4KでLEDで短焦点。 Yoton Technology「ilumee」は要素詰め込みまくりのプロジェクター

2019年10月17日、クラウドファンディングのKickstarterにて、Yoton Technologyがネイティブ4KでLED光源で短焦点なプロジェクター「ilumee」のファンディングを開始しました。

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スペック

メーカー Yoton Technology
モデル名 ilumee
発売日 2020/05
価格 1699ドル
投写システム DLP
ネイティブ解像度 4K(3840 x 2160)
解像度サポート 不明
輝度 900 ANSIルーメン
表示サイズ 70〜300インチ
スローレシオ 0.2:1
コントラスト比 不明
サウンド 10W x 2
S/PDIF
subwoofer
光源 LED
光源寿命 30000時間
HDMI 2
USB 3
ネットワーク 有線LAN
無線LAN(2.4G/5G)
OS Android 6.0ベース
SoC クアッドコア Cortex-A53
メモリ 2GB
電源 12V / 10A
サイズ 365 x 350 x 112mm
重量 5.66kg

プロジェクターの要素について

前述の通り、「ilumee」の特徴はネイティブ4KでLED光源で短焦点な点です。
流石にこれだけでは端折り過ぎなので、一つづつ説明します。

解像度

ディスプレイと違ってプロジェクターの場合、入力解像度と表示解像度(ネイティブ解像度)が異なる場合があります。
例えばネイティブ解像度がフルHDでも入力側で4Kを受け付けるようにして、4K対応を謳う製品もあったりします(最近では減りましたが、以前はAmazonで多く見かけました)。
中には表示パネルを細かくずらして擬似4Kを実現している製品もあります。

なのでプロジェクターを選ぶときはネイティブ解像度をチェックする必要があり、「ilumee」はこのネイティブ解像度が4Kとなっています。
つまり、入力も表示も4Kが可能ということです。

光源

プロジェクターは壁やスクリーンに画面を表示しますが、そのための光源は水銀ランプ、レーザー、LEDの3種類になります。
かつてはハロゲンランプやメタルハライドランプが使用されていましたが、1990年代に超高圧水銀ランプが実用化され、ほぼ置き換えられました(一部キセノンランプが使われています)。

輝度について、光源直近での輝度(ルーメン)とスクリーン上の平均輝度(ANSIルーメン)があります。当然光源直近のほうが数字が大きいので、中国系の製品だとこちらを記載することが多いです。

水銀ランプは昔ながらのプロジェクターで、3種類の中では安価で明るいというメリットがあります。反面、暖気が必要、使用中は熱い、消費電力が大きい、ランプ寿命が短いなどのデメリットがあります。
2000〜3000ルーメンあたりが主流で、5000ルーメンを超える製品もあります。
授業で使うなどの、明るいところで時々使用するといった用途には向いています。

LED光源は2000年代に入ってから登場した、比較的新しい光源です(そもそもフルカラーLED自体の歴史がそれほどありません)。
水銀ランプと比べて低発熱・低消費電力で本体の小型化が可能、ランプ寿命も10倍以上とメリットが大きいですが、高輝度化が難しいという大きなデメリットもあります。
暗いものだと100ルーメン、明るいものでも1500ルーメン程度です。
1000ルーメン程度あれば蛍光灯下での使用程度ならギリギリ耐えられますが、日光の差し込む場所ではほとんど見えないでしょう。

レーザーもここ十数年で登場した光源です。LEDと同じく低発熱・低消費電力・高寿命であり、LEDと違って水銀ランプ以上の高輝度も可能という、弱点のない光源です。
業務用では25,000ルーメンを超えるような製品もあります。
最近では映画館のデジタル化によりレーザープロジェクターを採用する事例が増えています。
光源としての弱点はないのですが、デメリットは効果であるという点です。
一般向けモデルもありますがラインナップが限られる上、同程度の解像度・輝度だと価格帯は水銀ランプより2つ3つ上になります。

最近ではLEDとレーザーのハイブリッドというのも登場し、価格を抑えながらも高輝度(3000ルーメン前後)という製品も出てきています。

短焦点

最後に短焦点です。
一般的なプロジェクターは40インチの表示に1.2m程度、100インチでおおよそ3mの距離が必要となります。
そこで曲面ミラーを使うことで短距離でも拡大できるようにしたものが短焦点プロジェクターとなります。

短焦点プロジェクタは複雑な構造故に価格は高くなりますが、部屋の広さにとらわれない、スクリーン前を人が通っても影にならないなど、大きなメリットがあります。
また、投影距離が短い分明るさの減衰が少なく済むのもメリットですね。

特徴

「ilumee」では壁面から4.3インチ(約11cm)の距離で100インチの投影が可能です。
900ANSIルーメンとLED光源としては高め、プロジェクター全体からみれば低めの輝度です。

実際の投影テストの映像を見るのが一番わかり易いですね。
意外と明るく表示されます。

少し暗めの環境であればもっとはっきりと見えます。

「ilumee」はカラーキャリブレーションに対応しており、より鮮やかな表示が可能です。

「ilumee」のインターフェースです。
HDMIが2つ、USBは2つ見えますが他にも1ポートあるようです。
有線LANだけでなく無線LANもあり、DLNA、Miracastに対応しています。

OSにはAndroidを採用。Android 9ではなく、なぜか6.0をベースとしているとのこと。
SoCはクアッドコアのCortex-A53、メモリは2GBであるとコメントされています。

パッケージはシンプルで、本体と電源アダプタ、リモコン、マニュアルとなっています。
電源アダプタは120Wです。

まとめ

「ilumee」の価格は1699ドル(約184,000円)からとなっています。
ネイティブ4Kプロジェクタとしては国内販売されるモデルではBenq「TK800M」の12万円弱が最安ですが、水銀ランプで非短焦点です。消費電力も標準で385Wとかなり高くなります。

短焦点だとXiaomi「Mijia MJJGTYDS01FM」(1500ANSIルーメン)があり、中国のショッピングサイトで23万円程度で販売されています。
国内だと2019年10月2日にレーザー光源のEPSON「EH-LS500」(4000ANSIルーメン)が発表され、12月19日に299,980円で直販される予定です(画素シフトによる擬似4Kです)。

最後に短焦点プロジェクターの注意点として、短距離で拡大するのでスクリーンの歪みにとても弱いです。
短焦点プロジェクター向けスクリーン(表面がギザギザに加工され、下からの光を選択的に反射する)というものがあるので、合わせて購入するといいでしょう。

なお、「ilumee」はすでにファンディングに成功していますが、発送は2020年5月とかなり先となります。

関連リンク

ilumee: 4K LED Projector with Ultimate Short Throw Rate – Kickstarter