzen 7 6800U/16GB/1TB
メモリはLPDDR5-6400と超高速。オンボードで換装不可です。
ストレージもPCIeGen4x4接続で、リード6600MB/s、ライト5000MB/sくらいになるようです。
その他
無線LANは802.11ax(Wi-fi 6)対応でBluetoothは5.1。
バッテリーは67WHrと大容量で、駆動時間は約14.1時間(Ryzen 5は15.9時間)。
半分の7時間とみても丸1日外で使えます。
49分で60%の高速充電にも対応しているので、バッテリーで困る場面は少ないでしょう。
変わった機能としては、ASUSアンチバクテリアガード(抗菌性銀イオンで表面処理)でしょうか。
ISO 22196に準拠していて細菌の増殖を99%以上抑制、その効果は最低3年間持続するとされています。
現代的というか、今の情勢に適した機能と言えます。
ちなみにこの抑制とは24時間以上経過後の細菌の数の話で、アルコールのように即効性のあるものではありません。
カラーについてはトップ画像では複数色ありますが、現時点ではホワイト(リファインドホワイト)のみとなります。
後日、薄緑(アクアセラドン)が発売されます。
外観
正面です。
ディスプレイはタッチ対応で2.8K(2,880×1,800)の有機ELです。スタイラスペン(ASUS Pen 2.0)にも対応しています。
有機ELノートはがじぇっとりっぷも1台所有(13.3インチFHD)していて、遠目に見ると美麗なのですが、近くに寄るとちょっとツブツブ感があるんですよね。
いくつか見比べた限りでは、2.8Kくらいになるとこのツブツブ感が消えて、距離に関係なく美麗に表示されます。
PANTONE認証、Delta-E<2と鮮やか、かつ正確な表示が可能なので、クリエイティブ用途にも向いています。
WEBカメラは207万画素で、FHD対応。ノイズ軽減技術も採用していて、同じくノイズキャンセリングマイクでビデオ通話に強いマシンとなっています。
・USB Type-C 3.2 Gen2
・排気口
・USB Type-C 3.2 Gen2 ×2
・オーディオジャック
インターフェースはType-C×3にオーディオジャックとシンプル。
薄型にするため、Type-Aすらありません。
ただ全ポートUSB PDおよび映像出力に対応してるので、左右の自由度は高めです。
キーボードはエンターキー回りが変則的。
キーはかなり研究されていて、キーピッチは19.05mm、中信が0.2mm窪んでいて、キーストロークは1.4mmを確保しています。
MILスペックにも準拠しています。
ただし内容的には緩いレベルのもので、落下テストは10cmの高さです。1mの高さで落とした場合は普通に覚悟する必要があるでしょう。
まとめ
「Zenbook S 13 OLED」の価格は170,820円から。Ryzen 7モデルは224,820円からです。なかなか手を出しにくい価格ですね。
とはいっても強力なRyzen 6000シリーズにタッチ対応2.8K有機EL、軽量薄型と、価格に見合った内容であることも確かです。
正直言って財布が許すなら欲しいですし、メインノートにするにはふさわしいなぁと思うのですが、やっぱり価格がネック…
余裕で4~5年使えそうな内容なので、月4千円くらいと考えれば悪くないんですけどね。
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