10GBase-T搭載。 FORLINX「OK1043A-C/OK1046A-C」は10GbEを備えた自作ルーター向きSBC

2019年6月頃、中国の組み込み向けボードメーカーFORLINX(飞凌嵌入)は、10GBase-Tを備えたルーターボード2種「OK1043A-C/OK1046A-C」を発売しました。

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スペック

model OK1043A-C OK1046A-C
メーカー FORLINX
発売日 2019/06
価格 350ドル
価格(日本円)
CPU NXP LS1043A
(1.6GHz A53 x 4)
NXP LS1046A
(1.8GHz A72 x 4)
GPU
NPU
メモリー 2GB DDR4
サポートOS Ubunu
OpenWRT
有線LAN 1GbE x 4
10GbE x 1
1GbE x 4
10GbE x 1
SFP+ x 1
Wi-fi
Bluetooth
チップ
ストレージ 8GB eMMC
SDHC
8GB eMMC
16MB QSPI
SDHC
mSATA
USB 3.0 x 2
GPIO
映像
カメラ
オーディオジャック
その他インターフェース UART
mPCIe x 1
PCIe2.0 x1 x 1
UART x 4
mPCIe x 1
PCIe2.0 x1 x 2
SIM
消費電力
電源 DC 12V
奥行き
高さ
その他

特徴

「OK1043A-C/OK1046A-C」はSoM(System of Module)とキャリアボードに分かれるタイプのSBC(シングルボードコンピューター)で、キャリアボードは共通(使えるインターフェースの範囲が異なる)、キャリアボードとの接続はCOM Express Mini Type10というものになっています。

COM ExpressはCOM(Computer on Module)のフォームファクタとピン配置を定義した標準規格で、イクステンデッド(155x110mm)、ベーシック(125x95mm)、コンパクト(95x95mm)、ミニ(84x55mm)と複数のサイズ規格があります。

Type10というのはピン配置を示し、ピン配置にはType1〜6とType10の7種があります。
接続についてはType1とType10は220ピンのスタッキングコネクタが1列、他は2列となります。

キャリアボードとの接続が前提なので、SoCやメモリなどは前面のみに実装され、裏には何もありません。

OSにはUbuntuとOpenWRTが対応しており、SDカードから起動する形になるようです。
ここまでは他のSBCと同じですが、映像端子がないのでネットワーク越しに操作する必要があります。
完全に自作ルーター向きですね。

OK1043A-C

下位の「OK1043A-C」にはSoMにNXP「LS1043A」を搭載した「FET1043A-C」が使われています。
「LS1043A」の特徴は以下となります。

クアッドCortex-A53
1GbE x 7 または 10GbE x 1 + 1GbE x 5
PCIe Gen2 x1 x 3
SATA3.0 x 1
DDR3L/DDR4

ブロックダイアグラムで見るとこんな感じになります。
10GHz SerDes(SERializer/DESerializer、シリアル、パラレル相互変換回路)を4レーン持ち、上記特徴の1GbE/10GbE、PCIe、SATAなどの通信に使われます。

「OK1043A-C」のインターフェースです。
キャリアボードのすべてのインターフェースが使われるわけではなく、一部はSoMから認識されていないものと思われます。

PCIeは3レーンあるはずですが、使われているのは1レーンのみで、SATAも使われていません。
この辺りは「OK1046A-C」との差別化というより、4レーンのSerDesをどう振り分けるかの問題のようです。

裏面には何もありません。

パッケージはこんな感じです。

OK1046A-C

上位の「OK1046A-C」にはSoMにはNXP「LS1046A」を搭載した「FET1046A-C」が使われています。
「LS1046A」の特徴は以下となります。

クアッドCortex®-A73
10GbE x 2 + 2.5 GbE x 1 + 1GbE x 5
PCIe Gen2 x1 x 3
USB3.0 x 3
SATA3.0 x 1
DDR4

ブロックダイアグラムはこんな感じです。
CPUはクアッドコアのCortex-A72なので、そこらのSBCなんかより速かったりします。
SerDesは「LS1043A」の2倍の8レーンを持ちネットワーク周りが強化、同時に使えるインタフェースも増えています。

「OK1046A-C」のインターフェースです。
「LS1046A」が持つ10GbE x 2は、10GBase-TとSFP+に使われています。2.5GbEは1GbE相当として使われており、1GbE x6となります。
ボード上に1GBase-Tは8ポートありますが、そのうちの6ポートまでが使われているようです。
その他のインターフェースもほぼ使え、「OK1043A-C」と比べて左側にUART端子が増設されています。

SIMカードスロットを持っており、対応カードをminiPCIに差し込むことで4G通信に対応します。

まとめ

「OK1043A-C」の価格はalibabaの公式ショップで350ドル〜400ドルとなっています。
「OK1046A-C」については見つかりませんでした。

10GbE内蔵SoCは、2015年のIntel「Xeon D」シリーズなどをはじめとして、Broadcomなどのネットワーク寄りのメーカーを中心に少しずつラインナップが増えています。
NXPは汎用のi.MXシリーズとネットワーク特化のQorIQを2本柱としており、「LS1043A」「LS1046A」はQorIQに属しています。

調べた限りでは「LS1043A」は2015年9月には製品が出ており、意外と古いSoCでした。
現在では16コアのCortex-A72と、100GbEまでサポートし、トータルで114Gbpsまでできる「LX2160A」なんていうモンスター級のSoCもあるようです。

さすがにそのレベルが突然爆発的にラインナップを増やすということはありませんが、10GbEクラスであれば着実に普及環境が整ってきています。
今はネットッワーク向けSoCばかりですが、RockchipやAllwinnerなどが10GbE搭載SoCを出してきたらSBC界隈では一気に普及が進むんじゃないでしょうか。
そうなる日が来るのも近いんじゃないかと感じています。

関連リンク


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OK1043A-C – FORLINX
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