前回の記事でもお伝えしましたが、2018年8月24日、ASUSは「VivoMini VC65-C1(Core i7-8700T/Core 5-8400T)」「VivoMini UN68U」「Mini PC PN60」の4モデルのPCを国内発売しました。
すでにあちこちのPC系メディアやブログで取り上げられていますが、国内発売された数少ないミニPCということで、がじぇっとりっぷでも紹介します。
スペック
※ベアボーン時に選択できるCPUを括弧書きで記載しています。
メーカー | ASUS | |||
型番 | Mini PC PN60 | VivoMini UN68U | VivoMini VC65-C1 | VivoMini VC65-C1 |
価格 | 75,384円(税込) | 92,800円(税込) | 102,384円(税込) | 149,800円(税込) |
発売日 | 2018/08 | |||
幅 | 115mm | 131mm | 197.5mm | |
奥行き | 115mm | 131mm | 196.3mm | |
高さ | 49mm | 52mm | 61.9mm | |
容量 | 0.65L | 0.89L | 2.4L | |
OS | Windows 10 Home | |||
CPU | Core i3-8130U | Core i5-8250U (Core i7-8550U) | Core i5-8400T (Core i3-8100T) (Pentium G5400T) (Celeron G4900T) | Core i7-8700T |
CPU世代 | Kaby Lake-R | Coffee Lake | ||
Passmark値 | 5127 | 7674 | 9630 | 12504 |
ベース周波数 | 2.2GHz | 1.6 GHz | 1.7 GHz | 2.4 GHz |
バースト周波数 | 3.4GHz | 3.4 GHz | 3.3 GHz | 4.0 GHz |
グラフィックチップ | Intel UHD 620 | Intel UHD 630 | ||
コア/スレッド数 | 2C/4T | 4C/8T | 6C/6T | 6C/12T |
TDP | 15W | 15W | 35W | |
チップセット | B360 | |||
メモリ | 4GB DDR4-2400 | 4GB DDR4-2400 | 8GB DDR4-2400 | 16GB DDR4-2400 |
メモリスロット | 2 | |||
メモリ最大 | 32GB | |||
ストレージ | 1TB HDD | 16GB SSD(optane memory) 1TB HDD | 128GB M.2 SSD 500GB HDD | |
SATAポート数 | 1 | 1 | 2(最大4) | |
M.2 | 1(NVMe) | |||
mSATA | – | |||
USB2.0(内部) | – | |||
USB2.0(外部) | Front x 1 | – | ||
USB3.0(内部) | – | |||
USB3.0(外部) | Front x 1(Gen1) Rear x 2(Gen1) | Front x 2(Gen2) Rear x 2(Gen1) | Front x 1(Gen1) Front x 1(Gen2) Rear x 2(Gen1) Rear x 1(Gen2) | |
USB type-C | Front x 1(Gen1) Rear x 1(Gen1) | – | Rear x 1(Gen2) | |
SDカード | – | Side (4in1) | Side (4in1) | |
LAN | Rear 1GbE x 1 | Rear 1GbE x 1 | Rear 1GbE x 1 | |
Wi-fi | 802.11ac(2×2、Intel AC-8265) | 802.11ac | 802.11ac | |
Bluetooth | 4.2 | 4.2 | 5.0 | |
D-Sub | Rear x 1 | – | Rear x 1 | |
DVI | – | |||
HDMI | Rear x 1(1.4) | Rear x 1(1.4a) | Rear x 1(2.0) | |
4K対応(HDMI) | 対応 | |||
DisplayPort | Rear x 1(1.2,Type-C変換) | Rear x 1(1.2a) | Rear x 1(1.2) | |
4K対応(DP) | 対応 | |||
シリアルポート | – | Rear x 1 | ||
S/PDIF | – | |||
オーディオジャック | Front x 1 | Rear x 1 | Rear x 2(in/out) | |
サウンドチップ | – | Conexant SmartAudio HD | – | |
光学ドライブ | – | DVDスーパーマルチ | UHD Blu-ray | |
PCI-Eスロット | – | |||
eSATA | – | |||
赤外線 | – | |||
Optaneメモリ対応 | ○ | |||
最大消費電力 | 45W | 62W | 90W | |
電源 | 65W | 65W | 90W | |
ノイズレベル | 34.2dB | 38dB | 34.7dB | |
VESA | 75mm,100mm | |||
付属品 | VESAマウントキット | ワイヤレスキーボード ワイヤレスマウス VESAマウントキット | USBキーボード USBマウス VESAマウントキット | |
その他 | 2画面 | 3画面 |
特徴
今回発売された3機種4モデルはコンセプトというか位置づけが非常にわかりやすいです。
「Mini PC PN60」はモダンデザインなNUCサイズの筐体にCore i3-8130Uを搭載し、コンパクトでそこそこの処理性能を実現しています。
「VivoMini UN68U」は一回り大きいながら上位のCPUを搭載、前面端子にUSB3.1 Gen2を採用することで転送速度の高速化、更にOptane Memoryでストレージの大容量と高速を両立させています。
「VivoMini VC65-C1」はさらに一回り大きいサイズにデスクトップ向けCPUの搭載によるハイパフォーマンスを実現。大きい筐体を利用して2.5インチベイが2つに増え、光学ドライブも搭載しています。
また、M.2+2.5インチのストレージ構成が取れること、Optane Memoryに対応していることが共通事項として挙げられます。なので、「VivoMini UN68U」のOptane Memoryはあくまで初期スペックで実現しているだけで、他のモデルでも後付けですることができます(普通にSSDを入れたほうがいいとは思いますが)。
Mini PC PN60
「Mini PC PN60」は前回の記事でだいたい書いてしまっているのですが、外観もモダンなら内部もかなりスタイリッシュです。
サイドパネルごとスライドする機構は構造も合理的ながら見た目がかっこいいです。
インターフェースは前面・背面ともにUSB Type-Cがありますが、前面は急速充電対応、背面はAltモードによるDisplayPort出力と、用途を分けています。
前面のUSB2.0が惜しいところですが、USB3.0も前後合わせて3ポートあるので、足りないということはなさそうです。
VivoMini UN68U
「VivoMini UN68U」は見た目自体は前世代の「VivoMini UN65U」と変わりません。
CPUが第7世代から第8世代になり、フロントのUSBがUSB3.1 Gen1(5Gbps)からUSB3.1 Gen2(10Gbps)に変わったくらいです。
インターフェースも構成自体は「VivoMini UN65U」と同じです。
旧世代そのままだからか、ストレージ配置はダサいです。
製品ページでは高負荷時38dB(40dBで深夜の市内、あるいは図書館程度)の静音仕様を謳っていますが、今回発売された中では一番うるさかったりします。
VivoMini VC65-C1
「VivoMini VC65-C1」は前世代(?)の「VivoMini VC65R」のデザインを踏襲しながら、「VivoMini VC66」の光学ドライブを取り入れたような形になっています。
個人的には「VivoMini VC66」のデザインも近未来っぽくて捨てがたいのですが、「VivoMini VC66」2.5インチストレージは一つなので、違いをはっきり出すために「VivoMini VC65R」の方を取ったのかなと。
これはこれでいいデザインではあります。
「VivoMini VC65-C1」は国内販売モデルでは2.5インチストレージ×2+光学ドライブの組み合わせですが、ベアボーンだと2.5インチストレージ×4とか、薄型で2.5インチストレージ×2というモデルもあります。
4台用の内部図です。見るからに9.5mm用ですが、9.5mmだと最大2TBまでしかありません。これが15mmだと最大5TBになるので、4台で20TBという、NASもびっくりな使い方ができたのですが…どうせやるならそのくらいまで突き抜けても良かったんじゃないかなぁと。
インターフェースで特筆すべきはCOM(シリアル)ポートの存在でしょうか。
「VivoMini UN68U」の時も思ったのですが、カードリーダーがサイドにあるのって、使い勝手としてはどうなんでしょう。
まとめ
ミニPC分野は国内ではあまり盛り上がっておらず、一応各社ともラインナップは出しているもののどちらかといえば薄型タワーのほうがまだ需要があるという状況です。
そんな中でこうして数を出してくるメーカーは貴重です。
今回発表された3機種(4モデル)に共通して言えることですが、D-SUB(VGA)やCOMといったレガシーポートを搭載することで、旧資産を眠らせている層の呼び起こしや他社ミニPCとの差別化を図り、少しでも市場を広げようとする意図が見えます。
複数ディスプレイも売りにしていますが、内蔵GPUのため、あまり期待しないほうがいいでしょう。
すくなくともがじぇっとりっぷの環境(ideapad 720S+4Kディスプレイ)では、4Kで動画を見ようとするとコマ落ちします。
価格についてはASUS公式ショップで「Mini PC PN60」が75,384円、「VivoMini UN68U」が92,800円、「VivoMini VC65-C1(Core i5-8400T)」が102,384円、「VivoMini VC65-C1(Core i7-8700T)」が149,800円(すべて税込)となっています。
結構高く見えますが、全部込みと考えるとこんなものかなぁと。
関連リンク
Mini PC PN60 – ASUS
VivoMini UN68U – ASUS
VivoMini VC65-C1 – ASUS
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