2018年7月27日、パナソニックがSDM660版「Toughbook FZ-N1」をアメリカで発表しました。
※2018年11月25日追記:2018年11月20日、国内発表されました。Wi-Fiモデルは11月21日、LTEモデルは2019年春に発売とのことです。プレスリリース
スペック
※モデル名が同じで紛らわしいですが、前世代の「Toughbook FZ-N1(2016)」のスペックを併記します。
メーカー | Panasonic | |
モデル名 | Toughbook FZ-N1(2018) | Toughbook FZ-N1(2016) |
発売日 | 2016/02 | |
OS | Android 8.1 | Android 5.1.1/6.0 |
CPU | SnapDragon 660 MSM8976 | SnapDragon 801 MSM8974AB |
CPU構成 | 4 x 2.2GHz 4 x 1.84GHz | 4 x 2.3GHz |
GPU | Adreno 512 | Adreno 330 |
RAM | 3GB | 2GB |
画面サイズ | 4.7インチ | |
画面解像度 | 1280 * 720 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
画面種類 | IPS 2~500cd/m2 10点マルチタッチ | |
ストレージ | 32GB | 16GB |
外部ストレージ | microSDXC(〜64GB) | microSDXC(〜64GB) |
インカメラ | 5MP | |
アウトカメラ | 8MP | |
HDR | – | |
バッテリー | 3200mAh (6400mAh) | |
駆動時間 | “連続:8時間 通話:24時間 待受:700時間 バーコード:12時間 (3200mAh時)” | |
充電時間 | 2時間 | 3時間 2時間(クレードル) |
センサー | 照度 加速度 ジャイロ 磁気 近接 | 照度 加速度 ジャイロ 磁気 近接 気圧 |
端子 | microUSB 2.0 | |
SIM | NanoSIM | |
Wi-fi | 802.11 ac(1×1) | |
Bluetooth | 5.0 | 4.1 |
NFC | ○ | |
イヤホン端子 | ○ | |
FMラジオ | – | |
防水防塵 | IP66/68 | |
GPS | ○(GPS/GLONASS) | |
高さ | 155mm | 156mm |
幅 | 74mm | 74mm |
厚さ | 15.2mm 30.4mm | 16.3mm 31mm |
重さ | 278g | 275g |
その他 | MIL-STD-810G準拠 バーコードリーダー 100dBスピーカー |
特徴
「Toughbook FZ-N1(2018)」(2016年モデルと分けるために便宜的にこのように表記します)に採用された「Snapdragon 660」は2017年5月に発表されたSoCで、海外だとZenFone4、国内だとAQUOS R compactなどに採用されています。
2017年12月に発表があった「Snapdragon 845」を採用するZenFone5ZやAQUOS R2が登場している現在では一世代古く見えますが、一般向け以上に時間をかけて企画を練り込む業務用端末としては、「Snapdragon 845」発表時点ですでに仕様が固まっていたのか、仕様策定時点での稼働実績がなくて見送られたかのどちらかじゃないかと思います。
まぁ、2016年2月発売の「Toughbook FZ-N1(2016)」に、2014年2月発表のSnapdragon 801が搭載されていたことを考えると、1年前のSoCならかなり急いだほうになるんでしょうね。
メモリは3GBでややおとなしめです。そもそもゲーム用途を想定していなければ4GBとか6GBとか積む必要はないですし、メモリを多く積めばその分消費電力も上がるので、バランスの取れた容量だと思います。
見た目は非常に特徴的です。
次はインターフェースですが、2018年版の画像がないため、2016年版のインターフェース図を使用しています。画像を見比べた限り違いがないこと、業務用という性質上、操作性を変えることはしないだろうと判断し、掲載しています。
画像を見れば一目瞭然ですが、普段使っているものとは全く違った様相をしています。
前面下部には「ホーム」や「戻る」ボタンの代わりにプログラマブルな3つのボタンがあります。左右側面問わせて計5つのプログラマブルなボタンがあることになります。
スピーカーとマイクはどちらも3箇所についています。
3つのマイクで音を拾うことで、ノイズサプレッサー(要はノイズキャンセリング)を行うとのこと。
下部のスピーカーは100dBの大音量が出せるので、工事現場(約80dB)など雑音がひどい場所でもハンズフリーで会話ができます。
背面上部にはバーコードリーダーがあります。
1D(通常の線が並んだバーコード)と2D(QRコードなど)のどちらにも対応しています。
バーコードリーダーが斜めに付いているため、バーコードと画面が同時に視界に入り、読み取りやすくなっています。
カメラでバーコードを読み取る技術もあるにはある(QRコードなんか普通に読み取りますし)のですが、現場での状況(物流で積荷管理アプリを見ながらとか、電子カルテを見ながらとか)を考えると、いちいちカメラアプリを起動して〜というのは難しいのでしょう。
そしてがじぇっとりっぷイチオシの特徴が、バッテリーのワームスワップです。
バッテリーを外しても最大30秒間動作するので、電源を入れたままバッテリー交換が可能です。
まさかこんなところでパナソニックの矜持を感じるとは。内部はどうなってるんだろう?超小型のピン型リチウム電池とか?
また、バッテリーには大容量版があり、ずんぐりむっくりな見た目になりますが電池容量が倍になります。
最後に耐久性ですが、MIL-STD-810G準拠です。1mの高さから落下2000回、120cmの高さから26方向の落下、80cmの高さからディスプレイ中央に向かって300gの鉄球落下などのテストを行っています。
防塵・防滴/防水はIP66/68となっており、水中でも内部浸水しません。
タッチパネルは静電容量式と感圧式のハイブリッドなので、水中でも操作できるんじゃないでしょうか(流石にそこまでは書いていませんが)。
まとめ
ガジェット好きにはたまらないギミック満載の「Toughbook FZ-N1」ですが、「Toughbook FZ-N1(2018)」は現時点では国内発表されていません。
スマホなのにTough”book”なのに違和感があるのですが、国内ではタフ”パッド”となっています。アメリカでもTough”pad”でいいんじゃないかと思うのですが、なにかあるんですかね?
ちなみに北米パナソニックのToughbookのサイトはファーストビューが行軍用途で、国の違いを見せつけられます。
また、「Toughbook」シリーズには他にもラインナップがありまして、防爆モデル(化学工場などが想定ですよ?)なんてのもあります。眺めているだけで無駄に楽しいです。
話を「Toughbook FZ-N1」に戻すと、「Toughbook FZ-N1(2018)」の価格は1899ドル(約21万2千円)となっています。
前世代である「Toughbook FZ-N1(2016)」は税抜き114,500円と、iPhone並の値段だったので、かなり高くなっていますね。
この値段なら赤外線サーモグラフィカメラくらいも欲しいところです。
関連リンク
Toughbook N1 – Panasonic(North America) ※英語サイト
タフパッド/タフブック – パナソニック
コメント
このFZ-N1(2018)は、個人輸入して日本国内のドコモ、auキャリアで使えたりするのでしょうか?
コメントありがとうございます。
おそらくは使えるとは思いますが、対応バンドについての記述がないため、断言はできません。
FZ-N1(2018)のスペックシートでは「AT&T and Verizon: Voice and 4G LTE data certified」となっています。
AT&Tはバンド2,4,5,17,30、Verizonはバンド2,4,13を使用しています。
対してドコモはバンド1,3,19,21,28、auはバンド1,11,18,26,28を使用しています。
最近のスマホ(特にグローバル)は通常多くのバンドに対応しているため、AT&TとVerizonの使用バンドのみということは考えにくいのですが
国ごとに変えてくる場合もあるため、はっきりとした記載がないことには断言は難しいです。
お力になれず申し訳ありません。
私も国内販売の情報を確認しました。
2018年版の指紋認証モデルが出てほしい。