2018年4月27日、Dellは法人向けPCのの新ラインナップを発表しました。今回紹介する「Latitude 5491」と「Latitude 5591」もラインナップの一部です。
スペック
メーカー | DELL | |
名称 | Latitude 5491 | Latitude 5591 |
発売日 | 2018/05/17 | |
定価 | 899ドル〜 | 999ドル〜 |
CPU | Coffeelake-H | |
メモリ規格 | DDR4-2666 | |
メモリ増設 | 最大32GB | |
2.5inch | 〜1TB HDD | |
M.2 | 〜512GB(SATA) 〜256GB(PCIe、2230) 〜1TB(PCIe,2280) | |
画面 | 14.0インチ 220nit | 15.6インチ 220nit |
解像度 | 1366*768 1920*1080 | |
ベゼル幅 | 太 | |
タッチ対応 | △ | |
グラフィック | intel UHD 630 GeForce MX 130 | |
光学ドライブ | – | |
USB2.0 | – | |
USB3.0 | 3(Gen1) | |
USB3 type-c | 1(TB3) | |
USB PD | ||
HDMI | 1.4(UHD620) 2.0(MX130) | |
LANポート | 1GbE | |
wi-fi | 802.11ac(2×2) | |
Bluetooth | 4.2 | |
カードリーダー | SDXC | |
Webカメラ | 720p | |
赤外線カメラ | △ | |
NFC | △ | |
指紋センサー | △ | |
Windows Hello | △ | |
オーディオジャック | ○ | |
マイク | ○ | |
スピーカー | 2W+2W | |
スピーカー位置 | 底面手前 | |
バッテリー | 51WHr 68WHr | 51WHr 68WHr 92WHr |
ACアダプタ | 90W 130W | |
幅 | 333.4mm | 376mm |
奥行き | 228.9mm | 250.7mm |
高さ | 23.45mm | 24.3mm |
重量 | 1.65kg | 1.93mm |
その他特徴 | VGA microSIM(オプション) スマートカードリーダー(オプション) |
特徴
「Latitude 5491/5591」の前世代は「Latitude 5490/5590」なのですが、CPUが”KabyLake-R”から”Coffeelake-H”に更新されています。
もうちょっと説明すると、「Latitude 5490/5590」には4コアのCore i5-8250U/8350Uの”Uシリーズ”が搭載されています。
それが「Latitude 5490/5590」になると同じく4コア/8スレッドの6コアのCore i5-8300HもしくはCore i5-8400H、そして6コア12スレッドのCore i7-8750H、Core i7-8850Hと”Hシリーズ”となります。
TDPも”KabyLake-R”では15Wだったのが、”Coffeelake-H”では45Wとなっています。
モデル番号が1つ上がっただけで随分と変わっていますが、外観上に違いはないように見られます。
また、スペック表もCPUが違う点と、Thunderbolt3対応が加わったくらいで他は変わっていません。
後述する変な特徴も含めて共通しています。
このことから、勝手な推測では有りますが、「Latitude 5490/5590」はもともと”Coffeelake-H”に合わせて設計されていた筐体に、2018年1月のCES 2018発表用として”KabyLake-R”を搭載していたのではないかと思われます。
前述の「Latitude 5490/5590」「Latitude 5491/5591」に共通する変な特徴ですが、M.2 2230の使い方です。
M.2 2230はLTEオプション選択時のWWANカード搭載用に設けられているのですが、言ってしまえばmini-PCIeスロットです。
なので、SSDを挿すことも可能であり、仕様表にもしっかりとM.2 2230 SSDが記載されています。
LTEオプションがある機種ならどれでもできそうですが、公式の仕様表に記載されてるのって今まで見たことがなかったので、珍しいなと。
上の画像は「Latitude 5490」のものですが、左上のファンとVGA端子の間のスペースがM.2 2230となります。
あと、メモリが横に並んでいるのも珍しいですね。
比較についてはこれくらいにしておきまして、「Latitude 5491/5591」はビジネスシーンに必要な要素がつめ込まれています。
最近のモバイルノートでは省略されるVGAやLANポートもしっかり付いてきます。
変わっているのがインターフェースで、左右だけでなく背面にも付いています。
下の画像は「Latitude 5490/5590」のものですが、「Latitude 5491/5591」として公開されている画像を見る限りでは同じです。
- オーディオ・コンボ・ジャック | 2.USB 3.1 Gen1(Powershare対応) | 3.VGA | 4.Noble Wedgeロックスロット | 5.RJ45 | 6.uSIM(オプション) | 7.HDMI | 8.USB 3.1 Gen1 | 9.電源 | 10.DisplayPort™ Over Type C | 11.USB 3.1 Gen1 | 12.SDスロット | 13.スマート・カード・リーダー(オプション)
上の2枚の画像が「Latitude 5491/5591」のものとなりますが、端子の位置は同じであることが分かると思います。
10.のDP over Type-CがThunderbolt3になるくらいですね。
無線LANはオプションで変更可能で、Bluetooth5.0に対応することもできます。
LTEオプションで選択できるWWANカードには”JAPAN”と入っているものがあるので、国内でもLTEオプションはつきそうです。
2.5インチHDDとM.2 2280 SSDは排他利用となっていますが、仕様表にない2.5インチSSDを搭載することもできるはずなので、予算が許せば2TB SSDを搭載することもできると思います。
電源は、TDPが上がったことから65W/90Wから90W/130Wとなっています。
消費電力はかなり増えると思うので、稼働時間が気になるところです。
まとめ
法人向けの機種はこれまで取り上げてませんでいたが、ゲーミングノートの採用例は多い”Coffeelake-H”を一般向けに採用した製品ということで今回取り上げてみました。
背面にインターフェースを持ってくるというのは、バッテリーを後ろに持ってくる薄型のモバイルノートではなかなかできないことで、20mmを超える厚さを許容するビジネス向けならではだと思います。
といっても数年前までは20mm程度はよくありましたし、使用上はそこまで気にならないでしょう。
また、14インチ/15.6インチかつベゼルも細くしていないので筐体の幅に余裕があり、キーボード配列も無理が無さそうです。
これも最近のモバイルノートでは気になっている点で、狭ベゼル機種でも左右の端子のスペースを確保するのでキーボードに使える幅が狭くなり、エンターキー周りを中心になかなか厳しい配置になっているものが散見されます。
ここを解決しているのは、インターフェースを全部背面に持ってきて筐体の幅いっぱいにキーボードを広げたHP「Spectre 13」くらいしか知りません。
話がずれてしまいましたが、メモリは最大32GBで”Coffeelake-H”搭載、ストレージも2.5インチ or M.2 SSD(排他利用です)、GeForce MX 130と非力ながらも外部GPUありというスペックでありながら899ドルから(15.6インチは999ドル)というのは、高い処理能力が欲しいけどゲーミングノートは高くて躊躇するという層(狭そうな層ですが)には刺さるんじゃないでしょうか。
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