2019年2月25日、スペイン・バルセロナで開催されているMWC(Mobile World Congress、会期:2019年2月25日〜28日)で、Lenovoが「ThinkPad Xシリーズ」の新モデルとなる「ThinkPad X390」「ThinkPad X390 Yoga」を発表しました。
スペック
※比較のため、旧世代となる「ThinkPad X280」「ThinkPad X380 Yoga」のスペックを併記します。
メーカー | Lenovo | |||
名称 | ThinkPad X390 | ThinkPad X280 | ThinkPad X390 Yoga | ThinkPad X380 Yoga |
発売日 | 2019/05 | 2018/02 | 2019/05 | 2018/02 |
定価 | 193,320円〜 | 185,760円〜 | 1359ドル〜 | 200,880円〜 |
実売価格 | 119,858円〜 | 87,307円 | 150,660円 | |
価格条件 | 53%オフ | 25%オフ | ||
CPU | Core i5 8265U Core i7 8565U | Core i5 8250U Core i5 8350U Core i7 8550U Core i7 8650U | Core i5 8265U Core i7 8565U | Core i5 8250U Core i7 8550U Core i7 8650U |
メモリ | 8GB/16GB | 8GB/16GB | ||
メモリ規格 | DDR4-2400 | |||
メモリ増設 | 最大32GB | × | 最大16GB | × |
2.5inch | – | |||
M.2 | 〜1TB(PCIe) | 128GB(SATA) 256GB(PCIe) | 〜1TB(PCIe) | 128GB(SATA) 256GB(PCIe) |
画面 | 13.3インチ | 12.5インチ | 13.3インチ | 13.3インチ |
解像度 | 1366*768(250nit) 1980*1080(300/400nit) | 1366*768(200nit) 1980*1080(300nit) | 1980*1080(300nit) | 1980*1080(300nit) |
ベゼル幅 | やや狭 | 広 | やや狭 | やや広 |
表面 | ||||
タッチ対応 | △ | 10点マルチ(オプション) | ○ | 10点マルチ |
グラフィック | UHD 620 | |||
光学ドライブ | – | |||
USB2.0 | – | |||
USB3.0 | 2(Gen1) | 2 | 2(Gen1) | 2 |
USB3 Type-C | 2(TB3 x1、Gen1 x1) | 1(TB3) | ||
USB PD | ○ | ○ | ○ | ○ |
HDMI | 1.4 | ○ | 1.4 | ○ |
LANポート | ○(拡張ポート) | |||
wi-fi | 802.11ac(2×2) Intel 9560 | 802.11ac(2×2) | 802.11ac(2×2) Intel 9560 | 802.11ac(2×2) |
Bluetooth | 5.0 | 4.1 | 5.0 | 4.1 |
office | △ | △ | ||
カードリーダー | microSD | |||
Webカメラ | 720p | |||
赤外線カメラ | △ | |||
NFC | △ | × | ||
指紋センサー | △ | ○ | △ | △ |
Windows Hello | △ | |||
オーディオジャック | ○ | |||
マイク | ステレオ | ○ | ステレオ | ステレオ |
スピーカー | ステレオ | |||
スピーカー位置 | 底面手前 | 底面 | 底面手前 | |
サウンド | Dolby Audio™ Premium | |||
キーピッチ | ||||
キーストローク | ||||
キーボードバックライト | △ | ○ | ||
バッテリー | 48WHr | 50WHr | 51WHr | |
稼働時間 | 17.6Hr | 15.8Hr | 14.5Hr | 12.9Hr |
ACアダプタ | 65W | 45W(Type-C) 65W(Type-C)(オプション) | 65W | 45W(Type-C) |
充電時間 | 2.0Hr | 1.6Hr | ||
急速充電 | ○ | 60分80% | ○ | 60分80% |
幅 | 311.9mm | 307.7mm | 310.4mm | 313.5mm |
奥行き | 217.2mm | 209.8mm | 219mm | 222.2mm |
高さ | 16.9mm | 17.8mm | 15.95mm | 18.2mm |
重量 | 1.28kg | 1.27kg | 1.33kg | 1.44kg |
開口角度 | 180° | 360° | ||
カラー | ブラック | ブラック シルバー | ブラック | |
その他特徴 | スマートカードリーダー(オプション) LTE対応(オプション) RJ45拡張コネクタ | スマートカードリーダー(オプション) RJ45拡張コネクタ MIL-SPEC(12項目) | スマートカードリーダー(オプション) LTE対応(オプション) RJ45拡張コネクタ ペン内蔵 | デジタイザーペン付属(本体収納) NanoSIM(LTEモデル) スマートカードリーダー(オプション) センサー(ジャイロ・光・加速度・近接) |
ThinkPad X390の特徴
「ThinkPad X390」最大のポイントは、液晶サイズが12.5インチから13.3インチにサイズアップしたことでしょう。
画面サイズが変わったことにより、これまでX200シリーズだったものが、X300シリーズに変わりました。
がじぇっとりっぷは12.5インチの「ThinkPad X250」と13.3インチの「ideapad 720S」を所持していますが、わずか0.8インチの差でありながら、12.5インチはかなり小さく感じます(ベゼルが太いのも小さく感じる要因の一つだと思います)。
また、12.5インチなのにフットプリントは13.3インチとさして変わらないのも残念に感じる点でした。
13.3インチの液晶には以下の4種類があります。
・1366×768、250nits、TN
・1920×1080、300nits、IPS
・1920×1080、300nits、IPS、マルチタッチ
・1920×1080、400nits、IPS、プライバシーガード
この選択肢の多さは「ThinkPad」らしいですね。
正面画像が見当たらず、カメラ用のプライバシーガードの説明の画像を使っていますが、13.3インチにサイズアップした分ベゼルが細くなっています。そのため、サイズの変化は幅が4.2mm、奥行きは7.4mmの増加と、フットプリントとしては大きく変化はしていません。なお、厚さは0.9mm薄くなっています。
重量については10gの増加となっていますが、手に持って違いを感じられる人はほとんどいないレベルですね。
① USB-C AC power
② USB-C Thunderbolt™ 3
③ Ethernet extension
④ USB 3.1
⑤ HDMI 1.4
⑥ Headphone/mic combo
⑦ Smart card reader (optional)
⑧ USB 3.1 (powered)
⑨ Kensington lock slot
⑩ MicroSD card reader/Micro-SIM slot combo
インターフェースについては「ThinkPad X280」から変わっていません。
②と③のThunderbolt3/Type-Cとイーサネット拡張コネクタを使ってドッキングステーションに接続するところも同じです。
キーボードもこれまでのThinkpadシリーズと変わっていません。
おそらくは日本語キーボードもこれまでのものと変わらないでしょう。
底面は継ぎ目もなく、バッテリーの取り外しはできません。
Wi-fiはIntel Wireless AC-9560なので、802.11ac wave2(HT160)に対応し、最大1.73Gbpsでの通信が可能です(最大速度を出すには対応するルーターが必要です)。
現状国内で対応するのはNETGEAR「Nighthawk R7800-100JPS」だけですね。
ThinkPad X390 Yogaの特徴
「ThinkPad X390 Yoga」は画面サイズこそ変わらないものの、インターフェース周りがだいぶ変わりました。
① USB-C AC power
② USB-C Thunderbolt ™ 3
③ Ethernet extension
④ USB 3.1 (powered)
⑤ Headphone/mic combo
⑥ Smartcard Reader (Optional)
⑦ Power button
⑧ MicroSD slot
⑨ USB 3.1
⑩ HDMI 1.4
⑪ Kensington lock slot
参考までに先代「ThinkPad X380 Yoga」のインターフェスです。
電源は四角い電源ジャックからUSB PDになり、Thunderbolt3とイーサネット拡張コネクタはドッキングステーション対応となっています。
右側面は、内蔵ペンの位置が真ん中よりから手前側になり、microSDスロットはSIMカードスロットとの2階建てだったのが単独スロットになりました。
というか、SIMカードスロットらしきものが見当たらなくなっています。オプションにLTEがあるのでどこかにあるはずなのですが…蓋を開けた内側とかでしょうか?
サイズについてもひと回り小さくなっています。
幅が2.1mm、奥行きが3.2mm、厚さが2.25mm小さくなりました。
バッテリーもちょっとだけ小さく(51WHr→50WHr)なっていますが、省電力化がすすんだのか、稼働時間は1.6時間伸びています。
キーボードは、「ThinkPad X390」に比べて縁がなめらかです。
また、「ThinkPad X390 Yoga」はブラックとシルバーの2色が用意されています。
まとめ
気になる価格と発売日ですが、「ThinkPad X390」はEU圏で2019年4月発売の999ユーロ(約125,700円)から、USAでは2019年6月発売の1099ドル(約121,700円)からとなっています。
※2019年3月20日、国内でも発売されました。
「ThinkPad X390 Yoga」は1ヶ月遅れで、EU圏で2019年5月発売の1149ユーロ(約144,600円)から、USAでは2019年6月発売の1359ドル(約150,500円)からとなっています。
「ThinkPad X200」シリーズの登場は2009年、当時は12.1インチで、CPUはCore 2 Duo、キーボードはかつての伝統である7列でした。
その後、2011年の「ThinkPad X220」で12.5インチとなり、8年に渡り同サイズを継続していました。
中身は大きく変わらないけれど8年ぶりのサイズ変更となる「ThinkPad X390」、サイズは変わらないけどインターフェースなどが大きく変わった「ThinkPad X390 Yoga」、どちらも今年の注目株になりそうです。
関連リンク
ThinkPad X390 – Lenovo ※英語サイト
ThinkPad X390 Yoga – Lenovo ※英語サイト
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