2019年10月7日、AMDはエントリー向けのRDNAアーキテクチャ採用GPU「Radeon RX 5500」シリーズを発表しました。その中で、モバイル向けの「Radeon RX 5500M」も発表し、10月末にMSIから搭載ノート「Alpha 15」が発売されることも明かしました。
スペック
メーカー | MSI | |
名称 | Alpha 15 A3DDK | Alpha 15 A3DD |
発売日 | 2019/10 | |
定価 | ||
実売価格 | ||
価格条件 | ||
CPU | Ryzen 3750H | |
グラフィック | Radeon RX 5500M(4GB GDDR6) | |
チップセット | – | |
メモリ | 8 / 16GB | |
メモリ規格 | DDR4-2666 | |
メモリ増設 | 最大64GB | |
2.5inch | 1 | |
M.2 | 1(PCIe/SATA) | 512GB(PCIe) |
画面 | 15.6インチ | |
解像度 | 1920×1080 (144 / 240Hz) | 1920×1080 (120 / 144Hz) |
ベゼル幅 | 細 | |
表面 | ||
タッチ対応 | × | |
光学ドライブ | × | |
USB2.0 | – | |
USB3.0 | 3(Gen1) | |
USB3 Type-C | 1(Gen1) | |
USB PD | × | |
HDMI | 2.0 | |
DisplayPort | miniDP(1.2) | |
LANポート | 1GbE | 1GbE (Killer E2600) |
wi-fi | 802.11ac | 802.11ac(2×2) (AzereWave AW-CB735NF) |
Bluetooth | 5.0 | |
office | ||
カードリーダー | microSD | SDXC |
Webカメラ | 720p | |
赤外線カメラ | ||
NFC | ||
指紋センサー | ||
Windows Hello | ||
オーディオジャック | ○(in/out) | |
マイク | ○ | |
スピーカー | 2W+2W | |
スピーカー位置 | 底面? | |
サウンド | Nahimic 3 | |
キーピッチ | ||
キーストローク | ||
キーボードバックライト | RGB(個別) | ○(単色) / RGB(個別) |
バッテリー | 51WHr | |
稼働時間 | ||
ACアダプタ | 180W | |
充電時間 | ||
急速充電 | ||
幅 | 357.7mm | |
奥行き | 248mm | |
高さ | 27.5mm | |
重量 | 2.3kg | |
開口角度 | ||
カラー | アルミニウムブラック | |
その他特徴 | Cooler Boost 5 |
特徴
「Alpha 15」の特徴はなんといっても、Ryzen+Radeonな、AMDづくしという点でしょう。
CPUにはモバイル向けRyzenのハイパフォーマンスモデルとなる「Ryzen 7 3750H」を搭載しています。
「Ryzen 7 3700U」との違いはTDPが15Wか35Wかだけなのですが、ベンチマークサイトを見てみるとCPUで10%、GPUは30〜50%程度上回るようです。
ベンチマークサイトのPassmarkだと「Ryzen 7 3750H」の数値は1956/9011(シングル/マルチ)となっています。
Intel系だとCore i5-9300Hが2351/9725、Core i7-7700HQが1993/8767なので、現行のCore i5と2世代前のCore i7の間くらいになるようです。
GPUには発表されたばかりの「Radeon RX 5500M」が搭載されます。
チップそのものはデスクトップ向けの「Radeon RX 5500」と同じもので、動作周波数を押さえてTDPを下げたものだそうです。
メモリは4GB GDDR6、単精度小数点演算は4.63TFLOPSなので、数字上ではGeForce GTX 1660 Ti Max-Q(4.101TFLOPS)と、ノーマルのGeForce GTX 1660 Ti(TFLOPS)の間くらいになります。
画像ではデスクトップ版はメモリがmax8GBとなっていますが、現状公開されているのは4GBモデルのみです。
RadeonとGeForceでは得手不得手が異なっているので一概には言えませんが、GeForce GTX 1660 Ti Max-QがVR Readyなので、「Radeon RX 5500M」もVR Readyになる可能性は高いです。
「RX 5500」シリーズはNavi世代の下位グループで、RDNAアーキテクチャ、(RX 5700シリーズ時より改善された)7nmプロセスの製造、GDDR6メモリ採用、PCIe4.0対応などは上位と変わらず、トランジスタ数が削減され、ダイサイズが小さくなっています。
ただし、「Ryzen 7 3750H」はPCIe4.0に対応したZen2アーキテクチャではなく、一つ前のZen+アーキテクチャなので、「Radeon RX 5500M」との接続はPCIe3.0となります。
話を戻して、「Alpha 15」は大きく2つのモデル(A3DDKとA3DD)があり、さらにそれぞれ上位下位に分かれています。
筐体はほぼ共通なのですが、ディスプレイのリフレッシュレート、LANチップがKillerチップかどうか、カードスロットがmicroSDかSDXCかといった、細かな違いがあります。
今のところ判明しているモデルは「ALPHA 15 A3DD-004」と「ALPHA 15 A3DD-003」で、「A3DD-003」が下位モデルになります。
A3DDK(上位) | A3DDK(下位) | A3DD-004(上位) | A3DD-003(下位) | |
ディスプレイ | 240Hz | 144Hz | 144Hz | 120Hz |
LAN | 内蔵 | 内蔵 | Killer | Killer |
カードスロット | microSD | microSD | SDXC | SDXC |
キーボード | 個別RGB | 個別RGB | 個別RGB | 単色(赤) |
公式サイトにはモデリング画像みたいなものしかありませんが、全体です。
ベゼルは上部と左右が細くなっています。カメラは上部ベゼルに内蔵されています。プライバシー防止シャッターのようなものはありません。
左側にはLANポート、HDMI、miniDP、USB Type-A、USB Type-C、オーディオジャックが並んでいます。
右側は電源ポート、SD(microSD)カードスロット、USB Type-A x2となっています。
USBはすべて3.2Gen1(=USB 3.0のこと)となっており、10Gbps転送やThunderbolt3には対応していません。
キーボードはゲーミングノートらしいデザインになっています。
エンターキー周りが不自然なので、日本語配列にも対応してくれそうです。
冷却はCooler Boost 5となっています。
ヒートパイプの数が合計7本と、尋常じゃない数になっています。
「Radeon RX 5500M」は冷却能力次第でデスクトップモデル並になるという話ですが、「Alpha 15」はどうなんでしょうね。
底面はスリットではなくメッシュになっています。
下部のスリットがスピーカーでしょうか。
まとめ
「Alpha 15」は2019年10月末の発売予定となっていますが、対象地域がNA(北アメリカ)、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)、APJ(アジア太平洋および日本), TW/HK(台湾、香港), LATAM(ラテンアメリカ)と、ほぼ全世界となっています。
日本が含まれているのが嬉しいですね(とはいえ同時発売になるかは不明ですが)。
価格については公表されていません。
海外の一部ショッピングサイトでは先行予約価格として「A3DD-003」が999ドル、「A3DD-004」が1099ドルとなっていました。
Core i5-9300H搭載のDell「G3 15(GTX 1660 Ti)」が999ドルだったので、性能と価格は同程度になっているようです。
ちなみに国内だと9750H搭載モデルが17%オフで11.6万円なので、国内モデルのほうが圧倒的に安かったりします。
前述の通りRadeonとGeForceでは得手不得手が異なっているので、プレイタイトルで選択するか、Intel派AMD派で選択するか、そのくらいになりそうです。
関連リンク
Alpha 15 – MSI US ※A3DD-003/004
Alpha 15 – MSI Global ※A3DDK/A3DD
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