アイデア力が試される。FriendlyElec「NanoPi Duo2」は低スペックコンパクトなSBC

2018年10月22日、SBC(シングルボードコンピューター)メーカーの一つであるFriendlyElecが、低スペックながらRaspberry Pi ZEROよりコンパクトな「NanoPi Duo2」を発表しました。

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スペック

比較として先代の「NanoPi Duo」と「Raspberry Pi ZERO W」を併記しています。

model NanoPi Duo2 NanoPi Duo Pi Zero W
メーカー FriendlyElec FriendlyElec Raspberry
発売日 2018/10 2017/09 2017/02
価格 19.5ドル 7.99ドル(256MB)
12.99ドル(512MB)
10ドル
価格(日本円) 1296円
CPU AllWinner H3 (4コア)
(1.2GHz A7 x4)
AllWinner H2+ (4コア)
(A7 x4)
BCM2835(1GHz 1コア)
GPU Mali-400 MP2 VideoCore IV 250MHz
メモリー 512MB DDR3 256/512MB DDR3 512MB LPDDR2
サポートOS FriendlyCore 16.04
Ubuntu 16.04
Ubuntu 16.04
有線LAN 100MbE x 1(pin) 100MbE x 1(pin) ×
Wi-fi 802.11b/g/n 802.11b/g/n 802.11b/g/n(2.4GHz)
Bluetooth 4.0 × 4.1
チップ AP6212 XR819 Cypress CYW43438
ストレージ microSD microSD microSD(最大64GB)
USB 2.0 x 1(micro)
2.0 x 2(pin)
2.0 x 1(micro)
2.0 x 2(pin)
2.0 x 1(micro,OTG)
2.0 x 1(給電)
GPIO 16pin x 2 16pin x 2 40pin x 1
映像 × × Mini HDMI(1.4 1080p/30Hz)
カメラ MIPI-CSI x 1
(OV5640)
× MIPI CSI
オーディオジャック × × ×
その他インターフェース UART
消費電力
電源 microUSB DC 5V/2A microUSB DC 5V/2A microUSB 5V/1A
55mm 50mm 65mm
奥行き 25.4mm 25.4mm 30mm
高さ 5mm
その他 7.36g

特徴

「NanoPi Duo2」の特徴はそのコンパクトさです。
先代「NanoPi Duo」の50mm×25.4mmから5mm大きくなって、55mm×25.4mmとなりましたが、カメラインターフェースが増えてマウンティングホールがピン横となったため、使い勝手は向上しています。

上が「NanoPi Duo2」、下が「NanoPi Duo」となります。
「NanoPi Duo」はマウンティングホールが変則的な配置ですね。

「NanoPi Duo2」に搭載されるSoCはAllWinner H3です。アーキテクチャはCortex-A7と、かなり古い部類になります。
わかりやすいところで言うと、Snapdragonの200番台が同じCortex-A7です。
ちなみに先代「NanoPi Duo」に搭載されるAllWinner H2+は、H3からGigabit MACと4K HDMI出力を省いたものらしいので、「NanoPi Duo2」の仕様からすると、変更した意味があるのかはちょっと疑問です。

処理能力については、がじぇっとりっぷがよく取り上げているRockchip RK3399や、中華TV BOXでは定番のAmlogic S906などに比べると、かなり低いスペックとなります。
調べた範囲ではざっくり「Raspberry Pi ZERO」の倍程度のベンチマークスコアで、「Raspberry Pi 2」とはベンチマークの種類によって同程度〜半分程度の処理能力となるようです。

消費電力については、同じAllWinner H3を採用した「NanoPi NEO」の検証(Armbian)では、デフォルトセッティングでも2W前後だったようです。
「NanoPi Duo2」はWi-fiが増えていますが、LANポートがなくなった分の相殺で、同程度の水準になるでしょう。

総合すると、低いながらも最低限の処理能力は持っており、その分省電力である、となります。

インターフェースです。
microUSBが一つありますが、基本はピンとなります。
AllWinner H3にはGPUにMali400 MP2が搭載されているようですが、全く使われていませんね。
カメラはMIPI-CSIのようですが、OV5640など使えるカメラが限定されています。

上下の画像で逆になっていますが、ピン配置は画像のようになっています。
ピンなだけで変換アダプタがあれば結構使えそうですね。

画像は「NanoPi Duo」のものですが、「NanoPi Duo2」も幅は変わっていないので、同じようにブレッドボードに挿して使えます。
後述しますがパッケージにピンヘッダが含まれていますので、最低限の工作で即遊ぶことができます。

キャリアボード(10ドル)も用意されています。が、通信が2Gなので日本ではあまり意味がありません(2012年に停波)。海外でも2Gは順次停波しているので、使いどころは限られるボードになります。

パッケージは本体、ピンヘッダ、アンテナと簡素なものになります。

まとめ

「NanoPi Duo2」でどのくらいのことができるのか、イメージがつきにくいですね。

誰でも知っている端末を比較の例にすると、iPhone4がCortex-A8ベースのシングルコア800MHz、メモリ512MBです。
アーキテクチャが異なるので単純な比較はできませんが、明らかにiPhone4よりはスペックが高いわけで、iPhone4でできていた処理はできると思っていいでしょう。
そう考えると結構使えるような気がしてきます。

とはいえ、非力なことに変わりはないのでサーバー的な役割は流石に難しく、エッジ側(センサー端末など、サーバーにデータを送る側)で使う種類のSBCとなるでしょう。
もしくは高度な処理能力を必要としないが、Linuxが動く環境が欲しいと言った場合でしょうか。

がじぇっとりっぷのイメージでは、カメラと組み合わせて障害物を検知して自立移動するロボットくらいならいけるんじゃないかなぁと。
スタンドアロンだと低消費電力というのも必要な要素ですし。

うまく要素がハマれば、有用なSBCじゃないかと思います。アイデア力が問われますね。

そんな「NanoPi Duo2」の価格は19.5ドル(約2200円)と20ドルを下回っています。
しかし「NanoPi Duo」が2/3の約13ドルなので、実質的な差であるカメラインターフェースを使うかどうかで選ぶといいでしょう。

関連リンク


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NanoPi Duo2 – friendlyarm
NanoPi Duo2 – wiki
Allwinner H3 boards – Armbian